人は一人で生きていけるか? | 注文の多い蕎麦店

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人間は何を食べて命を繋いできたのか?
純粋に生きるための料理を実践し
自然に回帰することで
人間本来の生活を取り戻します。

若い頃中国を放浪したことがあります。
タイ、インドネシアなど東南アジアも。
いわゆるバックパッカー。

きっかけは何だったかなあ。
確か勤め人辞めたときにぽっかり穴が空いて。
たまたま中国に友達が住んでて。

60日間のオープンチケットだけ購入して。
つまりはまるまる2ヶ月自由なわけです。
中国といっても雲南省。結構田舎・・・
と思いきや首都昆明は大阪並みの都会。

最初はね。放浪する気なんてなかったんですよ。
友達の所に泊まって適当にぶらぶらできたらなあって。
それがね。2、3日したらね。
そろそろ行こか。って。
え、どこに?
中国は広いぞ。好きなとこ行って来いって。

好きなとこって・・・僕一人で?

一応ね。ガイドブックは持ってきてたんですよ。
地球の歩き方みたいな。
あと日常中国語会話ブックも。
で、昆明拠点なら大理、麗江あたりからかなあと。
でもまさか一人でとは(笑)

とにかくもう行っとけって感じです。
当時は今ほど日中関係もこじれてませんでしたし。
ガイドブック片手にバスターミナルへ。
もちろん英語は通用しません。
最初に覚えた中国語はドシャオチェン。
これいくら?
で次に数字。アラビア数字も使えないとは。
ほぼそれだけ。
それだけで未知の国一人旅の始まり。
若いということは強いものです。

とりあえず隣の都市、大理古城へ。
隣といっても高速バスで8時間。
夜は危険だからと昼間の便で。
高速道路といえば聞こえはいいですが、
舗装はがたがた。路肩はボロボロ。
それでスピードだけは高速(笑)

スリル感満喫してるとこにトイレ休憩。
らしいのですが、休憩時間も何も分からない。
何時出発?ここでご飯食べるの?
中国語ブックにのってないんです(涙)

中国人旅行者はね。
レストランとか売店とかに散らばるんですけど。
バスに乗ったままの人もいるし。
とにかくトイレだけは行っとこうと。

そしたらね。溝だけのトイレ。
大も小も一緒。一本の溝だけ。
50cm前で徐にしゃがむおっさん。
後ろからはどんぶらこと何が。
いきなりカルチャーショックです。

しかもね。トイレ係りがね。出る時、金よこせって。
えっ!お金いんの!?
他の中国人は素通りなんですよ。僕だけ??
日本人ってわかったんでしょうね。
払わないで済む語学もまだ身に着けてないし。。

で、ふとバスの方見たら、皆走って乗り込んでるんです(汗)
そして今にも動き出しそうな高速バス。

一体何なんだ。この国は。

長くなりそうなので次回に続きます。