主人は両親との会話に花が咲き、そんなに積極的に参加したくなかった夜
窓から一人外を眺める事数回。
真っ暗な中、遠くに男の人が一人座り込んでいる。
寒くないのかな?
私の見間違い?
車がスーーッと止まって男が二人降りてくる。
すると座っていた男も立ち上がる。
ポッ
少しだけ周りが明るくなった。
あっ、そうか~。
あの人羊の串焼き屋さんなんだな~。
時間が経つと煙がモウモウ。
ウチワで仰いでいるのが見える。
おいしそう。
北京の風物詩。
日本と違って屋根のない串屋さん。
主人は羊のお肉が大好き。
もちろんこの羊の串焼きも。
北京に昔からあって今も変わらないもの。
寒いのに大丈夫かな?
帰ったら可愛い奥さんが待っているのかな?
小さい子供がいますか?
それともお父さんお母さんと暮している?
どんな家に住み、どんな生活をしているのか想像もつかない。
でも、これは間違いなく北京の日常の風景。
気がつくと一時間以上この羊の串屋さんに付き合っていた。
こちらも北京の昔からの味です。
以前はあまり好きではありませんでしたが、何故か
今回の帰省時にはおいしく食べれました。
サンザシ自体は酸っぱいのですがコーティングされている
飴がパリパリとしていて甘くて素朴なお菓子です。
私が食べてるのを見て嬉しくなったらしき義ママが
「稲香村」という近所のお店でもう一度買ってきてくれました。
このお店は中華風のお菓子が売っているお店です。
ここのは少し飴が多めでサンザシも熟れているものを
使っているようでした。
たぶん、あそこのはおいしい、ここのはあんまりなんて
いうのがあるんだと思います。
今年84歳になるおばあちゃんに
「おばあちゃんが小さい時にこのお菓子がありましたか?」
と聞くと、
「もちろん」
という答え。
そういえば、このサンザシ売りもケースになんて入っていたっけ?
自転車からニョキニョキとはみ出して走っている人がいたのは気のせい?
北京の発展は素晴らしい、でも昔からの物も
どうかなくならないで欲しいものです。