大雪のおかげで見えた現実 | 注文の多い蕎麦店

注文の多い蕎麦店

人間は何を食べて命を繋いできたのか?
純粋に生きるための料理を実践し
自然に回帰することで
人間本来の生活を取り戻します。

 

京都市内とは思えない豪雪っぷりにもちろん開店休業状態です。
今日もまた降り続けるらしいですね・・・
おかげ様で雪かき以外はたっぷりと時間があったので昨年度の決算無事終了しました。
何とか赤字は回避できましたがおよそまともな経営状況とは言い難いほどの収支結果に。
解っていたとはいえ実際に正確な数字で今の状況を確認すると厳しい現実を突きつけられて背筋が寒くなる思いです。

 

3年程前の全盛期をピークにして年々売上は減少してきているのですが今のペースのままだとあとまる2年で完全に運営資金が底を付く感じですね。
まあ3年くらい前は消費税増税前で田舎の景気もそれほど冷え込んでなかったしスタッフも充実してたし何より今みたいに哲学をごり押しすることなく何でもかんでも受け入れてましたからね。
蕎麦屋なのに冷凍うどんも出してたしおにぎりとかも作ってたし丼物に焼き鳥、極めつけに店の一番人気がチャーハンという(^ ^;)
 

もちろん店内喫煙可で弁当も仕出しもオードブルもとお客様にはひとつもNOは言わないでおこう!
という方針の結果が数字として残ったわけですがその代わりに大事なものもたくさん捨てることになりました。

料理人としての自分のプライドも信念も哲学も。
その全てに封をしたからこそ今もまだこの地で何とか営業を続けていられるわけなのですが・・・
 

飲食店を長く続けようとするなら哲学を捨てることだ。
売りたいものではなく売れるものを作ること。

 

もちろん僕もそれを身を切る思いで痛いほど実感しているのですが。
自分の信念を捨ててまで繋いだ生活に一体何の意味があるのでしょう?一体どんな未来が待っているのでしょう?
やっぱり僕はたとえうまく行かないとわかっていてもたとえ散ってしまうとはわかっていても自分の信じた道、自分の脳が肌が細胞が反応した感覚から目を背けないでありのまま自然体のまま料理と向き合っていきたいと考えてます。

 

なので後2年も待っていたらどうにもこうにも動けなくなってしまうので今年一年。
この一年間の間に具体的尚且つ現実的に次のステージに進んでいこうかと。
蕎麦屋なのに炭水化物に頼らない食生活の確立という無謀な思想は変えるつもりはないので残された道は僕の哲学をさらに多くの人に浸透させることができるか?もしくはさらに多くの人に共感してもらえるような場所を開拓するか?もしくはその両方か?
ということに絞られると思います。

 

まあとにかくこのままじっと待っていたまま風化していくのでは何ともおもしろくもないので悔いのないように残りの時間を大切にそして大胆にきっちり使い切っていきたいですね。

いったいどんな展開になるのでしょう?楽しみですね。
こんなときつくづく独り身で良かった。

と大胆に動ける環境を甲斐性のない自分に転化して自己陶酔してるところが一般的な家族生活に向いてないということなんでしょうけどね(*´ω`*)