遠近法で描く中国 -2nd Season- -75ページ目

遠近法で描く中国 -2nd Season-

片手にピストル 心に花束 唇に火の酒 背中に人生を。 

副題:NATIVE AMERICAN WISDOM
著者:エリコ・ロウ
発行:扶桑社(扶桑社文庫)

ジャンル:文芸/精神世界


著者は東京生まれの日本女性です。これは本を読み始めるまでぼくも知りませんでした。
お名前だけでは、ちょっと想像できませんでした。
巻末のプロファイルには、詳しいことは書いてありませんが、日本籍以外の方と結婚されたと想像できます。
旧姓の神尾恵理子さんの名前でもご活躍されているそうです。


著者のブログもありました。
エリコ・ロウのバンクーバー徒然草(日本語)
http://blog.goo.ne.jp/pressbox


目次の紹介です。


プロローグ
1番目の月 人生の高み月---フープ・ダンス
2番目の月 清めと再生の月---ビジョン・クエスト
3番目の月 囁く風の月---パワー・アニマル
4番目の月 風よけ月---ティピのだんらん
5番目の月 待ち月---コヨーテの法則
6番目の月 植え月---聖なる煙
7番目の月 巣立つ鷲の月---メディスンの束
8番目の月 実り月---まっすぐな祈りの矢
9番目の月 惠みの月---スウェット・ロッジ
10番目の月 長い髪の月---ドリーム・キャッチャー
11番目の月 巣立つ鷹の月---パウワウ
12番目の月 尊敬の月---ホピの予言
13番目の月 ひとの月---ヘヨカの笑い
エピローグ


各章(月)の構成は全て同じです。
簡単な文化などの説明。
部族の格言がいくつか。
部族の伝説がひとつ。
最後に著者の体験が数ページで語られます。
そして次の月が現れます。


印象に残ったところは嬉しいほどに多く、とても書ききれません
ざっくりと備忘のためだけに書き記します。

ネイティヴ・アメリカン達は、自然のことをこう擬人化して呼びます。
ひとを「二本足のひと」、動物を「四本足のひと」、
地球は「母なる地球」、太陽は「父なる太陽」、
月は「姉なる月」、岩石は「祖父なる石」(50頁)。


ネイティヴ・アメリカンの教え、文化伝達の手法は、語りによる"物語り"です。
350を超える部族それぞれが、1000年もの間、このようにして口伝えで文化を、歴史を守ってきました。
著者も最初に長老を取材をした際に、興味本位では書かれたくないという意思を、はっきり受けたそうです。
著者はジャーナリストとして彼らに最初接触しようとしました。
この書のタイトルには著者の、そしてネイティヴ・アメリカンたちの思いが込められているのだと感じます。
多く登場する「メディスン・マン」とは、一般的に呪術師と訳されますが、それは周りから与えられる敬称で自分から称するものではありません。
彼らは「人を助けている」だけだと謙虚に話します。


12番目の月では、ホピ族の予言について語られています。
それによると、過去の世界大戦を予言した碑が存在するなどと多くの事例が記されていますが、ぼくは詳しくは書きません。
この本をお読みになるか、ご自分でお調べください。
どんな本であれ、一冊の本で全てを事実だと受け止めるのは危険だと思います。
ぼくがこの内容を信じたとしても、この場で書くことはできません。
そして、ぼくが10年以上前に読んだホピ族に関する本の記憶が、呼び戻されてきました。

過日ぼくは、人類はイルカ・クジラ族に学ぶ機会が来ると書きました。
人類が滅亡から逃れるための、答えはネイティヴ・アメリカンの教えの中にもあります。
なぜ著者のような日本人女性に、彼らがその教えを知る機会を与えたのでしょうか。
それは彼女が白人ではないことに、理由の一つがあるのかもしれません。
"武士道"という宝刀を受け継いできた我々日本民族が、ネイティヴ・アメリカンの教えを理解できる下地があるのではないかと感じます。
平易な文章で、ネイティヴ・アメリカンの素朴な生き方と教えを知るには、最適の入門書になるでしょう。



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ありがとうございました。

著者 安岡正篤
発行 PHP研究所(PHP文庫)

ジャンル:ビジネス/文芸


論語について学ぼうと思い購入した本ですが、安岡先生の言霊に触れ、すべての内容に深い感銘を受けました。
内容は、論語だけではなく、同じく孔子について書かれた「中庸」についても述べられています。
人間の生き方を静かに、深く考えさせられる書物です。


目次
論語読みの論語知らず
中庸章句
論語の人間像
日本と儒教


内容は、講演された内容が雑誌に掲載され、それが再び世に排出されたものです。
講演が昭和44年、雑誌が昭和47年・57年のものですから、私の生まれた時代の安岡先生の言葉です。
この時点で、すでに日本の政治と経済がおかしくなっていると、説かれているのです。
この30数年、政治家は、経済人は何をしてきたのでしょう。
今も変わらぬ日本の姿、そしてどう救っていくかが、先生の言葉で語られます。


印象に残ったのが、人間の悪に対する態度、あるいは在り方というのは五つの型に分けられるということですので、この部分を抜粋・引用していきます。
(265~268頁)


第一、弱肉強食型または泣き寝入り型。
→動物と変わらぬ、意気地ない態度
第二、復習型:暴力的態度
→人間としては低級であるが、意気地ない態度に比べるとまだ元気がある
第三、偽善型
→蹴られても蹴り返せぬ者が良心の呵責、負け惜しみ、コンプレックスから立派な理由をつけて意気地なさを誤魔化そうとすること
第四、宗教型
→俗世間の一切を超越して、すべてを平等に慈愛の眼で視るという態度
第五、神武型
→人間の道を重んずるが故に、悪を憎んで断固としてこれを封ずるという態度

武という字は戈(ほこ)をを止どむと書く。そうしてその人間が悪を悔いて改心する時には、心からすべてを赦してやる。これを「尚武」あるいは「神武」という。
そういう武というものが古来われわれの悪に対する信念であって、その武がだんだん磨かれて「武士道」というものになった


--引用・抜粋ここまで--

悪という物の本質から、武という言葉の成り立ち、更には「武士道」にまで触れられています。
人間が悪ということから、逃れることはできません。
聖書においてのアダムとイヴの物語にしてもそうです。
悪という行為があって、人が創られた、完成したとも言えるのです。
仏教においても、儒教においても、悪の存在を認めています。
その悪にどう接するか、行動するのかが、その人を創ります。
自分がまだまだ修行が足りないことを思い知らされたという意味で、この部分を引用しました。



『武士道』(新渡戸稲造著)の書評などは、こちらから。
http://ameblo.jp/moonset/entry-10072592838.html



論語に学ぶ (PHP文庫)/安岡 正篤
¥650
Amazon.co.jp



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ありがとうございました。

著者 七田眞(二、三章)つなぶちようじ(一、四、五、六章)
発行 ダイヤモンド社 1998年 単行本

ジャンル:教育/出産/心理学


中国南京市でのバレンタインの記事を自分で書いていて、もう一度どうしても開きたくなった本です。
「中国にゅうす」
http://ameblo.jp/moonset/entry-10073051099.html
ぼく自身予測していてなかったことですが、まじんさまから戴いたコメントに影響をうけ、
「胎内記憶」に三たび、たどり着きました。


世界中のほとんどの人が、たった一人の母の胎内からこの世に産まれてきました。
この本では、フリーライターのつなぶち氏が参加した、95年の「第5回国際イルカ・クジラ会議」の会場で、ベルギーの研究者が発表した水中出産のヴィデオに影響を受け、教育博士の七田眞先生との協力のもと書かれた本です。


目次
一章 胎内記憶、誕生の記憶
二章 母と胎児をつなぐもの
三章 右脳をひらく
四章 「愛する」ことについて
五章 大人が持つ誕生の記憶
六章 胎内記憶から何を聞くか


まずは、ニューヨークの研究者による、「誕生時の問題とその後の性格」についてのレポートを、37ページより引用します。


--引用開始--


ニューヨークのエリザベス・フェール分娩研究所のレスリー・フェラーは、誕生の問題とそれが原因で考えられる種々の人格的問題との関連を明らかにしています。

1、保育器で育った幼児の非常に多くは他人への依存度が高く、自主性が求められる場面でもうまく対処することができない。また、ユーモアに欠け、論理的である。
2、帝王切開によって生まれた子どもは、目的を達成するのに多くの助けを必要とする。目的を達成するための努力を好まず、充分な支援をしてくれない人に対しては、どんな失敗でも非難したがる傾向がある。しかし、良い面としては、情熱的で、自発的で、芸術家肌である。
3、逆子、前置胎盤など、異常分娩で生まれた人の特徴は、環境の要請に対する過剰反応と攻撃性である。その理由は、異常分娩の出産の際に激しい支給の収縮によって、かなりの圧力が胎児にかかるからだ。
逆子の場合には、頭にかかる圧力が緩和されるため、成長するとわきまえを軽視し、つらい状況に関しては、他人に頼って切り抜けようとする傾向があるそうだ。彼らは普段他人とコミュニケートせず、他人に失望感を募らせているにもかかわらず、大きな期待をかける。
4、未熟児は、物の中に押し込まれたような感じを抱き、変化に抵抗し、成長するものごとに「しがみつく」ようになる。責任を回避したり、大人になることを回避開いたりする傾向がある。


--引用止め--


まず、理解していただきたいのは、あくまでも"研究結果"であること、こういう傾向がみられる、ということです、
全ての人に当てはまるということではないでしょう。
問題提起中の、"帝王切開"の長所と短所だけでも、理解していただければよいと思います。
そして、出生時の環境や問題に起因するトラウマ、「バース・トラウマ」を最小限にするための一つの提案として、水中出産が挙げられています。
39ページからの引用です。


--引用開始--


水中出産でバース・トラウマを最低限にする工夫

1、医師の介入が最低限となる。
→分娩槽の中の水は水温34度前後、しかも血液と同じ浸透圧の生理食塩水をつかうので、へその緒が乾くことがありません。
2、筋肉の緊張が少ない。
→出産の際、胎児は自分の母親の産道を頭で押し開きながら生まれてきます。水中で母親の筋肉の緊張が緩いと、胎児は比較的楽に出てくることができます。
3、薬物に頼らない
→出産が楽なので、麻酔などの薬物に頼ることが少なくなります。
4、羊水から水の中へ
→生まれてくる赤ちゃんにとって、空気の中に放りだされるというのは怖いことでしょう。今まで胎内の用水の中で静かにいたのに、産道を通ったらいきなり音のうるさい空気の中へと押し出されるのです。水中出産だと羊水から生理食塩水の中に出てきます。また照明を落としているので赤ちゃんの目を光の攻撃にもさらすこともありません。生まれたばかりの赤ん坊は水の中でぱっちりと目を開き、しばらくしてから母親によって抱き上げら、やさしく抱きしめられながら空気の中へ出てきます。するとやがて自然と呼吸を始めるので、その段階で初めてへその緒を切るのです。
5、妊婦がポジティブに出産にかかわる
普通の出産では医師の介入が多いため、妊婦は出産をポジティブな行為として体験しにくいのです。「私が産む」ではなく、「お医者さんに頼って産ませてもらう」という意識になりがちになります。


--引用止め--


この本が書かれた98年は、水中出産がそれほど注目もされていませんでした。
現在はインターネットで、日本で実施されている水中出産についても調べられますので、ご自分でgoogleやYahoo!などで検索してお調べください。
水中出産をこの本では、バース・トラウマを最小限に抑える方法の一つと紹介しています。
もちろん、完全になくすことはできないと考えてください。
しかし我々人類は、それぞれのトラウマを潜在意識の中に持ち続け、自分で乗り越えていかなければならないと、ぼくは考えます。

誕生におけるストレスは、新生児にとって、ないに越したことはないでしょう。
それをどう受け止めていくか、そして私たち大人は今をどう生きるか、これがつなぶち氏の後半の論点になってきます。
ぼくが注目したのは、やはり「愛する」ことについて、という部分です。
ここでは、社会心理学者エーリッヒ・フロムの言葉が紹介されます。
「愛はartである」。
訳者はartを「技術」と翻訳したそうですが、つなぶち氏はもう一歩踏み込んで解釈します。
「愛とは訓練すべき技能である」。
愛は何もないところから発生しないのだ、能動的に、そして鍛錬しつづけることが必要なのだ、ということでしょうか。


あなたの心の中に常に愛を育み続けようという、意識があるなら、
きっとどんなトラブルも、トラウマからも、あなたを、そして愛する人を、救いだしてくれるでしょう。
大切な人を愛することを是非、今もう一度、ゆっくりと考えてみてはいかがでしょうか。
「胎内記憶」という1冊の本は、あなたの愛が居るべき場所を、そっと教えてくれるでしょう。



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