笹木三月子大根 | 野菜ソムリエ大西真由美

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2月2日(土曜日)

 

今年も笹木三月子大根の圃場にお邪魔してきました。

 

笹木三月子大根とは

ずんぐりとした形の大根です。
 
耐寒性が強く初春に採れる細長い三月子
と甘く煮崩れしにくい聖護院大根の
2種類の大根を掛け合わせて
育成された品種です。
育成者の笹木憲治さんのお名前にちなんで
笹木三月子大根になったそうです。

 

笹木三月子大根のこれまでの投稿は↓

笹木三月子大根2018

笹木三月子大根を食す会

 

今回私は在来作物のデーターベースを作るために全国を

回っていらっしゃる山形大学農学部の江頭宏昌教授に

同行させていただきました。

 

よく見ると、聖護院大根に近いのと

細長いのとがあり、葉も聖護院大根のように丸っこい

形状のものは葉がねていて、

長い形状のものは葉が立っているということです。

 

父親似か母親似かってところなのでしょうか?

 

と言うことはこれぞ笹木三月子大根っていう形状は

両親のいいとこどりの子ってこと?

 

 

 

今年は暖かく、昨年よりも大きな大根になっていました。

 

笹木三月子大根は10本植えても商品になるのは少なく

(実が割れたりする)

だから生産する人がいなくなり、一時はなくなっていました。

 

それを中村さんたちが(一番下の写真の女性)

保存してあった種を分けてもらい復活させ

現在も地元の市などで販売されています。

 

15名の生産者さんがいるそうです。

そして各自で自家採取して毎年生産を続けられています。

 

だいたい9月20日ごろに種をまき、1月くらいから

収穫が始まるそうです。

 

生産者の最高齢が87歳だそうですが、なんと

笹木憲治さん(笹木三月子大根の生みの親)の

お孫さんがこのほど生産を始めれれるそうです。

素晴らしいですね。

 

中村さんいわく今後の課題はやはり形質の安定。

種を採る時にどのようにすればよいかを

江頭教授に聞かれていました。

 

やはり伝統野菜を繋いでいくのは生産者さんの情熱と努力が

必要なのだと強く感じました。

 

これだけ情熱的な生産者さんなのだから

また来年も立派な笹木三月子大根に会えることと思いますが

天候だけはどうすることもできないので

どうか農作物にとって良い一年となりますように。