コンセプトのない店は埋没する | 注文の多い蕎麦店

注文の多い蕎麦店

人間は何を食べて命を繋いできたのか?
純粋に生きるための料理を実践し
自然に回帰することで
人間本来の生活を取り戻します。


もしこれから飲食店を開こうとする人がいるならば
とにかくいの一番に。

自分が何を出したいのかを明確にすること。

何となくカフェ的なものを・・・何となくイタリアンっぽいものを・・・
っていうのが一番よくないですよね。

豆の選択と焙煎を徹底的に追求したカプチーノを出したい!
という芯があって初めてじゃあカフェの形態にしようか。
が成り立つのであって。

何となくカフェがやりたいなあ・・・じゃあ良い豆使ってコーヒーでも出そうか。
これが最悪のパターン。
早めに修正できないといずれ淘汰されてしまうでしょう。


じゃあ蕎麦屋さんはどうでしょう?
無農薬の在来種に限定した玄蕎麦を自家製粉して生粉打ちで出したい!
っていうのが明確にあって。
じゃあそんなマニアックな蕎麦を芯に据えるなら一見さんはスルーしていいよな。
蕎麦通の人の好奇心が疼くような使いにくい場所でとことん素材にこだわった物を提供しよう。
っていうのが本来の店づくりの在り方だと思うのですが。

逆にちょっとお洒落でポップな感じで手打ち蕎麦出したらウケるんじゃない?
っていうような曖昧で軽薄な思いつきだけで勢いで店を開店させたとしましょう。
じゃあ店の造りもポップでスタイリッシュな感じにしてカフェ的な雰囲気でいいんじゃない?
お皿も黒い板皿なんか使っちゃってさあ。
スタッフもカジュアルなバーみたいな感じで黒づくめにしてさあ。金髪でもいいよね。
きっと若い子にもウケるよ!

なんてノリでやってみたものの肝心の立地が若い子が集まるようなとこじゃなく
しかもカジュアルとはいえ所詮蕎麦です。
原価を考えれば若い子が満足するようなボリュームも出せるはずもなく。

結局蕎麦需要に鉄板であるはずの年配層には入りづらい
若い子が納得できるようないわゆるコスパもない
そして周囲の環境に溶け込まないスタイルでは観光客も寄り付かない。

ということになってしまうんですね。
全て元を正せば「何を出したいのか」というコンセプトが明確でなかったことに尽きるんじゃないでしょうか。
せめて「若い子にも受け入れてもらえるような繊細な十割蕎麦をサラダスタイルで」
みたいに具体的に売り出したい商品のイメージが明確になってればいいんですけどね。
まあそれはそれで僕は間違いなく行きませんけどショボーン
そんなことを感じた蕎麦屋の話です→https://ameblo.jp/monomi-soba/