遠近法で描く中国 -2nd Season- -76ページ目

遠近法で描く中国 -2nd Season-

片手にピストル 心に花束 唇に火の酒 背中に人生を。 

著者 野里洋 
発行 ソフトバンク新書

ジャンル:地理/歴史/政治


著者は石川県金沢市出身の元琉球新報社の記者(67年入社)です。
69年に返還前の沖縄本社へ転属し、30年以上における記者生活の経験から、
沖縄について論じた本になっています。


目次
はじめに
第1章 本土復帰前の沖縄へ
第2章 異なる南国の生活リズム
第3章 沖縄サミット開催
第4章 基地の重荷いまも
第5章 気分は新琉球王国
あとがき


ぼくは初めて「ソフトバンク新書」という新書を読みました。
一般に「新書」として発行されている多くの書を読んだ経験では、
なぜこんなに読みにくい日本語を多様するのだろうというのが、ぼくの正直な感想でした。
この書は、編集者がそのあたりを考慮してくれたのか、とても読みやすい創りになっていました。
まず、この点は最初に述べておきたいと思います。


共感したところの一つは、著者が沖縄で仕事をし、
生活をするようになった後、伴侶に沖縄の女性を選んだそうです。
その時の苦労話が中々興味深く描かれていました。
当時奥さまは琉球政府に勤務する公務員だったそうですが、
彼女の立場からは、沖縄の本土復帰前であるため、
外国(日本)に嫁ぐことになり、有していた琉球政府籍から離脱することになったそうです。
そして彼女にはもちろん、パスポートが発行されたそうです。
ぼく自身も中国に赴任後、今の奥さんと出会い、中国式の結婚をし、
子どもは今、中国のパスポートを持っています。


他にも、島民からの本土出身者の風当たりが強かったことも描かれています。
沖縄は、戦中唯一の本土決戦が行われた場所で、沖縄の住民にとっては、
「本土の為に犠牲になったのに、米軍に統治されている」という現実から来る、
不満や怒りの心情があるのです。それを本土出身の記者である、著者にぶつけてきたそうです。
これは、中国に住む日本人である、ぼくにも似た経験があります。
過去の日中戦争によって、中国本土が戦場になったことは、周知の事実です。
そして学校教育や、中共の意図的な報道によって、今でも反日教育が行われています。
著者の経験であそうであったように、やはりぼくの場合も、酒の席での出来事でした。
まだぼくが青島に来て間もない頃でしたし、中国語もあまり理解できず、通訳も同席していませんでした。
その時の彼は、下請けをお願いしている関係の主任さんでしたが、酔った勢いで戦争のことに絡んできました。
ぼくは、その半分も聞き取れなかったので、わからない振りをして過ごしました。
日本について、戦争についてもっと知ろうとぼくが感じたのは、恥ずかしながら、この経験の後からです。

この本の最後に、沖縄独立論について述べられています。
恥ずかしながら、この件についてぼくは、ほとんど知りませんでした。
確かに明治政府に統合される前は、琉球王国が存在し、独自の行政を行っていました。
地理的にも台湾に近く、この本でも紹介されていますが、那覇から東京の距離より、那覇からフィリピンのマニラの方が距離が短いそうです。
そういう意味で、大和より東南アジア系の文化圏に属することも理解できます。
しかし、独立論がどこまで本気なのかということは、本書でも述べられているように、未知数のままです。
そしてこの章のなかで、本当からの独立支援者として二人のジャーナリストの名が挙げられていることは、注目しなければなりません。
筑紫哲也と、本多勝一の両名です。
ともに、TBSや朝日新聞において著名であるとともに、日本を売ることや辱めることに、大変熱心な輩です。
この視点から見るに沖縄独立論とは、沖縄を中央政府から分離させて、中共に吸収させるというシナリオも浮かんできます。
元来、琉球王国というのは、大和と中国ともに朝貢していたことは、歴史が明らかにしています。
我々はこのことを理解したうえで、沖縄独立を考える必要があります。
この本の書き方からすると、この意図は大変見えにくくなっていますが、最期の最後で著者自身の正体を明らかにしたとも言えるかもしれません。


この最終章を除けば、沖縄の歴史を知る上で有益な書であると言えると感じました。
特に、沖縄サミット開催までの裏話は、面白可笑しく読めると思います。

癒しの島、沖縄の真実 [ソフトバンク新書]/野里 洋
¥735
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後日、ぼく自身と沖縄について、ブログで書きたいと思っています。



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著者 新渡戸稲造
訳者 佐藤全弘
発行 教文館(単行本)

ジャンル:文芸/日本


原書は新渡戸本人が英語で書いた本で、これまで数度訳本が出ています。
佐藤訳は原書から発刊百年を記念して新たに、訳されたものです。


目次

まえがき
凡例
序文
諸言
第1章 倫理体系としての武士道
第2章 武士道の源流
第3章 廉直すなわち義
第4章 勇気、敢為忍耐の精神
第5章 仁、惻隠の心
第6章 礼
第7章 真実と誠実
第8章 名誉
第9章 忠義の義務
第10章 サムライの教育と訓練
第11章 克己
第12章 自殺と敵討ちの制度
第13章 刀、サムライの魂
第14章 徐聖の訓育ならびに地位
第15章 武士道の影響
第16章 武士道は今なお生きているか
第17章 武士道の未来
あとがき


この本を読んでいて、いつかこの形式に出会ったことがあると考えていました。
そして第6章まで読み進めた時に「チャノユ」「千利休」という言葉に出会い、その謎が解けたのです。
かつて大学時代、卒業論文を書く為に読んだ本で、
岡倉天心『茶の本 The book of Tea』(1906年)というものがありました。
「武士道」と同世代の本であり、英語にて書かれた日本"茶"文化を西洋に紹介するものでした。
その当時ぼくは、文庫本でそれを読み進めたのですが、やはり通常の日本語本と比べて、違和感を感じたことを覚えています。
ちなみに大学では経営学を専攻したのですが、最終的にゼミの論文で選んだのは、マクロ経済学そのものでした。
茶という植物あるいは、飲料としてのそのものは、インドもしくは中国が発祥と言われ、元々は薬として用いられたものです。
日本にも中国から伝来した時は、その役目としてやってきたものです。
そして室町時代には一般庶民も嗜好品として飲むようになります。
戦国時代を得て一つの文化として完成させたのが、千利休たちであると言われています。
中国にもイギリスにも習慣とされる喫茶の"作法"は存在しますが、精神世界まで引き入れて芸術の域まで発展させたのは、日本の茶文化のみとされています。


「武士道」が訳書であることを除外したとしても、聖書の知識と多少の世界史の知識がなければ、この本を理解するのは少し難解だろうと感じました。
訳者である佐藤氏は、あえて原文の新渡戸の主張を忠実に訳し、それを日本語らしくしすぎないことに、注意を払ったことは容易に想像できます。
そういった意味で、大変素晴らしい訳であり、書物としても日本の文化を単に紹介するのみではなく、しっかりとした比較文化論にもなっています。

しかし、日本での世界史教育というのは、なぜか軽く見られています。
ぼく自身の体験で、これは大阪の公立高校での事実です。
世界史は高校3年次から開始され、4時間が必修とされていました。
しかしそれでは、近現代史を学ぶ時間がないということが知らされました。
日本の今を作った明治以降の世界の流れ、近代化、二つの大戦、そして復興の歴史が、
大阪の公立高校で正規の学習を行わないということが、20年前の日本の教育の実態だったのです。
ぼくは幸い、社会科の受験選択を世界史に決めていたので、さらに2時間をかけて学習しました。
ということは、日本史選択の他の8割の本校の3年生は、世界の近現代史を学ばずに、無事卒業をしました。
4月から始まる3年の新学年では、同じ教師が、ある時間帯では古代史を教え、
選択学習の時間では、同じ教科書の近代史を教えるという異常な授業を体験しました。
現在の世界史教育がどういうものか、詳しく知ることはできませんが、
近年、高等学校での授業洩れのニュースを中国で知り、日本の歴史教育の杜撰さに驚嘆する想いです。
ぼくは今『武士道』を読んで、世界史の授業でこれを学べば良いのに、と本気で感じています。


ぼくがこの本を読み始める時、奥さんがその表紙の文字を目にしました。
彼女にぼくは、どんな意味か知っているかを尋ねました。
それに対し彼女は「ケンカ(戦争の意味)でしょ?」と応えました。
中国の農村の中学卒の田舎娘でも、武士という言葉を知っていることは意外でした。
しかしそれ以上に、武士というものが戦闘する職業もしくは、日本との戦争の際、日本人を表す意味で彼女たちが習ってきたことも、わかりました。
この本は武士「道」であって、哲学書だよと彼女に教えると、「そうなの。」という顔をしていました。
実際訳者の佐藤氏の専門は哲学ということなので、全く異なることにはならないでしょう。
日中それぞれの歴史教育において、日本では"自虐史観"で行われ、
中国ではいまだに"反日"が教育の柱とされていることは、事実として書き添えておく必要があります。


最後に印象に残った箇所を「第10章 サムライの教育と訓練」から引用します。(151ページ)


--引用ここから--
すべての種類の仕事にお金を払う今の制度は、<武士道>の支持者のあいだでは行われていなかった。
(中略)
僧の仕事であれ、教師の仕事であれ、精神的な働きは、金銀でお返ししてはいけなかった。
それは仕事が無価値だからではなく、はかりしれぬ価値があるからだった。
--引用ここまで--


皆さまの何かのお役に立てればと願います。

武士道/新渡戸 稲造
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昨日笑歩(シュウト)さまからコメントをいただきました。
そのお答えとして、現在どこまで読み進めたかを書いてみます。


笑歩(シュウト)さまのブログ「笑歩(シュウト)の笑って歩こう」(By アメブロ)
http://ameblo.jp/ty1173gogo/



この書には「人を動かす」ための37原則が、豊富なエピソードと共に記されています。
こうすれば人との関係が良くなる、こうした時は悪くなるという内容が、考えさせられます。
自分の体験が、脳裏に浮かびあがってきます。
そんな世界最高の人生手引の一つであるこの書の、
目次をご紹介していきます。



PART ONE 人を動かす三原則
一、盗人にも五分の理を認める
二、重要感をもたせる
三、人の立場に身を置く



PART TWO 人に好かれる六原則
一、誠実な関心を寄せる
二、笑顔を忘れない
三、名前を覚える
四、聞き手にまわる
五、関心のありかを見抜く
六、心からほめる



PART THREE 人を説得する十二原則
一、議論をさける
二、誤りを指摘しない



ぼくは昨夜までで、この地点まで読み進めました。
第11番目まで進んだことになりますね。
しかし、本はすでに半分近くまで進んでいます。
それだけ、この前半に著者の想いがつまっているということなのでしょう。
ぼくが苦手でだと感じ、今後に活かせそうなのが、「名前を覚える」でした。
本当に苦手なのです、すぐに克服したい。
目次を続けます。



三、誤りを認める
四、おだやかに話す
五、"イエス"と答えられる問題を探す
六、しゃべらせる
七、思いつかせる
八、人の身になる
九、同情を持つ
十、美しい心情に呼びかける
十一、演出を考える
十二、対抗意識を刺激する



PART FOUR 人を変える九原則
一、まずほめる
二、遠まわしに注意を与える
三、自分のあやまちを話す
四、命令をしない
五、顔をつぶさない
六、わずかなことでもほめる
七、期待をかける
八、激励する
九、喜んで協力させる



附録 幸福な家庭をつくる七原則
一、口やかましくいわない
二、長所を認める
三、あら探しをしない
四、ほめる
五、ささやかな心づくしを怠らない
六、礼儀を守る
七、正しい性の知識を持つ



以上です。
目次を読んだだけでワクワクできる本は、本当に久しぶりです。
新しい本を開くときはいつも、まるで映画を観る前のようにワクワクするのですが、
特にこの本には、それを大きく感じます。
SF小説ではありませんから、悪しからず。



後日読み終えた時に、またいろいろ書きたいと思います。
これまでで心に響いたところは、
「父は忘れる」というリヴィングストン・ラ-ネッドから、息子へと宛てた手紙でした。
ぼくも息子を持つ父親です。共感するところが、たくさんありました。



この[新装版]では29頁に収められています。
次回エントリーをお楽しみに。



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