龍になれ、雲、おのずから集まる 森 稔  | 希望の持てる日本社会に 横浜村塾 by 愛の経営参謀

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今の日本は大学を出ても就職出来ないという厳しい面があるも、何か夢が持てない、希望が持てない若者が多い。

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そんな中、「龍(りゅう)になれ、雲、おのずから集まる」と森 稔 氏が熱く語る仕事力について、

<都市の未来に、本気である>

<東京には魅力が乏しいと国際社会は感じている>

 東京という都市はなぜこれほどまでに無秩序に巨大化し、美しさや豊かさに欠けるのだろうか。私は若い頃からずっとそう考えてきたように思います。海外の大都市に比べ、東京には大人がゆったり楽しめる場や文化に触れる機会が乏しい。

 おそらくそれは、計画的な都市づくりに失敗してきた歴史があるからだと思うのです。関東大震災、第2次世界大戦と、東京は焼け野原になりましたが、当時の日本には抜本的な都市計画を実行する財力も技術もありませんでした。

 その後、東京オリンピックに向けて東京改造計画が実施されましたが、これも十分ではなかった。そのツケが、今、巡ってきています。

 アジア諸都市が急激に台頭するなかで、東京をこのまま放置すれば、国際的な経済競争や文化力の競争にも敗れてしまうでしょう。これは日本にとって大きな危機です。海外の人々にとって、日本、すなわち首都東京の魅力がビジネス面でも観光面でも色あせつつあることを肌で感じています。

 国際化、情報化によって、人、金、物、情報は国境を越え、もっとも魅力のある都市に集中していきます。この力を私は「磁力」と呼んでいるのですが、磁力は21世紀の都市間競争を制するカギになると思います。

 海外から来る人は富士山を見にくるわけではない。人々は都市の磁力に惹(ひ)かれて集まり、その集積のエネルギーがまた人を惹きつけるのです。

 ですから、私は東京の磁力を高めるような磁場をもっともっと創りたい。人々が集まり、交流し、協働する舞台を創りたい。六本木ヒルズや表参道ヒルズも、東京の磁力を高めるための磁場のひとつなのです。

 ビジネス、文化、教育等々、さまざまな形の魅力的な磁場が増えれば、東京の磁力はもっと高まるものと思います。

<高層化への誤解を希望へと変えていく>

 同時に都市を楽しむ時間も生み出さなければなりません。今、私たちに必要なのは自由な時間であり、会いたい人や芸術や文化が身近にある暮らしではないでしょうか。

 長距離通勤や交通渋滞に悩まされながら、やっとの思いで仕事を続けているような環境からは、精神的、文化的な豊かさも知識創造への意欲も高まりません。

 経済大国・日本の首都に暮らす人々が、現在のままのライフスタイルで何を楽しみ、何を生み出すことができるでしょうか。通勤に往復2、3時間かかれば、定年までの約40年間、実際の活動時間を考慮して計算すると、延べ5年間も通勤電車の中で過ごすことになるのです。

 これは「平面過密・垂直過疎」の都市構造に原因があります。皆が戸建てや低層建物を望めば街は建て詰まり、都市は際限なく広がります。移動時間が個人の時間を奪い、緑も失われます。

 しかし、空を見あげれば、そこには無限の空間が残されています。建物を高層化することで都市に必要な空間を生み出し、その分広くとった足元を緑に変える。こうすればヒートアイランド現象も改善され、省エネ効果も上がります。最先端技術を駆使した超高層ビルが地震にも強いことは、阪神・淡路大震災で証明されました。

 国際的な視野で見た時、東京はどのような方向を目指すべきか。地震に強く、豊かな都市文化を育むような、緑豊かなアジア型超高層都市モデルを、私はずっと探し求めてきました。

森 稔(もり・みのる)

森ビル(株)代表取締役社長。1934年京都府生まれ。59年東京大学教育学部卒業。同年、森ビル設立と同時に取締役就任。64年常務取締役、69年専務取締役を経て、93年より現職。アークヒルズ、六本木ヒルズ、表参道ヒルズなど東京を代表する建築プロジェクトを手がける。現在、中国で上海環球金融中心の建築が進行中。94年スウェーデン王国「北極星勲章」、2003年「名誉大英勲章CBE」受章。


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