大相撲春場所は、一人横綱の責任を果たし
久々の鶴竜関優勝で幕を閉じました。
一方、初場所優勝で連続Vを目指した西関脇栃ノ心剛史関は
10勝5敗でなんとか2桁白星を確保。
そして横綱にも土をつけ2場所連続殊勲賞受賞。
5月の夏場所は大関取りに向け正念場。
引き続き堂々とした真っ向勝負四つ相撲の基本型に加え
立ち合いから自分の形に持っていくスキルを磨くことで
取りこぼししない安定感を身につければ
大関推挙条件を楽々クリアできるものと確信しております。
春場所の栃ノ心関の取り組みの中で
実力の片鱗を見せた勝負をいくつかリビューしてみます。
(取り組みシーンはNHK大相撲ダイジェストから)
序盤戦では、
VS玉鷲関(2日目)、貴景勝関(3日目)で攻め込みながらも躱され、
叩き込みを食い痛い黒星でしたが、
6日目は立会直後に前みつ上手を許しながらも
素早い差し手攻防から足をはね上げての豪快な小手投げで
相撲巧者筆頭の遠藤関戦を制しました。
かつて柔道やサンボの経験も活かした投げ。
柔道なら綺麗な内股一本勝ち!…というところか。

6日目 遠藤● 小手投げ ○栃ノ心 豪快な投げが決まる
その後、磐石な白星が続いて向かえた10日目。
大関豪栄道関はまさかの奇襲。
地元出身の大阪で豪栄道コールを一身に受けた直後の
立会い変化勝利に、会場の微妙な空気感が画面から感じられました。
これには栃ノ心関も退場時かなり憮然とした表情。
悔しい3敗目。

10日目 栃ノ心● 送り出し ○豪栄道 大関に立会い変化くらう
11日目は連日の大関戦。
胸を合わせて組みたくない高安関は立会から一挙に突進したが、
栃ノ心関は回り込みながらの突き落とし。
行司軍配は高安関にあがったが物言いがついた一番。
回り込む前の場面で踵が土俵を割っていたというお沙汰で軍配通りのジャッジ。
リプレイ画面からは俵の外の踵は蛇ノ目の砂が上がらずまだ浮いているように見え、
栃ノ心本人も録画を確認して「残っているよねぇ」と一言というレポートもあり、
私的にはちょっとフラストレーション溜まる結果でした。
両大関との対戦は、大関2人とも栃ノ心関のパワー相撲を
相当警戒していることが見て取れました。
続く12日目は今場所好調な横綱鶴竜関と対戦。
過去の戦歴1勝12敗の相手ながら堂々とした取り口で寄り切り。
直近での成長ぶりが本物であることを見せてくれた一番でした。

12日目 鶴竜● 寄り切り ○栃ノ心 好調な横綱相手に磐石な力相撲
しかし、翌日13日目正代関との一戦は立会い失敗で
いきなり両差しを許してあっけなく押し出され5敗目。
相手によって臨機応変に考えた立会いができるセンスを磨くことが
課題かなと思える一番でした。
14日目、千代丸関に寄り切りで完勝。
千秋楽は、注目の力相撲決戦、逸ノ城関との勝負。
予想通りの両者がっぷり四つに組んだ後、
逸ノ城が吊り寄りを繰り出し先に仕掛ける展開。
しかし栃ノ心関は落ち着いて攻撃を凌ぎ、
出し投げで相手の上手を切り力強く寄り切りました。
やっぱりヘビー級同士の力勝負は大相撲の醍醐味、
大関取りの可能性を広げたエキサイテイングな一番でした。

千秋楽 逸ノ城● 寄り切り ○栃ノ心 やはり面白いパワー対決
今場所も実力を示した栃ノ心関。
さて、国技館での夏場所も一日一番に集中、
虚心坦懐で臨んで自分の相撲を取りきった向こうには大関昇進が待っている。
大関取りに大手!!