永遠なる歴史の片鱗で 5

しかし、父の後ろ姿が残してくれたものは
僕の糧となっています。
・正直であること
・仕事は真剣に。1mmの狂いも無く完璧を目指すこと
・常に楽しくあること
父はまじめで馬鹿正直でした。
それ故、損をする事もありましたが、
慕ってくれる人も多かったです。
そんな父の生き方がとても大好きでした。
父は自営で紙加工をしていましたので注文通りの寸法に
切って製品として出荷するという業務でした。
常々、お客の期待を裏切る事がないように注文通りの
寸法に作り上げる事を徹底していました。
当然と言えば当然ですが、昔は機械ではなく
手動でしたのでかなりシビアでした。
また、昼休みは1時間ありましたが、従業員が普通に
1時間休むところを、社長である父は食事を15分間で済ませ
また直ぐに仕事に戻っていました。
その様子は小さい頃はとても不思議でなりませんでした。
今から考えても、その頑張りには頭が下がる思いです。
父は比較的無口な方でしたが、とてもひょうきんで
僕をいつも笑わせてくれていました。
曲に合わせて踊ったり、歌ったり、
子供ながらにワクワクしたのを覚えています。
たくさんの糧を残してくれました。
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永遠なる歴史の片鱗で 4
僕は、この言葉を聞いて深く考えさせられました。
今まではとにかく自分自身の成長だけを考え
とにかく前を、上を見て進んで行きたい、
それだけを考えていました。
しかし、僕には家族がいます。
もし僕が死んだら、
何が残るのだろうか。
何を残してあげられるのだろうか。
残すべきもの。
いったいそれはなんだろうか。
僕の父は7年ほど前に亡くなりました。
残念ながら父も晩年病気と戦い、
入退院を繰り返していましたが、
最後は病院のベッドの上で
家族に看取られずに1人で死んで行きました。
今でも思い出すと胸が苦しくなります。
どうしても涙が出そうになります。
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永遠なる歴史の片鱗で 3

今回父の具合が悪くなり、入院しましたが
まさか死んでしまうとは思っていませんでした。
また回復するという前提で、病院の先生と退院の日を
決めていた翌日に容態が急変し父は亡くなりました。
しかし、父の死に様を私たち残された家族5人で
見届ける事が出来ました。
息が浅くなっていく父を全員で見つめていると
急に父が母を呼びました。
そして二言
「ありがとう、ありがとう」
そう言ったのです。
そう言った後に、徐々に息が浅くなって行き
最後に深いため息をついたと思ったら
スーっと息を引き取りました。
そして、握っていた手が徐々に冷たくなるのが
わかりました。
徐々に冷たくなるのです。
その時に思ったのです。
ああ、今まで病気で苦しんで
50歳の時に最後の仕事として自分の家を建てた。
しかし、こうして人が1人生きてきて、
そうして最後に死んで行く、まさにその様子を
私たち家族全員に見せてくれた。
生と死をまじかで見せてくれた。
これが父親としての最後の仕事だったのだな。
そう思いました。
父が亡くなり、
私は色々な事を考えさせられました・・・
自分の生き方を色々と考えさせられました・・・
本日は、本当にありがとうございました。』
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