Sさんは職場の同僚宛の

電話を代わりに受けました。

しかし、

取引先の担当者が早口で話すため、

Sさんは話を完全に

聞き取れないでいました。

同僚に任せようと考えたSさんは、

曖昧な受け答えをしました。

そして席に戻った

同僚に内容を一切話さず、

取引先に電話をする

ようにとだけ伝えたのです。

すると、

電話口でひたすら頭を

下げている同僚の姿が、

Sさんの目に入りました。

その後、

同僚に話を聞くと、

Sさんに用件を伝えたにもかかわらず、

まったく話が伝わっていない

不手際を叱責されたとのことでした。

Sさんは、

自分の不誠実な応対が

両者の信頼関係を悪くし、

さらには会社の信用を

著しく損ねたことを恥じ入りました。

電話応対や接客時に

不明な点がある場合には、

確認を怠らず、

誠意を持って話を聞こうと

心を改めたのです。

「聞くは一時の恥、

聞かぬは一生の恥」

といいます。

わからないことはウヤムヤにせず、

相手に尋ねることも

誠意ある行動の一つといえるでしょう。

相手に不信感を抱かせない、

明確な受け答えをしていきましょう。
入社以来、

経理業務に

七年間携わってきたS氏は、

突然、

営業部に異動となりました。

彼は生来の口下手で、

<サ行>が上手く言えないことが

悩みでした。

それゆえにS氏は、

極力、

人との交渉事は避けてきました。

「口下手な人は誠意が伝わりやすく、

逆にそれを武器にしていけるぞ」と

上司に励まされたものの、

苦痛だけの毎日になりました。

そんな時、

お笑いタレントのコロッケ氏が、

毎日、

発声やしぐさのハードな

訓練を続けてきたことを

テレビで知りました。

S氏は学生時代、

六年間サッカーに打ち込んだ

経験があるため、

訓練は苦痛ではありません。

その日から割り箸を加えたまま、

一日五十回以上、

早口言葉を大声で言う

訓練を続けました。

「しんしん かしゅ そうしゅつえん 

しんしゅん しゃんそんしょー、

新進歌手総出演新春シャンソンショー」。

そして二ヵ月後には苦手だったサ行が、

ついにハッキリ言えるようになりました。

S氏は士気が高まり交渉力も身に付け、

次第に業績を上げていったのです。

朝の通勤時のことです。

駅の自動改札口を

通ろうとしたA子さんの前で、

ある女性がIC定期券を改札機に

タッチして通過しようとしました。

ところが、

タッチする時間が短すぎたのか、

その瞬間、

警告音が鳴り改札口の

ゲートが閉まりました。

すると、

女性は苛立った様子で、

手にしていた定期券を

改札機に思いきり叩きつけて、

通過して行ったのです。

一部始終を見ていたA子さんは、

その女性のあまりにも

乱暴な振る舞いに驚き、

ひどく不快な気分に襲われました。

A子さんは、

不快感をこのまま職場に

持ち込んではいけないと思い、

この出来事から、

何を学ぶことができるだろうかと、

自己に問いかけてみました。

そして、

マイナス感情を露わにすることの下品さと、

八つ当たりすることの醜さに思い至りました。

A子さんは、

私も同じようなことをしてきたかもしれない。

これからは、

こうしたことはやめよう>と心したのです。

A子さんは不快感が消え、

スッキリした気分で職場へと向かったのです。
睡眠不足で業務に

支障をきたすことのないよう、

最適な睡眠を確保することも

業務の一つといえます。

しかし現実には、

なかなか難しいでしょう。

睡眠不足の解消には、

「プチ仮眠」

といわれる昼寝が効果的です。

昼寝により、


「事故の予防、リフレッシュ」

などの効用が得られます。

体を横にすることができなければ、

顔や上半身を伏せるだけでも構いません。

深い吐息と共に、

血行を良くしたい部位を

「温かーい」

「熱ーい」と

言いきかせる自己催眠も有効です。

ただし、

気をつけたいのは寝過ぎです。

三十分を過ぎると体温が下がり、

意識がぼんやりしてしまいます。

本来は、

夜しっかり眠ることが第一です。

質の良い睡眠のためには、

「日没以降の大音量を控え、

強い光を浴びるのを抑える。

ぬるめの風呂で身体の芯まで

温めてからゆっくり床につく」など、

睡眠環境を整える努力も必要です。

仕事において、

体が第一の資本であることは

言うまでもありません。

十分な睡眠で体をリフレッシュさせ、

溌剌と仕事に臨みましょう。
営業マンとして

全国を飛び回るT氏は、

契約を結びたいと思っていた

企業の代表数名と

名刺交換の機会があり、

恭しく名刺を押し戴きました。

氏は嬉しさのあまり、

他の経営者と交換したものとは別の場所に、

それらを大切に保管しました。

しかしその瞬間、

自分の都合だけで出逢った人々を

区別していることに気づいたのです。

氏は<交換した名刺は、

どれも大事にしなければならなかった。

机の中には輪ゴムで

留めたままのものもあったな・・・

と思い返しました。

そして今後は、

どの名刺も

「先方の代理」として、

大切に保管しようと決めたのでした。

名刺交換を無闇に好んで行なう人がいます。

交換した以上は大切にし、

大切にできない縁であるならば、

あえて名刺を差し出さないことです。

電話番号やEメールのアドレスなど、

「個人情報」には保管の責務も生じます。

お客様も名刺も、

すべては宝の存在です。

縁を得た者同士が互いの

優れた面を引き出せるよう、

積極性を伴った良い縁を

紡いでいきたいものです。