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トライガン / トライガン・マキシマム

トライガン / トライガン・マキシマム (YKコミックス) 内藤 泰弘


トライガンマキシマム (1) (YKコミックス (842))/内藤 泰弘
¥520
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[内容(Wikipediaより引用)]

砂だらけの荒涼たる大地……、容赦無く照りつける二重恒星からの日差し……、ここは5つの月を従えた砂漠の星。人々は荒れた大地にしがみつき、血と汗で大地を湿らせながら細々と生きている。そのささやかな暮らしも、荒くれどもが銃をぶっ放して台無しにすることもある……、ここはそんな世界。

その過酷な世界に一人、赤いコートにトンガった金髪の、トラブルメーカーがいた。名をヴァッシュ・ザ・スタンピードという。彼は荒涼としたこの世界を放浪しながら、何かを探している。分かっているのは彼が凄腕のガンマンで、とてつもなくタフで、傍迷惑で、そして、筋金入りの平和主義者だということ。気のいい青年だが余りの傍迷惑ぶりに、付いた渾名が「人間台風(ヒューマノイド・タイフーン)」。とうとう局地災害指定を受ける羽目になった彼には、保険会社からお目付け役が派遣される始末。

しかし、彼には幾つもの秘密と胸に秘めた決意があった。


[感想]

命の尊さを主題とした作品である。まずはこれだけは言っておきたい。


今回紹介させて頂くのは、トライガンとその続編であるトライガン・マキシマムです。

掲載誌の廃刊によって、2作に分かれることとなった本作ですが、実は私、トライガン・マキシマムの方を

先に購入したんです。読んだところ、どうも説明不足な印象がありました。しかし面白かったので、

すぐに2巻を買いに行ったんですよ。


そう、トライガンの2巻を


いやぁ~、びっくりしましたよ。話が繋がってないんですから。でも1巻で一旦話が途切れていたので、

そういう演出なのかと思いました。だってタイトル違うなんて気付かないですから。


内容について言うと、基本的にはガンアクション、西部劇。

主人公である「人間台風」ヴァッシュ・ザ・スタンピードは、自身にかけられた600憶$$(ダブドル)の

賞金目当ての賞金稼ぎ達に狙われ続ける日々。人知を超えた強さを誇る「平和主義者」ヴァッシュは、

相手の命を奪うことなく、持前の能天気さで飄々と逃げ続ける。

序盤はそんな、ドタバタ+人情+ハードボイルドな展開で描かれる。特に人情話の色合いが強いかな。

そんななか、宿敵ナイブズの部下レガートが接触してくる辺りからシリアスさを増していく。

飛び抜けた戦闘能力を持つ刺客と対峙するにつれ、ヴァッシュも「悪魔(ディアブロ)」と称される

一面を垣間見せる。それでもヴァッシュは「命を奪う」ことを頑なに拒み続ける。その代償として

自らの身体に多くの疵を負うことになったとしても。


キャラクターに目を移すと、ヴァッシュは上記で語った如く、能天気さもシリアスな表情、そして

その芯の強さが魅力的。

脇を固めるは、相棒ウルフウッド。彼はヴァッシュの「平和主義」を甘いと罵る。自らの命を守るためには、非情であれと。だがその実、ヴァッシュの「平和主義」に一番憧れていたのは、他ならぬウルフウッド自身だろう。

また、ヴァッシュの周りからトラブルを排除しようとする「保険屋」のメリルとミリィ。彼女らの存在が、

シリアスな展開の中にも、ホッとさせる。特に大きな子供といった感じのミリィが時折発揮する鋭さ。

彼女はいいポジション掴んでます。

敵キャラクターは総じて、アメコミ!! さすがアメコミ好きの作者。またサイドストーリーなどで

登場するヤツらは敵ながら憎めないキャラクターしてる。


終盤、ほぼ戦闘シーンで進んでいったあたりは残念ではあったが、最後までテーマがブレない良作であった。



最後に・・・


この件に触れるべきか迷うところではあるが、本作品は、とある事件を起こした犯人が読者であったことから、メディアからバッシングを受けることとなり、作者およびファンを傷つけることとなった。

最初に書いたように、本作の主題は「命の尊さ」である。それはこのマンガを読んだ多くのファンが共有する

想いだろう。しかし、命の尊さを表現するにあたり、その対比としての残虐さが描かれている点も否定できない。

未熟な読者(あえて未熟と表現させて頂く)が、その描写に引きずられ、作者の真意を正しく受け取れない可能性があるということを考えさせられる事件であった。