引き続きもう1つ、「にほんごであそぼ」で取り上げていた
使ってみたい優雅な日本語は「数の単位」。
西洋数字の合理性とは異なる味わいを感じます。
日本では、江戸・寛永の時代、
吉田光由によって中国の数学を広めようと著された
算術入門書「塵劫記(じんこうき)」のなかで紹介されているのですが、
もともとは仏教を端緒とするようです。
認知症予防の一助となりそうなので暗記音読に挑戦。
番組の中でも「ちょちょいのちょい暗記」というコーナーで
幼い子供たちが諳んじて流暢に発声する姿に刺激を受けます。
「塵劫記」に沿って列記してみますと、
【1より大きい数】
十(10の1乗)、百(10の2乗)、千(10の3乗)、万(10の4乗)、
億(10の8乗)、兆(10の12乗)、京(10の16乗)、垓(10の20乗)、
ここら辺までは日頃も常用、或いは何となく耳にする単位…
続けて…
𥝱(10の24乗)、穣(10の28乗)、溝(10の32乗)、澗(10の36乗)、
正(10の40乗)、載(10の44乗)、極(10の48乗)、
恒河沙(ごうがしゃ:10の52乗)、阿僧祇(あそうぎ:10の56乗)、
那由多(なゆた:10の60乗)、不可思議(10の64乗)、無量大数(10の68乗)
調べて見ると、サンスクリットの仏教経典に
「不可説不可説転」という、10の37澗乗を表す言葉もある。
アラビア数字のカンマは通常3桁毎(10の3乗毎)に付します。
英語の数字表記でも、Thousand(10の3乗)より上は、
Million(10の6乗)、Billion(10の9乗)、Trillion(10の12乗)、Quadrillion(10の15乗)、
Quintillion(10の18乗)、Sextillion(10の21乗)、Septillion(10の24乗)、……と
3桁毎(10の3乗毎)に単位を表す単語が変化しますが、
日本語だと万以上は4桁毎(10の4乗毎)で単位が上がっていくので
日頃使い慣れた「兆」より莫大な数字になると、
実際に和言葉に変換して発生するのはかなり難しい~。
ふと、かなり昔、国鉄のプロモーションCMに使われた
郷ひろみさんの曲を思い出しました。
「億千万の胸騒ぎ♪♪♪… エキゾチック ジャパン~♪♪♪」の
エンディングが記憶に残る楽曲 タイトルは「2億4千万の瞳」
平成日本の人口 1億2千万人× 2つの眼の意味。
タイトルを知らずに歌詞を聴いた当時は、
「億千万♪♪♪…」という数字は具体的には何桁か等と
とんちんかんな事をぼや~っと考えていたが、
2と4を省略してポップなメロディに乗せているのか
とかなり後で気づきました。
仮に歌詞に出てくる億千万という単位の使い方が可能なら
億・千・万の各単位を合算すると、10の15乗ですから、
答えは1,000兆 ≒ 増え続ける国の借金残高…
先の見えぬ財政難や安全保障と憲法改正論議
少子高齢化と人口減少等、
国難突破の行方をテーマに…これからどうなるんだジャッパ~ン♪♪♪…
みたいな面白い替え歌がつくれそう。
![]() |
2億4千万の瞳[郷ひろみ][EP盤]
700円
Amazon |
【1より小さい数】
分(10の‐1乗)、厘(10の-2乗)、毛(10の-3乗)、糸(10の-4乗)、
忽(10の‐5乗)、微(10の-6乗)、繊(10の-7乗)、沙(10の-8乗)、
塵(10の‐9乗)、埃(10の-10乗)、渺(10の-11乗)、漠(10の-12乗)、
模糊(10の‐13乗)、逡巡(10の-14乗)、須臾(10の-15乗)、瞬息(10の-16乗)、
弾指(10の‐17乗)、刹那(10の-18乗)、六徳(10の-19乗)、虚空(10の-20乗)、
清浄(10の‐21乗)、阿頼耶(10の-22乗)、阿魔羅(10の-23乗)、涅槃寂静(10の-24乗)
ちなみに、英語では
ウィルス・細菌や分子・原子・クォーク等の微小対象に使う単位の接頭語は、
大きな数と同じく3桁(10のマイナス3乗)毎に小さくなります。
ミリ(10の‐3乗)、マイクロ(10の‐6乗)、ナノ(10の‐9乗)、ピコ(10の‐12乗)、
フェムト(10の‐15乗)、アト(10の‐18乗)、ゼプト(10の‐21乗)、ヨクト(10の‐24乗)
広辞苑によると
模糊ははっきりしない様という意味もあり
曖昧模糊という4字熟語はポピュラー、
逡巡~刹那まではごく小さいという意味もあります。
それより小さい単位は仏教色が濃い雰囲気の熟語ですね。
ところで、佐藤勝彦先生のインレーション理論における
ビッグバン発生前の宇宙インフレーションは
宇宙創世の10のマイナス44乗秒後に始まって
10のマイナス33乗秒後に終了…とされていますので
涅槃寂静でも表現できない極短時間。
「あまら」とか「あらや」とか語感が柔らかく
日常会話で違和感なく使える雰囲気もありますが、
「あらま…」や「ひでぶ…」的に
北斗の拳のケンシロウに秘孔を突かれて破裂する悪人の
断末魔の台詞に似て擬音語的に使えそうな語感。
超巨大または超微小を形容するのに
TPOに合わせて使ってみたいボキャブラリー「数の単位」。
未解明の宇宙や量子の世界をイメージさせ
発声するだけでなにかワクワクさせる響きがあります。
日常使う機会はなかなか訪れないですけど。
![2億4千万の瞳[郷ひろみ][EP盤]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51mnV%2BafxXL._SL160_.jpg)











