今日は浅田真央さんプロデュースBEYOND長野公演を観てきました。
チケット発売当初は氷爆を観ることもあって購入を躊躇してたのですが、真央ちゃんが来年も続けてくれる保証はないし、
これが私にとっては最後のチャンスになるかもと、申し込んで正解でした。
もちろん今回の共演者の皆さんが魅力的だったというのもあります。
とりわけショーで滑る姿を二度と見ることは適わないと思っていたヤマト先生の参加は
購入を後押しするのに十分な理由となりました。
とは言えそこまで思い入れを持っていたわけではないので、事前情報は出演者以外はほぼゼロに等しく
今になって思えば、だれが何を滑るのか?くらいは調べておけば良かったと後悔しています。
だってここまで何のアナウンスもないなんて思わなかったんですもの。
これぞTHE ICE SHOWでしたよ。余計なものは一切なし!
氷爆の第二部は始まりからフィナーレまでがノンストップ構成だったんですが、
こちらBEYONDは最初から最後まで完全ノンストップなのです。
サンクスの時は最初のプログラムの後に真央ちゃんの挨拶があり、舞ちゃんもMCを務めていたし、公演半ばでサンクスツアーに至った真央ちゃんの想いや練習風景などのスクリーン映像が流れて、ワン呼吸できたんですけど、
BEYONDそうした休憩タイムすらありません。
それどころか開幕のアナウンスもなく、100分間、最初から最後まで一切コールも曲名テロップもでない、音楽と映像と演技のみで構成されたバレエ公演みたいなショーでした。
観客に寄り添うのではなく、ただ見て感じ取ってほしいという。。。
何かを届けたいという要望じゃなくって
スケートのみで絶対に届けるんだ、それだけの演技をするんだという覚悟を感じました。
氷爆は天賦の才を持ったダンサー集団によるいわば神々の遊びでしたけど
BEYONDは非常に生真面目な一流に挑む職人たちの心意気
みたいな。
率いる人が違うとアイスショーもこんなに毛色が変わるんですね。
最初から全国ツアーを前提に構成されたBEYONDのほうがショーとしての完成度は上なのですが、ライブ感溢れる氷爆の一期一会の緊張感はやはり格別なもの。
いずれにせよひと月の間に二つも最高のアイスショーを拝見できるなんて幸せ以外の何物でもありません。
とにかくBEYONDはまだまだ全国各地で公演が続きますので、迷っている人はぜひご覧になることをおすすめします。
こんなにも才溢れる太陽のようなフィギュアスケーターがいて、それを生で拝見できるなんて、彼らと同じ時代に生まれたことを感謝したくなること請け合いです。
ただまあこれからチケット購入されるならできれば正面狙いが吉です。氷艶もそうでしたが、BEYONDも正面が決まっているので、スクリーンに近い席だとせっかくの演出効果が半減します。
私も公演後に仕事が入ってなかったら、追いチケしたかったんですが、その場合はやはり氷上1列目しか選択の余地がないと思いましたもの。
スクリーンに対して正面側は座席を多く設営するので、SS席、新横ではアリーナにあたる席がどうしても傾斜が緩くなり、後列の客席からは人の頭が邪魔になるだろうなと思いました。
その後ろのS席の前には転倒防止の柵があって、これまた視界が遮られてしまう。
たぶんこの辺はどこの会場でも同じような設営でしょうから、選べるならば最前列、でなければいっそ後列の高い位置狙いが良いと思います。私は3階最後列でしたが、視界を遮るものが何もなくほぼ正面だったので映像とスケートのコラボレーションを存分に堪能できました。氷上近くだと没入感は全く違うんでしょうけどね。
BEYOND長野公演はご夫婦でいらしている方がとても多くてショー慣れしてない分、観客の反応は控えめでしたけど
芸術鑑賞モードで楽しんでらっしゃるようでした。
どのプログラムもクラシカルでとてもエレガント。映像もとてもファンタジックで綺麗なので、小学生くらいの子にもぜひ見ていただきたいですよ。将来スケーターになってあんな風に踊って見たいって夢見る子がきっと大勢いるはずです。
でもって私的には田村岳斗ロッドバルトと柴田嶺ジークフリートの戦いの場が大層目福でございました。ヤマト先生のジャンプはまだ健在ですよ。あの重たそうな羽ひらひら衣装で飛ぶんですよ!43歳ですよ!!
40歳なんて単なる通過点!大ちゃんに背中でまだまだやれるところを見せてくれる偉大な先輩でございます。
今回、柴田君で真央ちゃんの美しさが何倍にも引き出された感ありますね。ペアで滑ると立体的な動きが加わる分迫力が増しますし、シェヘラザードの官能の舞にはどきまきさせられました。
あと白装束で滑るショパンのGNはバレエブランの流れを汲むもので、非常に幻想的。
氷爆もそうでしたが、真央ちゃんのBEYONDも男女のボーダーを易々と超えて、ただ人体の美しさを再確認させられるプログラムばかりでした。
フィナーレ後のあいさつで真央ちゃんはBEYONDとは乗り越えるという意味だとおっしゃってました。このショーを見た人たちが何かを乗り越えられるように一生懸命に滑ったと。
このクオリティで1日2公演、これだけ長く公演し続けるハードさは想像を絶します。
真央ちゃんなんて一回ごとに命の蠟燭が減っていってしまうんじゃないかと危惧するほど。
懸命さのエネルギーを浴びて帰る観客の顔はみんな明るく輝いていたと真央ちゃんとキャストの皆さんにぜひお伝えしたいです。
明日の公演も頑張ってくださいませ。
サンクスの花柄と変わってシックで大人チックなグッズの数々。パンフレットもセンス良かったですよ。
これら多くのスポンサーあってこれだけクオリティ高いアイスショーが開催されるわけですが、氷上にはスポンサーのパネルの代わりに照明演出用のディスプレイが並び、完全にショーに特化した空間だったのも付け加えておきます。
アイスエクスプロージョンからパリオペラ座展を見て、そしてBEYONDという最高に贅沢なエンタメのはしごをしてしまったおかげで、しばらく普通のショーじゃあ満足できないんじゃないかと心配になるんですが、
いえいえ、3年ぶりに全中が観覧OKになるので、来月早々またビックハットでスケートを拝見するつもりです。
思えば大ちゃん、真央ちゃん二人を始めて観たのもこのビックハットの会場、2003年の全日本でした。
あの何の飾りもない、傷つき汚れたフェンスガードの前で一生懸命滑る12歳と17歳を見てから20年後
同じ月にこうしてそれぞれがプロデュースする素晴らしいアイスショーを拝見できるなんて、だれが予想したでしょう。
願わくばあと何年か後も、ますます輝くお二人と、その仲間たちに同じビックハットで出会えたらなあと願っています。
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