クリスマスにはサンタさんが来る。サンタさんのことを信じている子がいるうちは、サンタさんはやって来る。たいてい夫はクリスマスのご馳走を食べてワインでいい具合になって寝てしまっているから、子どもは「お父さんが代わりにやってるはずないし」と思っている。私も会ったことないからわからない!
あるクリスマス、サンタさんがお姉ちゃんに漫画「はだしのゲン」を置いて行った。全10巻。広島で被爆し家族を失いながら、たくましく生きていく少年ゲン。漫画と言えど漬物石ほどカサ高く重いその話を、中1のお姉ちゃんはプレゼントを開けたその場で読み始め、何を言っても本を下に置かなかった。小3の弟もしばらくしてから黙って読み始め、何日かして読了してしまった。
「Kちゃん、わかったん?」
と言うと
「だいたいわかった」
と言っていた。
「今年のサンタさんはなかなかシブイよな」とお姉ちゃんはにやにやしていたが、幼かった私と同様に、うちの子たちも原爆のことはゲンに教わった。
クリスマスに「ゲン」は、あまり色気のあるプレゼントとは言いにくいが、サンタさんは子どもらにどうしても原爆のことを知ってほしかったのだろう。だって私たちはヒロシマの、そしてナガサキのある国に住んでいるから。。子どもらにそういうことをきちんと知っていて、世界の友だちと交わってほしいと思ったんだろう。
これは京都市長選に出馬を表明している福山和人弁護士のパートナーおかねともこ(イラストレーター)が、「家族の目から見たふくちゃん」を綴ったエッセイです。
2018年府知事選のときの「ふくふく家族」と同様、リラックスしてお楽しみください。
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