夫は結婚する前に、私に会うより先に私の両親に会っていた。と言うのは、私の兄も司法試験の受験生で同じ勉強グループにいて、何かの時に兄が友達何人かを連れて実家に行ったのだった。みんなで手巻き寿司をしたその中に私の未来の夫もいたのだ。実は私の父と彼のお母さんも職場の関係で知り合いだった。
後にその勉強会の遅すぎる新年会(三月!)に兄が私を呼んでくれて、そのカラオケの場で私が彼にビビビと来たわけだが、縁が絡みあっているように思う。
今思えば、通るかどうかもわからない司法試験の受験生に
「結婚させてください」
と言われて、うちの両親はなんと気楽に
「ああ、ええよ」
と言ったものよと思う。
あとで母に
「心配やなかったん?」
と聞くと
「あの子やったら何とかしやるやろ思たし」
ということだった。
結婚して最初に入ったアパートは生協のお店の裏にあった。引っ越しの手伝いにうちの親が来てくれたときも、引っ越しのどさくさで何もないので、お昼ご飯なども不自由なのだが、気がついたら夫がティッシュやなんかをサッと買いに走り、母が目を丸くしていた。夫はのんびりの牛のようでいて、仕事は早い。(事務所の人は何て言うかな?笑) やるとなったら早い。早くやるとなれよ!ってことか。
彼が挨拶に来る前に私は
「福山さんと結婚したいねんけど」
と親に言ったとき
「あー、ええんちゃう?」
とあっさり言われて拍子抜けしたが、両親は手巻き寿司パーティーのときの邂逅ですでに
「こいつは大丈夫。路頭に迷うことはない」
と見抜いていたらしい。
そのあとは、家族で彼を「ふくちゃんふくちゃん」と呼び、両親はふくちゃんに深い信頼を置いた。
受けた人みんなが通るわけではない司法試験。最終合格するのはかなり難しい試験。
本当に受かってよかったなと思う。
両親が反対などせず結婚させてくれたのは
天狗の竹の望遠鏡があったのかと思う。
これは京都市長選に出馬を表明している福山和人弁護士のパートナーおかねともこ(イラストレーター)が、「家族の目から見たふくちゃん」を綴ったエッセイです。
2018年府知事選のときの「ふくふく家族」と同様、リラックスしてお楽しみください。
前回のシリーズはこちら→http://www.fukuyamakazuhito.jp/fukufukufamily

