狩野川 | 東四ヶ一の庄

東四ヶ一の庄

実家を離れて40数年。もう帰ることはないだろうと
思っていたこのまちに戻ってきました。
「東四ヶ一の庄」とは、私の愛読書『ホビットの冒険』
『指輪物語』の主人公の家があるところです。

家から歩いて5分ほどのところに狩野川(かのがわ)が流れている。

 

小学校は狩野川のすぐ横にあった。「ふるさと」という歌を習ったとき、クラスの何人かは

「うさぎ追いし かの山  小鮒釣りし『かのがわ』」

と歌っていた。わざとではなく、本気で勘違いしていたのだと思う。

 

小鮒がいるかどうかはわからないが、何やら巨大な魚がたくさんいるのは確かだ。鯉ではないかと思うけれど、なんとなくスタイルの違う魚もいて、それはボラらしい。(とても大きいので「大ボラ」かもしれない)

 

もうすぐ3才になる頃だったはず。台風一過のよく晴れた日だった。私は母と橋を渡っていた。台風のあとで、川は増水していた。見ていると、上流から大きな豚がどんぶらこどんぶらこと流れてきたのだった。

 

このときの台風で、上流にはかなりの被害があったと後に知った。上流には養豚を営む人たちが住んでいた。

 

豚は完全に死んでいて、私がいる橋の橋げたにひっかかって、草の束と一緒に優雅に橋げたのまわりをめぐり、またどんぶらこと川下に流れていった。

 

あの豚は港まで行くのか、港まで行ってもやってある船と並んで浮かんでいるのか、と私は思った。

 

台風の記憶はまったくないけれど、この豚のことは覚えている。もしかしたら、一番古い記憶かもしれない。

 

いつだったか、このことを職場の同僚に話したら「その豚、ひきあげたら食べられたんじゃないかしら」と言われた。感じ方は様々だ。

 

川に行くと、いつも何かが見つかる。

 

昨日はコサギの群を見た。(コサギだと思う)

 

 

 

 

チュウサギやダイサギと違って、黄色い足に黒い嘴。知り合いに歩く鳥類図鑑のような人がいるけれど、静岡に来てしまったので、ちょっと聞いてみるというわけにいかなくなった。