ある日の朝礼で、

Fさんは進行を

担当することになっていました。

しかし連日、

残業が続いていたため、

疲れが抜けないまま、

机の前でボーっとしています。

朝礼本番を前に、

係りだけでリハーサルをしました。

案の定、

Fさんは滑舌が悪く、

スムーズな進行ができずに、

ボロボロの結果となったのです。

これでは、

まずい>と我が身を振り返ったFさん。

本番前、

焦る心を抑えながら、

大きく口を開ける動きや、

上体を伸ばす運動を始めました。

そして、

本番ではリハーサル以上に声を上げ、

目を見開きながら進行を務めました。

終始キリっとした緊張感に包まれながら、

朝礼を終えました。

すると、

出勤した当初の疲れた

気分や眠気が、

不思議と消えていたのでした。

これまで疲れの抜けない朝は、

受け身の姿勢で朝礼に臨んでいたFさん。

進行役として、

発声や動作をこなすと、

自身の活力につながることを

実感したのです。

疲れているから声が出ないのではなく、

声を出すからやる気が湧いてくるのです。

朝礼を通して、

お互いにやる気のスイッチを

入れていきましょう。
外国企業の駐在員として、

米国のカリフォルニア州に

勤務していたT氏。

定年退職を機に、

日本食レストランを

現地で開業しました。

これは妻の若い時からの念願であり、

それを叶えるかたちでの開業でした。 

接客を得意としていた妻は、

夫の理解と協力に感謝しつつ、

寝る時間も惜しんで懸命に働きました。

寿司、天ぷら、煮物、味噌汁などが、

どうしたら地元の

アメリカ人に喜ばれるかと、

創作料理にも工夫を重ねました。

その甲斐あって年々客足が伸び、

八年経った現在、

その周辺地域では

有名店となりました。

繁盛する要因の一つは、

妻の心意気にあるとT氏は言います。

妻は、

朝の仕込みのために店に入ると、

誰もいない客席に向かって

一礼し今日もお客様が気持ちよく

食べていただけますようにと祈ります。

厨房に向かうと

板前さんたちが楽しく

働けますようにと願い、

閉店時も一礼するのです。

国・地域や業種に限らず、

真の繁栄とは、

T氏の妻のような目に見えない

心の働きにあるのかもしれません。
出版社に勤めるFさんは、

真面目な仕事振りで有名です。

ところが、

仕事のスピードが遅いため、

締め切りに間に合わず、

周囲に迷惑をかけることも度々です。

そんなFさんを

見兼ねた先輩のK子さんは、

次のようなアドバイスをしました。

「仕事はできることから手を付けていく」

「行き詰まったら自分で考え込まず、

すぐに先輩に相談する」

というシンプルなことでした。

Fさんは早速、

できることから仕事を始めると、

今まではどうしたら

上手くいくかと考え込む時間が多く、

仕事のスタートが

遅かったことに気づきました。

また、

仕事の相談をしようと思うと、

こんなことを先輩に相談すると、

怒られるかもしれない>と悩んでしまい、

仕事が完結しないことを痛感したのです。

その後Fさんは、

考え過ぎず、

八分目まで一気に進めてから相談を

心がけて仕事をするようになり、

仕事のスピードが格段にアップしたといいます。

仕事の勘所をつかむためには、

自分の心の癖を知る必要があります。

問題が生じる前に、

まず自己を見つめ、

スピーディに仕事を進めていきましょう。
明治二十三年十二月十六日に、

東京都内と横浜市内で

電話の交換業務が開始されました。

これを記念して、

12月16日を

「電話創業の日」となっています。

現在、

私たちを取りまく伝達機能は、

インターネットや携帯電話などの

情報通信技術の発達により、

ますます便利になっています。

携帯メールでのやり取りは、

先方の都合に関係なく

物事を伝えることができるため、

手軽で楽なものです。

その反面、

便利さに慣れ過ぎて、

情報機器に依存し過ぎてしまうケースも

多く見受けられます。

一方的な発信で終わってしまう場合もあり、

また相手が見えないために、

伝わり切れずに誤解を招くこともあります。

人は表情や視線、

動作、他人との距離感などから、

相手の様子や伝えたいことを

読み取ることができます。

自己中心的な考えだけでなく、

直接、他人と接しながら、

相手の発するメッセージを

敏感に汲み取ることも大切なのです。

年末は慌しい時期ですが、

お世話になった人のもとに直接出向き、

顔を合わせてを交わす

機会を設けたいものです。
ある行為を長い期間続けることは有効です。

それが些細なことであっても、

やがては一つの結果となって

形に表われてくるものです。

Aさんは四十歳の春より、

中国語を学び始めました。

毎週一回、

中国語教室に通いましたが、

なかなか上達しませんでした。

そこで、

通勤列車の中でも勉強を

するようにしたのです。

毎朝四十分間、

電車の中で教本に目を通し、

帰宅後は付録のCDを

聴くことに努めました。

一年後、Aさんは中国語教室の中で、

一番上手に文章を読めるようになり、

二年後には簡単な会話が

できるまでになりました。

「たくさん」は

一つひとつの集まりです。

一週間、

一ヵ月間、

一年間は、

一日一日の集積です。

仕事は日々どのような

態度で臨んでいるかで、

成果が違ってきます。

挨拶さえも、

その仕方によって、

相手との関係が決まってくるのです。

今取り組んでいる

物事を疎かにしていると、

明日も同様になりかねません。

どのようなことにも、

全力を込めて臨むよう

心がけていきましょう。