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世界平和は一家団欒のあとに (1)

世界平和は一家団欒のあとに(1) (電撃文庫) 橋本和也 


世界平和は一家団欒のあとに (電撃文庫)/橋本 和也
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[内容(表紙裏紹介文より)]

星弓家の兄弟姉妹は、みんな特殊なチカラを持っている。

彩美。 自称運び屋。 魔法を自在に操る。
七美。 無敵。 宇宙スケールで戦うバカ。
軋人。 生命の流れを思いのままにする。
軋奈。 生命を創り出す力を持っていた。
美智乃。 大食漢。 回復魔法の使い手。
刻人。 正義漢。 優しさけれど怪力。

彼らは世界の危機をめぐる事件に巻き込まれ、否応なくそれを解決しなければならない星のもとに生まれていた。あるとき長男の軋人は、自らと世界と妹の、三つの危機に同時に直面することになるが――。
世界平和を守る一家が織りなす、おかしくてあたたかい物語。


[感想]

その家族愛に心を揺さぶられよう。


本作、上の内容紹介の文から、どんな作品だと思われるでしょうか。魔法やら無敵やらの言葉がおどるあたり、ヒーロー物、ファンタジーか、と思われるでしょう。たしかにそういった要素も含まれます。しかし、本作の芯は”家族愛”にあります。


その家族愛を形成する一家の各人がいいんです。

特に一家のなかでインパクトが一番強いのは二女・七美。なにしろ最強、無敵、そしてバカ!! このバカの部分でみんな(主に軋人)を引っかき回す。しかも銀河系クラスの最強キャラなんで、誰も止められない。だけど彼女の家族を想う気持ちって、読んでて本当に涙がでます。

それから、ツンデレ要員・柚島。もはやラノベでは欠かせないというツンデレ役を与えられながら、後半は影が薄い。彼女には今後期待です。

主人公の軋人については、多くは語れない。何しろそれを書くと物語の核心に触れてしまうから。だが、ひとつだけ言わせて貰おう。・・・それって、“直死の魔眼”だよなぁ。(笑


ストーリーについては、序盤を読んでいくと、軋人が”敵”と戦っていくような流れで進んでいきます。また各キャラクターの掛け合いは、コメディタッチでほのぼのと笑いを誘います。そんな中に、時折挿まれる過去のエピソード。なんとなく暗い雰囲気を予想させるシーンが断片的に入ります。そして明らかになる、軋人と星弓一家の過去。これは途中で大体は想像がつきます。それでも読み進めると心が締め付けられます。

そしてその過去を明らかにした上で、軋人に突きつけられる、答えの出せない問題。







・・・・・・いや、答えなら簡単だ。




第13回電撃小説大賞・金賞受賞作。その肩書に恥じぬ名作。

是非その結末は、あなたの目で。