$鬼瓦権蔵の心の叫び 言葉遊び


ハウスメイド


豪邸を持つ富豪を描くのに、

やたら多いガラスと鏡、

銀の食器と高級ワイン、

主人自ら弾くピアノにクラシックを

奏でるオーディオというセットでは

あまりに陳腐で失笑する。

上流階級の生活に対するイメージが

これしきのものとはチープすぎる。

メイドのウニが妊娠したと知るや、

妻のヘラと母親がウニの流産を

画策するといったストーリー共々、

作風が30年前の大映ドラマか、

はたまた40年以上も

前の昼メロのような古臭さ。

ひょっとして、

こんなノスタルジックさに

郷愁を感じるのが韓流ファンなのか?

ウニを手に入れた主人フンが、

まるでこの世のすべてを

手中にしたように両手を広げ肉体を

誇示した場面には失笑どころか引いてしまった。

だいたい、

ウニの妊娠にまつわるドロドロ・ゲームは

女たちの欲と憎しみが渦巻き、

男であるフンは蚊帳の外なのだ。

両手を広げている場合ではない。

そのドロドロ・ゲームにしても、

もっとエスカレートするのかと思いきや、

意外に大人しくて拍子抜けする。

やるならもっと徹底的にやってくれないと

物足りなくて面白くない。

いよいよウニの反撃というラストも、

何やってんだか、

あまりにもあっけなくて呆然。

主人に従順でややテンネンっぽいウニが、

ここぞと復讐に燃える魂を宿した表情になっても、

その復讐の手段はまったく意味不明だ。

古株のメイド、ビョンシクが

ウニに白羽の矢を立てた本当の理由は何か?

そして、

ウニの太股に残る火傷の痕の意味するものは?

派生させたらもっと興味津々の

上流社会暴露話になっただろうに。

ウニを演じたチョン・ドヨンは

表情が豊かで色気もあるが、

友人のおデブちゃんや古株メイドの

下着姿まで披露するとは、

この作品はなんでもありか?

若妻ヘラも負けていない。

臨月のお腹を突き出しながらボーヴォワールの

「第二の性」を読み、

夜は夫にオーラルセックスで奉仕する。

だったらいっそのこと、

ヘラの母親も娘の立場を確固たるものにするため、


自らもフンに身を捧げるぐらいの

サービス満載にしてほしいものだ。

ラストの何事もなかったようなシュールな映像で、

少女ナミの行く末だけを案じて観終わった。

ウニを演じたチョン・ドヨンの魅力と、

日和見でその場に応じた策謀を

巡らし屋敷を牛耳るしたたかな

老メイド役ユン・ヨジョンの演技がなかったら、

間が持たない作品。
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マネーボール


インディアンスの事務局で

ビリー・ビーンがピーター・ブランドを

問い詰めるシーンが面白い。

ビリーはピーターが一種独特の

才能を持っているのではないかと

探りを入れるが、

新卒のピーターはヘビに睨まれた

カエルのように落ち着かない。

それでも自分の考え方に自身を

垣間見せるピーターをジョナ・ヒルが、

その体躯ともども愛嬌のある演技で好演。

ブラッド・ピットも悪くないが、

ジョナ・ヒルがかなり食っている。

子役ケリス・ドーシーも、

ビリーが野球から離れたほんのひとときを

癒す一人娘ケイシーを上手く演じ、

歌でも頑張った。

そこにいくと、

アスレチックスのハウ監督役の

フィリップ・シーモア・ホフマンは

見せ場がない。

もったいない使い方で、

なにか物足りない。

データ重視の運営論に重きを置きすぎて、

試合展開にどう活かされたのか

判然としないところがあり、

現場の熱さが伝わってこない。

ホフマンが生き生きとしないのは、

古い考え方の監督という役柄だけではなく、

ゲームの描写が希薄なためだ。

その割には上映時間が133分もある。

アメリカ人や、大リーグ・ファンに

とっては語り草のゲームかも知れないが、

試合内容がどうも掴めない。

予告篇のテンポのよさが

本篇にないのが残念。

そして、

もう少し滑稽な作風に仕上がっているかと

思っていたが違っていた。
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コンテイジョン


『たった1回の接触から始まった』は、

たった1発の銃弾から始まった

「バベル」(2006)によく似ている。

現代社会に於いて、

ひとつの出来事は一地域の中で収まらない。

地球の裏側にまで影響を及ぼす可能性がある。

この点が「バベル」と同じだ。

感染率の高い未知のウイルスは

あっという間に世界に広がる。

交通網の数だけ広がる。目に見えず、

致死率30%という恐怖が猛威をふるう。

どこぞの製薬会社からウイルスが洩れたとか、

化学兵器が誤作動したとか、

そういう話ではない。

もっと現実的で、

今にも起こりうる自然の脅威を描いている。

したがって、

ウイルスの正体はすぐには分からない。

感染源を探索する医師さえ倒れていく。

街では暴動が起き、

少しでも効力があると噂される物を奪い合う。

人々の恐怖を煽り、

それさえも食い物にする輩も出現する。

たしかに、

この映画のキャッチコピーにあるように

『【恐怖】は、

ウイルスより早く感染する』

まさにその通りだ。

その点では、

よく描けている。

ただ、

この作品を作るのに、

ここまで主役級のスターが必要だろうか?

ミッチ・エムホフの役は

マット・デイモンでなければいけなかったのだろうか? 

マリオン・コティヤールの

怪しげな魅力はどこに

生かされていたのだろう?

そう考えると、

ブラッド・ピットやケイト・ブランシェットを

はじめ世界中の役者を集めたあの映画、

やっぱり「バベル」に似ている。

役に合ってたのは、

疾病予防管理センター(CDC)の

エリス・チーヴァー博士を演じた

ローレンス・フィッシュバーンと、

フリー・ジャーナリストの

アラン・クラムウィディを

演じたジュード・ロウのふたりだけだ。

最後に感染経路が再現される。

この作品、潔癖症に方にはおススメしない。
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インモータルズ 神々の戦い


予備知識を殆ど入れず、

『300』の製作スタッフが再結集!

という触れ込みだけを

頼りに鑑賞に臨みました。

『300』の、

あのガチンコで筋骨隆々!

肉ぶつかり!!血飛沫舞う!

映像の進化版を期待してたし、

物語は多少の無茶苦茶感は

どうでもいいというか、

そこは例え閉口するレベルでも

目を瞑ろうという。

まあ気持ち的にはハードル下げたみたいな、

そんな感じで鑑賞。

それでも…

うん、

それでもですね。

いやー、

何か。

うわあ、

そう来るの?という。

予想の遥か斜め上を行ってしまったというか。

キング・オブ・無茶苦茶。

かなりブッ飛んだ物語展開。

唖然。

もう、

ブッ飛び過ぎててブッ飛び過ぎてて、

いや褒めてるんですけどね。

ギリシャ神話なんですよね。

最初の静かな立ち上がりに、

少々の“まとも”的なモノ

を感じていたので、

唐突にゼウスだアテナだ神々だと、


超自然的存在がわんさと登場しても、

まだ落ち着ける範疇。

ポセイドンの超常的介入もご愛嬌。

ただ、何の前触れもなく、

神様が突然人々の戦いに武力介入!

こんなに堂々と割り込んで来られた時には、

もう!!もうね!

笑いそうになりました

あー、

もう分かった!

好きにやってくれ!

こっちはそれを楽しむから!

滅茶苦茶やっちゃって!!という。

そんな清々しさ!

暗くザラついた映像に緊張感漂いアドレナリン溢れる!

横スクロールでズバズバ殺っちゃうスローモーなエグさ!

クライマックスの大量人体破壊!

神々大集合から始まる

肉体解体に次ぐ肉体解体!

パッカンパッカン割れる頭!

ミッキー・ロークめっちゃ怖い!

フリーダ・ピントエロい!

鑑賞後は訳も分からず、

ただただ興奮状態のまま退館。

うおおおおおお、と

心の中で叫び続け、

気が付けば日頃のストレス解消。

―そんな感じの、

ステキなステキなお話でした。

観たらイイと思います。
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1911



この映画を見る前に、

近代中国史を勉強しておく事をお勧めします。

じゃないと、

置いてけぼりをくらいますね。

例えるなら、

明治維新の映画を中国で上映するような物で、

その国の人じゃないと難しい所があります。

ただまぁ、

ジャッキー自身が“映画人生の集大成”と

称してはばからない

スペクタクル超大作という謳い文句には若干、

誇張があるかなぁ。