新蕎麦が美味いとは限らない | 注文の多い蕎麦店

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どこの蕎麦屋さんも新蕎麦新蕎麦と
まるでお経のように唱え始める季節がやってきました。
今の時期の新蕎麦はそのほとんどが北海道産になるのですが
そのうち9割近くを占めるのが1989年に品種改良により開発された北早生という品種です。

この北早生種の特徴として早熟、大粒、冷害に強い、実の均一性。
というのが挙げられるのですがそれらをまとめるとすなわち。

収量が多いのでとってもオトク(生産者にとって)

ということになります。
つまりその品種改良の目的は味の向上というよりも生産性向上に重きを置いており。
必然的に品質もそれ相応の結果になるのが当然なわけですが。

今は冷蔵、真空、酸化防止技術が著しく進化しているので
収穫仕立てとは言えわざわざ品種改良されて旨味の劣る新蕎麦を選ばなくても。
きっちり管理された去年一昨年の在来種(原種)の玄蕎麦を使用した方が
味も香りも断然引き出せる(むしろ新蕎麦よりも味が乗っていることが多い)んですね。

というわけでうちが使用している福井在来種の新蕎麦は
恐らく12月中頃か年明けあたりの入荷になると思うのですが。
在庫が続く限りは前年の玄蕎麦を使うと思います。

それでもやっぱりとにかく新しいのがいい!
という人はもしかしたら潜在的にロリータ趣味の性質を含有してるのかもしれません気を付けて照れ