著者 野里洋
発行 ソフトバンク新書
ジャンル:地理/歴史/政治
著者は石川県金沢市出身の元琉球新報社の記者(67年入社)です。
69年に返還前の沖縄本社へ転属し、30年以上における記者生活の経験から、
沖縄について論じた本になっています。
目次
はじめに
第1章 本土復帰前の沖縄へ
第2章 異なる南国の生活リズム
第3章 沖縄サミット開催
第4章 基地の重荷いまも
第5章 気分は新琉球王国
あとがき
ぼくは初めて「ソフトバンク新書」という新書を読みました。
一般に「新書」として発行されている多くの書を読んだ経験では、
なぜこんなに読みにくい日本語を多様するのだろうというのが、ぼくの正直な感想でした。
この書は、編集者がそのあたりを考慮してくれたのか、とても読みやすい創りになっていました。
まず、この点は最初に述べておきたいと思います。
共感したところの一つは、著者が沖縄で仕事をし、
生活をするようになった後、伴侶に沖縄の女性を選んだそうです。
その時の苦労話が中々興味深く描かれていました。
当時奥さまは琉球政府に勤務する公務員だったそうですが、
彼女の立場からは、沖縄の本土復帰前であるため、
外国(日本)に嫁ぐことになり、有していた琉球政府籍から離脱することになったそうです。
そして彼女にはもちろん、パスポートが発行されたそうです。
ぼく自身も中国に赴任後、今の奥さんと出会い、中国式の結婚をし、
子どもは今、中国のパスポートを持っています。
他にも、島民からの本土出身者の風当たりが強かったことも描かれています。
沖縄は、戦中唯一の本土決戦が行われた場所で、沖縄の住民にとっては、
「本土の為に犠牲になったのに、米軍に統治されている」という現実から来る、
不満や怒りの心情があるのです。それを本土出身の記者である、著者にぶつけてきたそうです。
これは、中国に住む日本人である、ぼくにも似た経験があります。
過去の日中戦争によって、中国本土が戦場になったことは、周知の事実です。
そして学校教育や、中共の意図的な報道によって、今でも反日教育が行われています。
著者の経験であそうであったように、やはりぼくの場合も、酒の席での出来事でした。
まだぼくが青島に来て間もない頃でしたし、中国語もあまり理解できず、通訳も同席していませんでした。
その時の彼は、下請けをお願いしている関係の主任さんでしたが、酔った勢いで戦争のことに絡んできました。
ぼくは、その半分も聞き取れなかったので、わからない振りをして過ごしました。
日本について、戦争についてもっと知ろうとぼくが感じたのは、恥ずかしながら、この経験の後からです。
この本の最後に、沖縄独立論について述べられています。
恥ずかしながら、この件についてぼくは、ほとんど知りませんでした。
確かに明治政府に統合される前は、琉球王国が存在し、独自の行政を行っていました。
地理的にも台湾に近く、この本でも紹介されていますが、那覇から東京の距離より、那覇からフィリピンのマニラの方が距離が短いそうです。
そういう意味で、大和より東南アジア系の文化圏に属することも理解できます。
しかし、独立論がどこまで本気なのかということは、本書でも述べられているように、未知数のままです。
そしてこの章のなかで、本当からの独立支援者として二人のジャーナリストの名が挙げられていることは、注目しなければなりません。
筑紫哲也と、本多勝一の両名です。
ともに、TBSや朝日新聞において著名であるとともに、日本を売ることや辱めることに、大変熱心な輩です。
この視点から見るに沖縄独立論とは、沖縄を中央政府から分離させて、中共に吸収させるというシナリオも浮かんできます。
元来、琉球王国というのは、大和と中国ともに朝貢していたことは、歴史が明らかにしています。
我々はこのことを理解したうえで、沖縄独立を考える必要があります。
この本の書き方からすると、この意図は大変見えにくくなっていますが、最期の最後で著者自身の正体を明らかにしたとも言えるかもしれません。
この最終章を除けば、沖縄の歴史を知る上で有益な書であると言えると感じました。
特に、沖縄サミット開催までの裏話は、面白可笑しく読めると思います。
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後日、ぼく自身と沖縄について、ブログで書きたいと思っています。
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