(vol.137) 2023/9/27(水) 稲木天日干し・里山ようちえん | もりもりばたけ日記

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2024年4月にOPENしたOrganic field「もりもりばたけ」のブログ。
すべてが新しい発見になるので日々の悩みや感動を赤裸々に綴ります。

少し遅くなったがついに稲刈り。稲木での天日干しを実施。稲木は竹など木を使うことが多いが、ちょうど電柵があったので電柵を使うことにした。トラックで長いものを運ぶとき、結び方が大事。しっかりマスターしなければ。

 

 

電柵のコードを回収するときにエックス方向に巻きあげていくと次に使用する人が使用しやすい。中央からどんどん外側に巻き尻が移動していく。

 

稲木は端は3本で設置し、途中の支柱は2本で十分。台風のような風が来る場合は難しいが、天日干しは1週間で終わるのでその時期を外せば大丈夫。南北に立てた方が全体に日が当たり、乾燥しやすい。高さは1.2mくらい。両手でつかめるくらいに刈り上げた稲をひとまとめに結び、それを二手に分けてかけるだけ。本来は昨年の稲わらを使って巻きあげたいがなかったので麻紐で実施。1週間後が楽しみ。

 

午後には、近隣農家を訪問。脱サラして新規独立就農して、今や酵素風呂、農家民宿、里山レストラン、里山ようちえんまでやられている凄腕の方。本当に素晴らしい方で、刺激を受けまくった3時間になった。

 

・農薬と化学肥料を使わないとどうしても虫がつくので、3段階に分けて播種することでリスクを分散させている。

・山椒、りんご、いちじくなどなどいろんなものがあり、シーズン通して何かがいつでも食べられるようにしている(雑草含む)

・今年から里山小学部も始めており、農作業をこどもたちにしてもらうこともする。(小学校の出席扱い)

・市販されている甘いものだけでなく、自然の旨さを感じられる子どもを育てたい。

・講演するときなどに必要なプロジェクターやマイクなどは町が無料で貸出してくれるので利用した方がいい。

・山で学校となると獣害は気になるが、基本は柵で防げており、これ以上は行かないと決めておくことで今は問題ない。

・年間1万人ほどの人が来るようになり、町の人にも受け入れてもらっている。

・新規就農した際に3年間ご飯を用意してもらったが、その際の教えが【腹いっぱいの奴は悪いこと考えん】であり、それは今の学校教育の一つになっている。

・人に迷惑をかけてはいけないと教わっているが、基本的に人は人の役に立ちたいと思っているのも事実。

・休耕田を開墾して役に立ちたい若者と、道具を貸して教えたい地元老人。それらを組み合わせた企画をしたら3年間で休耕田がなくなった。

・ハウスは立てないようにしている。景観が悪くなることもあるが、山間にあることで太陽の光がそこまで取れないので費用対効果が悪い。

・マーケットインとプロダクトアウトの考えであれば、新規就農者はプロダクトアウトでいいと思う。小さい農家が作れる量は大きくはなく、影響は小さいので売れているものを作るより自分が作りたいものを探し、自分が良いと思うものを作り、それを良いと思う仲間を作り上げることが大事

競うのではなく、ブルーオーシャンをどうやってつくるのかが大事。お客様に追いかけてもらうようになると楽。

・余裕が出てきたら自分を応援してくれるコミュニティの中で商品を増やして市場を大きくしていけばいい。

・非営利の目的で繋がった人脈を農業の雇用へ循環することで気持ちの良い仕事環境を作ることができる。そのためには営利の時間だけでなく、非営利活動をすることが大事

・自分らしい農業を作っていくにはとても時間がかかり、自分らしさを具現化するまで堪え切れたら勝ち。決して無理をしないことで、8割くらいで一緒に頑張れる仲間や家族を持つことが大事。

・いい仲間を見つけるにはストーリーが大事。野菜だけでなく、全体で応援してくれれば、価格は関係ないし、有名人も向こうからやってきてくれるようになる。

・SNSで繋がる人よりチラシを見て直接来てもらった人の方が強い。

・極端な意見に偏るより中庸が大事

 

10年を超えて、ようやく作りたい野菜が取れるようになったとのこと。いい感じで力が抜けていて、夢を持っていて、かっこいい。そして畑はどこを切り取ってもきれいに管理されていた。さすがです。

 

もりちん