気休め | 空即是色

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電磁波が身体に悪いと知ってから、キッチンに長年あった電子レンジを処分したり、電磁波よけのグッズを買って肌身離さず持ち歩いたり、スマホの使い方に注意するようになった。

でも、我が家のすぐそばには高圧鉄塔が聳え立っていて、そこから絶え間なく電磁波が出ている。

電磁波に気を付けると言ったって、この家に住んでいる限り、その魔の手から逃れることはできない。

ここに家を建てると決まった時、そばに鉄塔があるのも知らなかったし、たとえ知ったとしても何も思わなかっただろう。

昔の私は絵に描いたようなお花畑だったのだ。

 

この家に住み始めて30年以上経つ。

もし本当に電磁波が身体にめちゃくちゃ悪いものなら、家族の誰かが病気になっていただろうとも思う。

しかしながら、同居の姑は90歳を超えているのに、癌のガの字もない超人ハルク様である。

私も夫も、すでに嫁に行った娘も、大きな病気をして死にかけた、なんてことはない。

要するに、やっぱり電磁波に恐れをなしてあれこれ対策を講じるというのは、気休めにすぎないということである。

 

先日も、偶然に気休めを買った。

セレウスという名前のサボテンである。

100円ショップで見つけて、まだ我が家にないサボテンだからという理由だけでお持ち帰りした。

ネットでセレウスを調べて驚いた。

電磁波よけになるサボテンなんだそうである。

それ以来、セレウスの小さな鉢をパソコンのそばに置いて眺めている。