現在再読中なのは、以前もご紹介したことのある「幼児のことば教育入門」。
幼児のことば教育入門―保育者のための理論と実践 (1977年)
1977年と古い書籍のため、中古本の購入でしたが、娘が幼稚園へと入園する頃一読し、これからの園生活をスタートするに辺り、読んでおいて良かったと心から感じる一冊でした。
「小学校にきてみてあらわれる、幼児言語能力の大きなひらき」
衝撃的なタイトルがまず目に飛び込んでくる序章。実際、幼児期のことばとは、特に指導をしなくても自然と獲得していくと考える人が多い中、実際はそうではないと強く説いています。日本の国語教育では、「読むこと」「書くこと」「文の解釈」などは重視しても、話すことの教育が全く欠落しているといいます。だからこそ、日頃のおしゃべりはよくしても、改まった場所や会合などでは全く話せないという人が少なくないというのです。
幼児言語教育とは耳慣れないことばですが、大事なのは幼児期からの言語教育。ことばを単純に増やすことを目的とするのではなく、ことばの意味を正しく理解して使用できるようになること。モンテッソーリの言語教育ではこれらの活動が「話しことば」「書きことば」「文法」「文章構成」と系統立てて位置づけられています。
なぜ今になってこの書籍を再読しはじめたかというと、先日の英語教室の体験レッスンがきっかけでした。
今後娘が英語という第二言語を学習していくとき、この言語をどのような位置づけとして捉えるべきか。この段階では、単純に語彙さえ増やせばいいのか、それとも運用までもしっかりと意識するべきなのか。
何かヒントが得られるのではないかと、再度この書籍を手に取りました。そして、一番強く感じたことは「言語教育の土台は環境にある」ということ。
生まれてから言語環境の基本はもちろん家庭。保育園や幼稚園は初めての社会生活を通じて、ことばを飛躍的に発達させていく場所です。ここで話されている言葉は、我が家の場合は日本語であり、この環境があるからこそ娘の日本語の幅は日々広がりつつあるのでしょう。そして、この広がりが思考をも発達させていることは、言うまでもありません。
そう考えると、やはり第二言語の習得には、母語という土台が欠かせないのだと改めて感じました。ついつい欲張りたくなりますが、やはり我が家の英語の取り組みは、今まで同様スクールのフォロー程度。あまりに高度なことや、娘の興味に合わないことはできません。
ただ、娘からのサインがあれば、もちろん英語の取り組みも組込みたいと思います。でもそうでなければ、やはり家庭では、母語を育てることに注力したいというのが率直な想いです。
家庭で英語を育てるほどの取り組みは難しそうですが、娯楽としてはどんどん取り入れたいと思っています。こちらは、娘のリクエストで作ったビンゴゲーム。英語教室の体験の際頂いたテキストをコピーし、作成してみました。語彙はやさしめですが、発話を促すには良さそうです。
これから学校でも英語教室でも英語を本格的にスタートさせる娘ですが、我が家のスタンスは母語が基盤。こんなことを意識しながら、娘のことばへの興味を引き出せるような環境づくりに努めたいと思います。
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