いざ、法務局へ!! | 北京・Ma Chine...

北京・Ma Chine...

旦那様はマイペースな中国人。

日本に連れ込まれた旦那様の奮闘や、
中国を好きになろうと切磋琢磨する
私の日常・・・

二人の結婚の意志も固まり、どうにかこうにかお互いの両親にも

承諾を得、ホッとしているところへある問題が持ち上がった。

私の両親が

「やっぱり先方の両親の挨拶がないのは・・・ちょっと・・・納得が・・・・」

と言い出したのだ。

もう~~、今頃になってなんなの?

どんなにビザの事を説明しても、普段温和な母でさえ、

「そんなのは当たり前の事」

と譲ってはくれなかった。


当時主人は転勤してきてちょうど一年が過ぎようとするところ、本人のビザも更新しなければ

ならない時でもあった。

主人も両親の招聘状を作成するのも自分以外の人のビザを取得の為の

書類を集めるのも初めてであった。

そんな時私はと~~~っても熱くなるし、一生懸命になる。

まず外務省に電話をし必要書類関連の事を聞きだす。

その時担当者は

「中国人を招聘する場合は招聘する側は3年の滞在ビザが必要になります」

と言った。


当時主人は転勤してきたばかりで1年のビザ。次の更新でなんとか3年のビザを

取得しなければいけない。と思い込んだ私。

法務局に電話をして、3年のビザの取得が可能なのかを聞く、もちろん対応は最悪で

「それは今は答えることはできない」の一点張り。


ビザ更新をした主人から

「やっぱり一年のビザしかもらえなかったよ・・・・」


「え~~~どうして?じゃお母さん達のビザが取れないじゃない!!」

カ~~ッときた私は法務局に電話をし、なぜ彼が一年のビザしか取得できないのか?を

質問した。

対応した職員はとっても横柄であまりに失礼な態度に私は激怒、きちんとした

説明を求めてある日法務局とアポイントを取ったのだ。


私は話を頭の中でまとめ、一応礼儀上スーツを着て法務局へ向かった。

彼は心配そうに、外で待っている。


初めて入った法務局、中にはいろんな国の人がいた。

私は応接室に通された。

そこに入ってきたのは書類を抱えた中年の男性だった。

その男性の声は低くゆったりとした話し方でとても魅力的な声であった。


「お話は聞いております、私はご主人のお仕事を詳しく調べました、今手元にその資料があります。

駐在員の場合は二年目まで一年毎の更新でそれ以降は3年のビザになります。

どうしても転勤が多くなるので・・・・・どんなに偉い方でも

この場合は二年目までは一年毎の更新と決まっています、ちなみにここ何年か転勤できていらっしゃる

方のリストがありますがどの方も同じように更新しています、一年のビザで問題はないはずですが・・・」


私は穴があったら入りたいような気分だった。

会社の事を調べられるのは覚悟していたけれど、まさか社長や他の人のリストまで持ってこられるとは

思ってなかったからだ。


中国人とみると不法滞在や出稼ぎと勘違いされ不当な対応しかしないと

一人息巻いていた自分が急に恥ずかしくなり大粒の涙が出てきてしまった。


「ご家族の招聘をしたいとかお聞きしました、その招聘に関してビザの期限が関係してくる

と聞いた事はありません、大丈夫ですよ、問題ありません」


もちろん結婚云々の事はその人話したわけではないけれどその人はなんとなく

私の事情を理解しているようだった。


一人で興奮していたのが馬鹿みたいに思え、もう涙は止まらない。

なんだか私が不法滞在をしているみたいではないか・・・・

マスカラは取れ、顔はボロボロになっていた。


外で待っていた彼は泣きながら出てきた私にびっくり。

「ありがとうね・・・・」



実際は招聘するという事は書類をきちんと準備すればそう難しい事ではない、

ただ北京の大使館からビザが下りるまでの時間は個人によってかなり時間差が出てくる。

ちなみに長い人だと半年、早いと三日や一週間そこら。


私の奮闘も空しく、あれは一体なんだったんだ?というくらいの早業でビザを取得する事はできた。


勝手に勘違いし、一人で熱くなりカ~~ッッメラメラっとなり法務局に乗り込んで行ったお馬鹿な私。

結局は談判するどころか大泣きし、お偉いさんに宥められた私。

そんな私を止めるでもなく、見守ってくれた主人。


今では本当にいい思い出です。


でも安心してもうそんなパワーは私にはありませんから!