前回の投稿 で、「そんなに大騒ぎをするほどのことではない」 と書きましたが、
それはあくまでも 【健康で免疫機能が正常に働いている人】 の話であって、
世の中そんな人たちばかりではないわけでして、、
持病を持っていたり、日頃から不規則な生活をしていたり、
齢を重ねて免疫力が落ちている人にとっては、
ちょっとしたことが重症化や、場合によっては命取りにもなり兼ねません。
ということで、具体的な感染症対策についてお話します。
(今回は新型コロナウイルスを念頭に置いているので、
まずは飛沫感染&接触感染予防という観点から)
■ 一番大事なのは、ウイルス(や細菌)を体内に入れないこと!
(もっと言えば、花粉と一緒で 「家の中に入れないこと」 ですね。)
ですので、外から帰ったら
1.手洗い
2.うがい
3.顔を洗う
4.服を脱いで洗濯
5.そのまま入浴
をします。
↑ この順番も大事です。
では 1つずつ解説していきます。
1.手洗い
感染症対策で一番大事なのは、言うまでもなく手洗いです。
(下の表は手洗いのしかたによって、
どれだけウイルスを減らすことができるかを表しています。)
具体的な手の洗い方については、
下図を参考にしていただければ幸いです。
(参考・引用: 文部科学省資料 )
ポイントとしては、
・袖をまくって肘までしっかりと洗う。
・石鹸をつける前に水でよく流す。
・固形石鹸を使わず、ポンプ式の泡タイプの石鹸を使う。
・石鹸は殺菌効果のあるものを使わず、極力低刺激のものにする。
という感じです。
固形石鹸は完全に乾燥することがなく、
それ自体に雑菌が繁殖しやすいのでお勧めできません。
また、家族や同居人がいる場合は、
その石鹸を介して菌を広めることにもなり兼ねません。
また、人間の皮膚の表面には常在菌がいて、
細菌やウイルス、紫外線など外界のさまざまな攻撃から体を守る
バリアの働きをしています。
殺菌効果のある石鹸や薬剤は、この常在菌も殺してしまうため、
皮膚のバリア機能が働かなくなります。
わかりやすく言うと、「肌荒れ」 がその状態なのですが、
たかが肌荒れと馬鹿にはできません。
バリア機能を失った皮膚から、様々な疾病にかかりやすくなるからです。
殺菌効果がなくても低刺激でも、
きちんと洗えば感染症は十分予防できます。
※手を洗ったあと、よく言われている 「手指の」 消毒はしません。
消毒については後述しますが、これもまた、
常在菌を殺して皮膚のバリア機能を失わせる行為だからです。
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