D51 200 運転取りやめ | こぴっとちぴっと

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やってみたいことをやってみた

梅小路機関区では、炭水車の台車に亀裂が見つかり「やまぐち号」牽引から長期運用離脱していたD51 200号機が整備中でした。

 

先頃、ようやく運用復帰を果たしたのも、つかの間、やまぐち号運用中に今度はヘッドライトが点灯しなくなり、運転を打ち切ったとのこと。

原因はタービンの不具合ということですが、タービンとは蒸気圧で回転させる発電機でしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

作業中を示す赤旗を掲げ、左右のシリンダーからカバーを外し、ヘッドライトは点灯中。

あまり詳しくはないですが、蒸気機関車のライトは発電機から直接点灯させるんですかね?バッテリーの蓄電を介して点灯するんでしょうか…でも、時代的に性能の良いバッテリーがあったのか?との疑問が。

 

 

バッテリーは寒冷地では、使い物にならないので、前時代ではより信頼性が低かったはずです。電解液の希硫酸が漏れたり悪影響の方が大きかったようです。

 

 

 

 

 

 

有火点検。全検明けのように磨き込まれています。

 

ヘッドライトが点灯しなかった原因はその場では不明で、解消されなかったそうですが、万全を期して運転取りやめでも、JR西の安全軽視体質と批判されるよりよかったのでは?

航空機では各座席上の客室乗務員呼び出しライトが一つでも点灯しなかったら離陸不可だそうです。

 

昼間のヘッドライト点灯対策は、飯田線での衝突事故からの教訓でしたから、国交省令で本線での無灯火運行は禁じられているのでしょう。山口線ではトンネル区間もありますし。

 

 

 

 

蒸気圧をめいっぱい上げて放出。激しく噴出音がします。

 

 

 

 

 

 

 

 

職長らしい作業員が前方に来て指示を出していました。

 

 

 

 

 

 

 

シリンダーとホイッスル辺りから蒸気を噴出させていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

見学客も突然の激しく轟く大音量に何事かと集まって来ました。

何も知らなければ事故かと見まがう様子かもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジブリ映画「風立ちぬ」では、関東大震災に襲われた時に、客車に乗っていた主人公が慌てふためく他の乗客に「蒸気機関車は爆発しない!」と言っていましたが、ボイラーが爆発することはあったようです。

ボイラーが高温になり過ぎると安全弁が溶け落ちて圧力を逃がすという仕組みはありましたが確実ではなかったようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

京都鉄道博物館の梅小路機関庫ではたまにこんな珍整備風景が間近で観られます。

 

 

 

 

 

 

庫内をもうもうと蒸気で充満させています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外付けテールランプを引っ掛けてスチームアップ試験は終了となったようです。

 

炭水車の不具合での長期修繕でしたが、機関側も全検だったのでしょう。

たかが、ヘッドライトの不調でも、前時代の交換部品はもう製造されておらず、蒸気機関車の動態保存のために新たに製造ラインを設けることはコスト的に見合わないので、各地の動態保存蒸気機関車が撤退を余儀なくされ始めています。

梅小路でも動態保存機はあと4両…

 

さらにこの会社に何かあれば日本の動態保存は消えるでしょう。