・轟雷改型FAG フォス

 名前の由来はイタリア語で雷、雷鳴の意を持つfoschia(フォスキーア)より。マスターはこの名前を決めるのに一週間かかった

 大人しく見えてかなりのトリガーハッピーであり、新装備や新武器となるとそわそわして仕方がなくなる。

基本的に射爆場におり、時と弾薬の消耗量を忘れて入り浸っている。





 それ以外のものには興味が薄く、そのため天然ボケじみて見えることも珍しくない。

自分の中で納得できればそれで満足してしまうため、報連相ほうれんそうが不十分なのがタマにキズ。





アイン「ごめん、なさい……だます、つもりは……なかったんだが……言い出す、タイミングを……逸してしまっていた……」

フォス「じゃあ、あなたが……?」





アイン「でも、本当に心細かったから……助けてくれて、うれしかった」

フォス「…………」

アイン「初対面の、見ず知らずのおれに……あなたは、優しい人だ」





アイン「……ありがとう」

フォス「……!」



ジ ャ ッ ・ ・ ・



ジャズ吹くな。貴様達のせいで、俺の……貴様、達が……!

アイン「…………?」


パ キ ン ッ



 「よくもノコノコと戻ってこれたものだ……

 だが、だからこそ……!


バ シ ャ ァ ン ッ !



貴様らを、倒すことが……!




フリーズチャージ今の……俺の使命だ!







アイン「……すまん……あなたの言い分が、おれにはよくわからない……

 だが……だけど……」



ジ ャ キ ッ



アイン「これ以上、仲間に迷惑をかけたくない……かけられないんだ……!





アインに、迷ってしまっ……ぐすっ……本当申し訳な……!」

フォス「気にする必要ないです。私もたまに迷子になるので、初めて来たならしかたないです」





フォス(……グレイズ系列? ゲッコー・エンタープライゼスウチはエイハブ・リアクター搭載機の開発は遅れてるので、ウチの新型ではないです。

 となると、外から来た機体? こんな時間まで工場内をうろついてるなんて……)





アイン「一人で、心細くて……こうして、誰かに出会えてよかった……ぐすっ……」

フォス(……悪い人には見えないです。マスターが新装備のテストがどうのと言ってたですし、そのために人を呼んでるとも言ってたですし……

 たぶん、鉄華団の人あたりでしょう。うん)





フォス「出口まで一緒に行くです。私も帰るところでしたし、丁度いいです」

アイン「初対面だというのに、何から何まで……それに比べて、おれは……」

フォス「気にする必要ないです。困ったときは助け合い、です」




ざ り っ ・ ・ ・



ジャズ「お前が侵入者だな」

アイン

フォス「ボケたのですかジャズ。私は射爆場にずっといたですよ」

ジャズ「呆けているのはお前だ」





ジャズ「先に通信があった。敷地内にハッキングを行い侵入した者達がいるとな」

フォス「? ……私は聞いてないです」

ジャズ「大方、通信を切っていたか砲声で聞こえなかっただけだろう」

フォス「……。……





アイン「……ごめん、なさい……だます、つもりは……なかったんだが……言い出す、タイミングを……逸してしまっていた……」

フォス「じゃあ、あなたが……?」





アインおれが周りに気を遣わずに歩いていたからぶつかってしまった!

 もうし、わけ……」





アインーーーー……っ!!(絶句」





フォス「どうかしたですか?」

アインいやそのっ、ス、スカっ、スッ、スカートっ、の中を、覗いてしまい、その……すまん……!

フォス「……、……!」





フォス「パンツじゃないから恥ずかしくないですよ?」

アインわぁぁああああっ!? ごめんなさいごめんなさいっ!!





フォス「……いけないです。またこんな時間まで射爆場に入り浸っちゃった……」






フォス「でも、あの新型ハンドカノン良かったなぁ……早く実戦で使えないかなぁ……

 やっぱり、実働部隊への一時転属を希望しておくです。早く撃ちたいです」



ど ん っ



フォスきゃっ!?

 「っ!?



ど て っ



フォス「いたた……いけないです、また考え事をしながら歩いて……

 ごめんなさい、だいじょう……」




ギ ン ッ

フォスぶっ……で、す……か……!?

アイン「…………!



ド ゲ ザ ッ !

アインごめんなさいっ!





シグリッド…………

ヴィダール「…………」





シグリッドあっ、い、今のは洒落を言ったわけじゃありませんよ!

ヴィダール「…………む?」





シグリッド「だ、だから、捉えると捕らえるをかけて、洒落のつもりで言ったわけじゃなくて……」

ヴィダール「む…………」





ヴィダール「……ああ、そういうことか。上手い事を言ったな」

シグリッドなっ、ば、馬鹿にしてるんですか!?

ヴィダール「む……感心したつもりだったのだが……」




ガ シ ャ ン ッ !



ヴィダール「……芯の消費が思ったより激しいな」

リーファ「気をつけてください、戦闘がどこまで続くかわかりませんので」

ヴィダール「む、わかっている。問題ない」





リーファ「それより、何やら妙とは思いませんか?」

ヴィダール「む? なにがだ?」

リーファ「いえ、なんとなくですが……」





リーファ「MSの指揮系統が乱れている……嫌に散発的で、数の利を活かせていないように見えます」

ヴィダール「バリケードによる分断が効いているのではないか?」

リーファ「……だと、いいんですけどね」




す っ ・ ・ ・




 「…………



パ ァ ン ッ !


キュ ン ッ !

ヴィダールっ、む……!



ジャ キ ッ



シグリッド「捉えました、侵入者ですね……警備主任並びにマスターの命により、捕らえさせてもらいます!

ヴィダール(新手、いや手練れか……こうも近寄られるまで気付けんとはな)




ザ リ ッ ・ ・ ・



 『よもやヒーローを名乗る者らが、連中と繋がっていたとはな……』

リーファ「、……ふふっ。そちらも、そう仰りますか」

 『何の? ……まぁいい』


ガ シャ ッ !



リンさん『ここで……これで、ケリをつけさせてもらう!





< 第一警備部隊 機甲小隊 >

 ゲッコー・エンタープライゼスの保有する警備部隊であり、主に内部警備や鎮圧を主な任務とする。外部にはあまり知れ渡っていないが、事実上の「私設軍隊」と言っても過言ではない集団である。




 機甲小隊はその中でMSを中心に構築された部門。実験機体の暴走時の鎮圧や侵入してきた怪獣、ロボットに対抗するために組織されたというが、実は実戦経験は数度程度しかない。
一応、リンさんの部下、という立場にあたる。

ユウヤ(BDプロト)
ケイ (ピクシー)
ユーカ(陸戦型ガンダム)
ナツメ(ジムスナイパーⅡ)
アズマ(ジムスナイパー)

もう一人、オペレーターの『リョウ』という人がいる





・ユウヤ(BDプロト)

 口が悪く特にユーカへのツッコミや返しは辛辣になる事が多い。ただアズマの言う事、指示はよく聞き、リョウには頭が上がらない様子。

中の人がいるなら銀髪に近い薄い灰色の短髪。眼つきが悪い。





・ケイ (ピクシー)

 好戦的な性格をしており、隊内でもすぐ模擬戦をやりたがる。バトル命のナチュラルバカ。

中の人がいるなら長い金髪のポニーテールを下げた少女と見まごう小柄な少年。





・ユーカ(陸戦型ガンダム)

 単純で騙されやすく、楽観の極みともいえるほど肝が据わっている。バカ2号。

中の人がいるなら茶髪のロングをサイドで結んだ女の子。





・ナツメ(ジムスナイパーⅡ)

 委員長系女子でなにかと当たりがキツくキレやすい。アズマとは父子のような関係で小隊長を務めている。

中の人がいるなら黒髪ショートにメガネをかけた童顔の少女。





・アズマ(ジムスナイパー)

 穏やかで理知的な性格をしており、喧嘩は仲裁するより笑って眺めるタイプ。
作戦立案や部隊指揮はできるだけユウヤ達に任せようとするなど、部下の育成に余念がない。

中の人がいるなら真ん中分けにセミロングの壮年男性。



・リョウ(オペレーター)

 チームメンバーを諌めながらビシッと〆るクールビューティ。意外と仲間思い。

中の人がいるなら銀色の髪をポニーテールにした釣り目気味の麗人。





アイオワ(敷地内とはいえ警告もなしに発砲。侵入者に対する即応としては物騒すぎるわね……

 シローの前に現れた煙幕蝙蝠SmokerBatと加えて、VillainヴィランGIFTギフトとの関与は明白。とはいえ……)





アイオワ「……第零特務Me達と企業とで戦闘になるよう、場が整いすぎている……?」





ガガガガッ!

キュ ッ

アイオワッ、Shit!


ジャ キ ッ



リョウ初撃着弾確認。標的を補足しました

ナツメ「隊長の指示通り、当然です」

ユーカマジぃ!? うっそたいちょーの読み通りじゃんスッゲー!

ユウヤおいユーカうるせぇ、黙れ作戦中だぞ





アズマ少数で侵入を図ったという事は、それなりの戦力か策があるということだ。

 俺達の相手は単騎とはいえ伏兵の可能性もある。気を付けて当たれよ


ケイりょーかい! サシであたっていいってことですよね!?

ユウヤ違ぇよバカ! 連携して当たれっつってんだよ!

ナツメあなた達作戦中よ! 少しは静かにしなさい!





アズマ「訓練の成果を見せる時だ。引き締めてな」

『『『『『『了解っ! 』』』』』』





アイオワ「Hnn……何者かに整えられている気がするわね」



ドォンッ・・・

ガガガガ・・・

アイン「ど、どうしよう……道に、迷ってしまった……

 アキヒロと、タマモはどこに……ど、どうしよう……」




ガガガガガガッ!

ギュンッ! ガギッ!

タマモギャーッ! いきなり撃ってきましたよ旦那さまーっ!

りる「あー」

アキヒロっ、工場内だろ! 自分とこの被害とか考えないのかよ……!



ド ン ッ !



アキヒロバリケード、ON!

ガ ガ ガ ン ッ !

ガギギンッ!




アキヒロ補足されたが相手の様子がおかしい! バリケードで分断するから、座標を指示してくれ!

イオナり、りょーかい!

リーファいきなり発砲とは……こうなっては、仕方ありませんね



ガ ド ォ ッ !


ガ シ ャ ッ !

リーファ「強行策で行きましょう。私達でガードを引きつけるので、シローくん達は先へ進んでください」

シロー『、つっても……!

リーファ「三分の一の確率になったとしても、ここで足止めされることが一番のバツです」





リーファそれに今の状況、どこまで話が通じるかもわかりません。混乱に乗じて取れる行動をとるのが良いかと

アイオワ退路は無理にでも確保するわ。今は少しでも情報と、敵の枢軸を挫くことよ! GoGo!

シロー「……わかりました。了解っす!





カ ッ ・ ・ ・




ムーンノート「、リンさん?」

リンさん「ガード機の様子がおかしい、敵のハッキングを受けている可能性がある。戦いが長引けば施設に被害が出る可能性も出てくる。

 ……第一警備小隊を出す。それと射爆場にいるフォスに出るよう伝えてくれ、マスター」

ムーンノート「えぇぇ、でもならリンさんが出る必要は……」





リンさん「キミの機体を借りるぞ、マスター」

ムーンノート「え、えぇぇ……マジで?」

リンさん「私の機体が完成してないのだから仕方ないだろう。それとも……」



ギ ュ っ



リンさん「私が生身で出た方がよかったか? マスター」

ムーンノート「……そう言われるとねぇ……わかったけど、無理しちゃダメだよホントに」

リンさん「ふふっ、善処するさ。マスター」