先日久しぶりに某百貨店の化粧品売り場に行きました。
そもそも、独身時代から免税店を利用する機会もあり、結婚してからも年に二度の帰省の際に
日本・又は北京の空港で購入する事ができました。しかし今回はギブ・アップ!どうしても購入したい物があり
化粧品売り場へと足を運ぶ事になったのです。
北京への帰省の何が楽しいかといえば、この免税店でのお買い物も楽しみの一つ!
シャネル、ヘレナ・ルビンスタイン、イヴ・サンローラン、ランコム etc etc
コンパクトを開くだけでも楽しい気分になりそうな化粧品がズラリ。
出国手続きをすませると
「パパ~~、ギャン子お願いね!」とそそくさと化粧品コーナーへと消えて行くのです。
シャネルやサンローランなんて化粧品以外のものを買うことは絶対できないけれど、化粧品なら買うことができる。
品質もいいし、値段もそんなに張ることもない。デザインや色も国内にはない物。
使っているとなんだかきれいになれそうな気がしてくる。
海外ブランドの化粧品にはそんな魔法もあるような気がしてならないのは私だけでしょうか?
私にはコンパクトにまつわる思い出がひとつあります。
私の最初の就職先はほとんどが女性の職場。
ある時私は月に一度ほど回ってくるラウンジの担当をしていました。
お客様がいなければ雑誌も読み放題、カウンター越しなので手紙を書こうが私物を読もうが問題はないという環境です。
ある日、そのラウンジに女性がツカツカと入ってきました。
いかにもキャリアウーマンらしきその女性。
「いらっしゃいませ」
と挨拶をした私には一瞥もくれずサッサとソファに腰掛ける。
女性は忙しいらしく書類に目を通したり、少しの時間も惜しいかのようだった。年の功は30代前半。
私はその女性とかなり距離があったのでディオールのコンパクトを出して気になるところを観察して
暇をつぶしてたのです。
一瞬、その女性と目が合ったような気がした。。
そして、時間がきたのか、また早足に私の前を通り過ぎました。
「ありがとうございました」
その瞬間、女性はパタッと足を止めた。
私の真正面、私をジッと見据えて
「あなた、人前でコンパクト開くんじゃないわよ!」
それは注意するような、私の行動を苛むような、そんな言い方だった。
誰も見てないだろう、少しくらいいいだろう、そしてディオールのコンパクトを持つ優越感をも見透かされたようで
穴があったら入りたいほど恥ずかしかった。
あれから10年以上たった今も、同じような事がある度にその女性のきつい一言が思い出される。
そして、自然そういう行動に敏感になった。
さて、今回購入したのは女の人の名前がブランド名になっています。
一時雑誌などをにぎわしたので名前は知っていましたが、今回なぜか引き付けられて
そのコーナーで足を止めてしましました。
販売員の女性の営業トークに気持ちをよくしながら、たまにはこうやってゆっくりと
化粧品を見るのもいいななんて思ったり。
帰宅後、私は女性の営業トークが耳から離れず、誰か(主人)に話したくて口がムズムズ。
でも話すと馬鹿にされるだろうな~~。なんとか頑張ったものの
「ねねね、聞いてよ・・・」と続けてしまったのでした。
すると
「そんな事を真に受けるのはまだしも、それを僕に話す行為がすごくおばさんっぽいね!」
と可哀相な人を見るような目で私に諭す主人。
家の中国人の夫は世界一、いや私にとっては宇宙一、厳しい夫です。
・・・・・・以後気をつけますわ