トンビの街 | 東四ヶ一の庄

東四ヶ一の庄

実家を離れて40数年。もう帰ることはないだろうと
思っていたこのまちに戻ってきました。
「東四ヶ一の庄」とは、私の愛読書『ホビットの冒険』
『指輪物語』の主人公の家があるところです。

このあたりにはトンビが多い。カラスよりよく見かけるかもしれない。

 

ピーョロロロ……

どこからか鳴き声が聞こえて空を見上げると、トンビが上空で輪を描いている。翼を広げて、ゆっくりと旋回する。

 

写真を撮ろうとしても、同じところでじっとはしていてくれない。(そりゃそうだ)

飛んでいる鳥の写真を撮るのは、私にはとても難しい。カメラも持ち歩きに便利なだけの小さいもので、それすら使いこなせていないし何より写真の腕がない。

 

動画を撮る腕もない。先日、河原でバンの群をねらう黒猫を見かけ、動画を撮ってはみたのだけれど、写っていたのはほとんど私の指だった。黒猫とバンたちが離れたところにいたため、写真もあまりよく撮れなかった。

左端にいる黒猫は右上のバンを狙って、舗装の通路にヘビのように腹ばい、春先によく見かける黒いモフモフの毛虫のように、うねうねと近づいてバンたちと草地を挟む位置まで移動し、そろりそろりと草地を忍び寄り……。

一瞬ののち、バンたちは見事に一斉に飛び立って川に浮かび、黒猫は呆然と草の上に座っていた。そして、くるりと振り向いて黄色い目を私に据えた。「見たな」と言うように。

 

はい。アンタが失敗するところばっちり見ましたよ。ついでに言えば、川に落っこちたら助けてやろうと、河原へ降りるルートまで想定していましたよ。そもそも、バンがネコの手(前足)に負えるはずはないでしょう。

 

このときも、上空にはトンビが輪を描いていた。

 

というわけで、トンビは下から見上げることが多い。下から見ると、トンビは翼の両側に白いところがあり、尾羽の形が扇形でなく、まっすぐか中央がくぼんだ形になっている。(三味線のバチの形と言われる)

こういうこともみな、自然観察のグループで教えてもらった。

 

トンビは、正式和名はトビ(鳶)なんだそうだ。

鳶職の人たちがなぜ「鳶」なのかというと、「鳶口」という道具を扱うからだと最近知った。