ドリームワークスのアニメが日本で公開されない理由 | 注文の多い蕎麦店

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ドリームワークスのアニメと言えば「シュレック」や「マダカスカル」、
「カンフーパンダ」「ヒックとドラゴン」などの人気シリーズを抱えるアメリカのアニメ製作会社ですが。
実は日本では2012年に「マダカスカル3」が公開されて以降1本も映画館で上映されていません。
単純に新しい映画を作ってないからじゃないの?と思いきや。
ゴールデングローブ賞にノミネートされた「ガーディアンズ」や日本でも人気のあった「ヒックとドラゴン」や「カンフーパンダ」の続編など
公開されればそこそこ興行収入も期待できるのでは?
という作品も全てディスクスルー(劇場未公開でDVD、ブルーレイのみ発売)扱いになってます。

「カンフーパンダ3」にいたっては元々2016年に公開予定だったのが急遽キャンセルになり
今夏DVDブルーレイ発売記念に合わせてユナイテッドシネマ系列で限定公開されると予告までされていたにも関わらずまさかのドタキャン。
ユナイテッドシネマの言い分では「版権元の事情」ということなのですが・・・
じゃあこれらドリームワークス作品の日本での配給権はどうなってるのかというと。
 

2004年アスミックエンターテイメント→2008年パラマウントピクチャーズジャパン→2010年ウォルトディズニージャパン→そして現在20世紀フォックスジャパン。

と親会社であるドリームワークスSKGが他社と業務提携を結んだり買収されたりする度に配給権がころころ変わってるんですね。
最終的には20世紀フォックスジャパンがドリームワークス作品の日本での劇場公開に消極的だったわけですが。
これは単純に親会社であるドリームワークスの経営状態が芳しくない上にディズニーやピクサー、ジブリや他の日本アニメの人気に対して
同社のアニメキャラが日本では著しく影響力の弱いことを考慮してのことなのでしょう。
(カンフーパンダ3の放映権は日本劇場公開直前にアメリカ動画配信会社のネットフリックスに委譲されてますのでドタキャンはその辺の権利争いに問題があったのでしょう)

そして2016年ドリームワークスアニメはアメリカ大手ケーブル企業のコムキャストに買収され
これに伴い日本での配給権は来年度よりユニバーサルピクチャージャパンに移行されることになります。
この後ドリームワークス作品は「ヒックとドラゴン3」「トロール2」「シュレック5」「マダカスカル4」など
二匹目三匹目のドジョウを狙った作品が目白押しだけに果たしてユニバーサルはどんな対応を見せるのでしょうか・・・
「ヒックとドラゴン2」と「トロール」は日本では劇場未公開だけに中抜きで続編を公開するのは微妙な感じですが
恐らくシュレック辺りから解禁ということになるんじゃないでしょうか。

それにしても創り手が色んな想いと熱意と技術を結集して創出した作品が放映権の争いという醜い事情で世の中に披露できないというのは何かやるせないですね(´_`。)
特に今回未公開だった「カンフーパンダ3」はただのアニメ映画で終わらせるにはもったいないほど
人生の中で生きる糧に成り得る教訓がたくさん詰まってただけに沢山の人に観て欲しかったんですけどね。
どうせ買収するなら誰か良識あるお金持ちの日本人が買収してよ!って感じです(^_^;)