レアチャーシューで食中毒 | 注文の多い蕎麦店

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どこぞのラーメンチェーン店が
鶏のレアチャーシューなるものが原因で食中毒を起こした。
という話題を目にしました。
うちも丸鶏が入荷する週末だけたたきで提供してるので他人事ではないのですが。
今回も原因となった菌はカンピロバクター。

潜伏期間が2週間ほどあるので原因食物が特定できないことが多いのですが
基本的に生の鶏肉にはカンピロが必ず存在するとか考えた方がいいです。
もちろん完全に加熱すれば熱に弱い菌なので問題ないのですが
生でしか味わえない食感や旨味も捨て難いのも確かです。

食品衛生法上では鶏肉を生鮮で提供しても罰則はないので
たたきや刺身にして提供してる店も多いのですが提供する側はきっちりカンピロの習性を理解した上で
適切な処理と適切な条件で提供する必要があります。

じゃあカンピロバクター菌は鶏の体内でどこに生息しているのかというと

ほぼ腸管の中を住みかとしている

んですね。
で食肉を解体する過程で傷ついた腸管から他の部位や器材に菌が移り
カンピロの繁殖しやすい条件下で放置されると

人間の免疫力では対抗できないほど増殖する

という仕組みです。


カンピロは比較的低い温度でも繁殖するので冷蔵庫に入れていたからと言って
安全なわけではありません(もちろん気温が高いほど繁殖能力は上昇する)
結局はいかに腸管を傷つけずに処理して
万が一にでも腸液が他の部位や器材に付いた可能性があるのなら
徹底的にアルコール消毒するより方法はないでしょう。
たった1匹でも後の条件下によっては大量に繁殖することも頭に入れておいた方がいいと思います。


 

うちの場合は内臓及び腸管を自分自身の手できっちり丁寧に処理してるので
そこだけは徹底的に順守してます。
少しでももしかしたら腸管傷つけたかも?って感じたらもちろんアルコール消毒もしますが

生鮮では提供しないようにしてます

なんかあったらうちを信頼してくれてるお客さんに申し訳ないですしね。
というわけでお客さんの立場からしたらよほどの信頼関係がない限りは
鶏肉の生は避けたほうがいいと思います。

それにしてもレアチャーシューって中に熱が入らないように低温調理するってことなんでしょうか。
だとしたら万一1匹でも菌がいたらあえて増殖を促す調理法でもあるんですけどね。
誰だそんなレシピ考えたのはそしてそんなものを普通に注文するのは笑

 

今日明日のサラダの鮮魚は

 

 

真鯛、紋甲烏賊、せいごをランダムで。

せいごは釣りものです。

そして予備に

 

 

鱧。

夏が来ましたなおねがい