小4娘の『2歳からのホームモンテッソーリ♡ときどき英語』。
よろしければ自己紹介もご覧ください。
最近、母の楽しみは皆さんのブログを拝読させていただくこと。家庭学習には家庭の数だけ方法があり、その進め方は千差万別。けれども、皆さん共通しているのは、『我が子へ寄り添う想い』。お母さんだからこそ見極めることのできる我が子に必要な学び。これは、誰にも真似することのできない親の特権だと思います。
さて、我が家の小4娘。
学校の授業と保持教室の宿題以外は、ほとんど机に座ることはありません(笑)。
相良先生の名著のタイトルの如く『子どもは動きながら学ぶ』。
まさに小4となった今でも、娘は常に動いています。
この日の彼女の学びは、一本の電話から。
母に代わって、問い合わせをしてもらいました。
実はこれ、立派なモンテッソーリのおしごと。
教師養成講座のマニュアルには「電話のかけ方」というものが載っています。
モンテッソーリ教育の5つの教育分野の「日常生活の練習」の中には「社交的なふるまい」と呼ばれるものがあります。
人が人として生きるためのルールやマナー。
モンテッソーリ園ではこれらを年度初め、もしくは年間を通じて練習していきます。
家庭におけるモンテッソーリ教育でも、
「もう知っている!と思って、スキップしないようにね」
と、教師養成講座では何度も念を押されました(笑)。
What you might think a child knows and what they really understand is often two different things.
母のノートに綴ってあったモンテッソーリアンの恩師からの言葉。
「知っている=理解している」ではないというリマインダーにハッとしました。
「モンテッソーリ教育 第2巻―理論と実践 日常生活の練習」には、以下のようなリストが「社交的ふるまい」として挙げられています。
●戸の開閉 ●挨拶 ●返事の仕方 ●人の接し方 ●感謝とおわび
●人への物の物の受け渡し方 ●咳、くしゃみ、あくびの仕方
●外遊具の使い方、順番を待つ ●集団遊びのルール ●お茶のすすめ方
●作業の観察の仕方 ●電話のかけ方 ●道のたずね方 ●お手洗の使い方
●病人への見舞い方 ●紹介の仕方 ●車中でのエチケット ●交通ルール ●ノックの仕方 ●席のすすめ方 ●スリッパのすすめ方
日常生活の練習は、それぞれ国によって異なるため、母が受講した海外の養成講座では異なったものも存在しました。海外では、「話していて失礼するとき」「人の話に割り込むとき」「人の前を通るとき」など、日常では頻繁に起こるシーンを、モンテッソーリ教育ではロールプレイのような形で練習します。
「戸の開閉なんて、普通に生活していれば出来るようになるのでは?」
そんな質問も教師養成講座では多く寄せられました。でも、実際子どもが指を挟んだりする場面は少なくないもの。親は当然知っていると思っていても、実は理解ができていないケースは多々あります。この練習に入る前に、子どもたちは前段階として鍵や、ボルトやナット、箱、引き出しなどさまざまなもので開閉練習を繰り返します。
9歳になる娘を見ていても、改めて提示をしたことがないものは、案外知らないものなのだと日々気付かされます。まさに、電話のかけ方は典型的な例。電話をかけた際の最初の一言や、切る前の一言など、大人には当たり前の配慮の言葉はロールプレイをして初めて上手く使えるということが多々あります。
机上でなくても、学びは日常に溢れているもの。
我が家の9歳は今日も動き回っています(笑)。
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