おうちモンテをマジックショーで終わらせない(主体的な学びに繋げる) | モンテッソーリな時間~バイリンガルに魅せられて~

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中2の娘とワーキングママによる2歳からのホームモンテッソーリとバイリンガル育児の足跡を綴っています。

 

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小4娘の『2歳からのホームモンテッソーリ♡ときどき英語』。

よろしければ自己紹介もご覧ください。 

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我が家の隙間時間は、相変わらず「米国で100万部突破!理科好きを育てるシリーズ」のこちら。

 

 

この日は、岩石と鉱物の違いをお菓子のグミを使ってモデル構築することを行いました。

 

残念ながらこちらは未邦訳のため、母による適当な翻訳を用意…(笑)。

 

 

用語確認はこちらの日英版を使用しています。

 

 

 

 

小学生のモンテッソーリ教育において、「ストーリーテリング」と並び「実験・実演」は非常に重要な位置を占めています。これらの実験は、具体的な体験を行いながら、抽象的な概念を伝えていく素晴らしいツール。実験・実演なしにモンテッソーリのエレメンタリーは成り立たないといっても過言ではないほど、マストな学びのツールです。

 

 

楽しいがゆえの陥りやすい罠!?

 

しかし、ここに陥りやすい罠もあると感じています。

 

それは、実験(提示)がマジックショーで終わってしまうこと。

 

実は、これは娘が幼稚園の頃から危惧していたこと。

初めて見る提示に、まるでマジックショーを見るかのように惹きつけられるものの、その後どこにも繋がっていかないという現実。モンテッソーリ書籍で見た正常化している子どもたちのように、同じ教具を何度も繰り返し自分のものにしていく過程がすっぽりと抜け落ちている状態に当時は悩んだものでした。

 

 

本当の学びは自立した学習時間に訪れる!?

 

“Lesson”と呼ばれる大人と一緒に行う提示と、その後に続く“Independent Work”はセットのモンテッソーリのエレメンタリー課程。大人から提示を受けた後は、自ら学ぶ時間が設けられています。

 

モンテッソーリガイドたちが口を揃えていくことは、

 

「本当の学びは大人側の提示時間ではなく、その後の自ら向き合う時間にある」

 

ということ。

提示とは、その後に続く主体的な学びの導入部分と言えるのかもしれません。

 

この時間をどのように娘が必要とする学びに繋げていくか、常に頭を悩ませるのはこの部分。

学校のテスト勉強とは異なり、学びのフレームワークが全くない中で、自分にとって今必要な学びのスタイルとは…。

 

 

シンキングツールを使うということ

 

小4となり抽象的な概念に触れる機会が多くなってきた今、「知識と思考」をいかに整理するかという部分について学ぶ機会が多くなりました。この表裏一体ともいえる知識と思考をイメージ化する訓練が、学校でも多く行われています。

 

ベン図、イメージマップ、KWL、PMI、クラゲチャート、フィッシュボーンなどなど。

 

母の小学生時代には考えられなかったようなシンキングツールを駆使しながら提出物をこなす娘。そんな中でも、Ogle博士考案のKWL表が、この1年ほど我が家のホームモンテッソーリには欠かせないシンキングツールとなっています。

 

KWL表とは
K:What I Know (知っていること) 

W:What I Want to Know (知りたいこと)

L:What I Learned (学んだこと)

 

Kでは知っている知識を明確化し、Wでは学習を通じて知りたいこと、Lでは学習後の振り返りを整理するためのチャート。1986年にDonna Ogle博士が論文『K-W-L: A teaching model that develops active reading of expository text. 』にて発表。

 

When using language to explore ideas, an essential beginning point is asking good questions. (言語を使ってアイデアを探求するとき、重要な出発点は良い質問をすることです。)(『Engaging in the Language Arts』Donna Ogle, James W Beers, Pearson, 2011, 186頁)

 

知っているところから出発するこの手法は、まさにモンテッソーリ教育の「鉤の手の原理」と同じもの。既有知識をベースに、さらに知りたいことを考えるプロセスは、目的意識を明確化し、学びを焦点化するのに役立っていると感じます。娘にとっては、このような学びはまだまだ発展途上にある段階ですが、主体的な学びを構築していく上で、今後も基礎となっていくものだと感じています。

 

「提示を見て終わり」にしないための時間。

今後も、まだまだ試行錯誤が続きそうです。

 

ご訪問、誠にありがとうございますハート