子どもは動きながら学ぶ(9歳の電話マナー) | モンテッソーリな時間~バイリンガルに魅せられて~

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中2の娘とワーキングママによる2歳からのホームモンテッソーリとバイリンガル育児の足跡を綴っています。

 

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小4娘の『2歳からのホームモンテッソーリ♡ときどき英語』。

よろしければ自己紹介もご覧ください。

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最近、母の楽しみは皆さんのブログを拝読させていただくこと。家庭学習には家庭の数だけ方法があり、その進め方は千差万別。けれども、皆さん共通しているのは、『我が子へ寄り添う想い』。お母さんだからこそ見極めることのできる我が子に必要な学び。これは、誰にも真似することのできない親の特権だと思います。

 

さて、我が家の小4娘。

学校の授業と保持教室の宿題以外は、ほとんど机に座ることはありません(笑)。

 

相良先生の名著のタイトルの如く『子どもは動きながら学ぶ』

まさに小4となった今でも、娘は常に動いています。

 

 

 

 

この日の彼女の学びは、一本の電話から。

母に代わって、問い合わせをしてもらいました。

 

実はこれ、立派なモンテッソーリのおしごと。

教師養成講座のマニュアルには「電話のかけ方」というものが載っています。

 

モンテッソーリ教育の5つの教育分野の「日常生活の練習」の中には「社交的なふるまい」と呼ばれるものがあります。

 

『日常生活の練習』とは…
日常生活の練習は、モンテッソーリ教具の中の一つの活動である。モンテッソーリ「子どもの家」に準備されている用具・教具を使って、人が日常生活において行う活動(歩くなどの基本活動・挨拶などの社交的な振る舞い・掃除などで環境への配慮・ボタンをはめるなど自己の配慮)を子どもが繰り返し行うことで、子どもが自分1人でそのことができるようになったとき、子どもには自発性と自立心が芽生え、子どもは自ら成長の喜びを体験することができる。(「モンテッソーリ教育用語辞典」、クラウス・ルーメル、学苑社、2011、106-107頁)

 

人が人として生きるためのルールやマナー。

モンテッソーリ園ではこれらを年度初め、もしくは年間を通じて練習していきます。

家庭におけるモンテッソーリ教育でも、

 

「もう知っている!と思って、スキップしないようにね」

 

と、教師養成講座では何度も念を押されました(笑)。

 

What you might think a child knows and what they really understand is often two different things.

 

母のノートに綴ってあったモンテッソーリアンの恩師からの言葉。

「知っている=理解している」ではないというリマインダーにハッとしました。

 

モンテッソーリ教育 第2巻―理論と実践 日常生活の練習」には、以下のようなリストが「社交的ふるまい」として挙げられています。

 

●戸の開閉 ●挨拶 ●返事の仕方 ●人の接し方 ●感謝とおわび 

●人への物の物の受け渡し方 ●咳、くしゃみ、あくびの仕方 

●外遊具の使い方、順番を待つ ●集団遊びのルール ●お茶のすすめ方 

●作業の観察の仕方 ●電話のかけ方 ●道のたずね方 ●お手洗の使い方 

●病人への見舞い方 ●紹介の仕方 ●車中でのエチケット ●交通ルール ●ノックの仕方 ●席のすすめ方 ●スリッパのすすめ方

 

日常生活の練習は、それぞれ国によって異なるため、母が受講した海外の養成講座では異なったものも存在しました。海外では、「話していて失礼するとき」「人の話に割り込むとき」「人の前を通るとき」など、日常では頻繁に起こるシーンを、モンテッソーリ教育ではロールプレイのような形で練習します。

 

「戸の開閉なんて、普通に生活していれば出来るようになるのでは?」

 

そんな質問も教師養成講座では多く寄せられました。でも、実際子どもが指を挟んだりする場面は少なくないもの。親は当然知っていると思っていても、実は理解ができていないケースは多々あります。この練習に入る前に、子どもたちは前段階として鍵や、ボルトやナット、箱、引き出しなどさまざまなもので開閉練習を繰り返します。

 

9歳になる娘を見ていても、改めて提示をしたことがないものは、案外知らないものなのだと日々気付かされます。まさに、電話のかけ方は典型的な例。電話をかけた際の最初の一言や、切る前の一言など、大人には当たり前の配慮の言葉はロールプレイをして初めて上手く使えるということが多々あります。

 

机上でなくても、学びは日常に溢れているもの。

我が家の9歳は今日も動き回っています(笑)。

 

ご訪問、誠にありがとうございますハート