銀座へ | こぴっとちぴっと

こぴっとちぴっと

やってみたいことをやってみた

日本の鉄道発祥の地 JR新橋駅前から銀座へ向かいます。

 

 

 

 

 

 

 

貸しギャラリー「STAGE銀座」 JR新橋駅 銀座口から徒歩2分と紹介されていましたが、見当づけていた場所とは程遠いところにあったので歩き回って、20分くらい徘徊して見つけました。

 

 

 

 

 

 

 

 

招待案内をいただいたので期待してやって来ました「戸田拓夫・紙ヒコーキの世界展」。氏の著作発行点数100点 発行部数100万部、紙ヒコーキ開発機種1,000種類 突破記念として開催です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戸田氏 考案のオリジナル 1,000機の内一部 折り紙飛行機の展示です。

 

 

 

 

 

 

 

奇抜な形態だけではなく航空力学に基づいて、飛行する折り紙飛行機、折り紙飛行機の定義はハサミで切らず、1枚の紙を折って作るもの、一部だけ折れ目が広がらないよう貼るセロテープだけは許されているそうです。

 

 

 

 

 

 

 

大学時代、戸田氏は原因不明の体調不良で寝たきりになり、天井を仰ぐ毎日、失意の中、少年時代に親しんだ折り紙飛行機をひたすら作り続けて萎えた気を紛らわせ、下宿部屋を折り紙飛行機でいっぱいにするも、病気は癒えず大学を中退。

下宿を去る時に段ボールに詰めた折り紙飛行機を故郷に携えて落ち延びる…難関大学工学部に入ったのにその財産がコレか…と、その後、紆余曲折を経て家業の精密鋳造会社を経営する傍ら、折り紙飛行機で運命的な活路を見出す…という数奇な人生。

 

 

 

 

 

 

 

 

折り方の開発の変遷など…

折り紙飛行機など、何を子どもじみたことをやってんだ…とバカにしてはいけません。

 

突如、アメリカで「第一回 世界折り紙飛行機大会」が開催されます。

そのきっかけが、当時、仏英が開発した「コンコルド」等超音速飛行機の三角翼を特許にする…という動き。超音速機開発に出遅れたアメリカは、莫大な特許料を支払うことになるので、仏英の特許申請を何としても取り下げさせなくてはならない…

 

 

 

 

 

 

そこでアメリカは過去の世界の歴史の中から、「三角翼が特許に値する目新しい技術ではない」というものを血眼になって探し出し…それが日本の折り紙飛行機で、古く平安時代にそれらしい記録があること、陰陽師 安倍晴明が懐紙を切り結んで、呪文を唱えてそれを投げ上げると、鳥のように飛んで、地平線に見えなくなった…それはおそらく折り紙飛行機の原型だったのでは?江戸時代には子どもが折り紙飛行機を玩具として遊んでいたなど。

それで、遂に英仏の特許申請は無効だとやり込めました。

そして、世界に周知させるべくダメ出しで「折り紙飛行機選手権」を挙行するという…面白おかしいエピソードがあります。

 

 

 

 

 

ちゃんと飛ぶ折り紙飛行機は航空力学に則った原理で飛ぶ、というかサイズが変わろうが、材料や構造、推進方法を研究すれば人を乗せて飛ばせるものが造れるということです。

そして戸田氏が折る紙飛行機は「自分が乗ってみたい」というもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

戸田氏は遂に立体型のスペースシャトル型の折り紙飛行機を考案、それを大気圏外から地球に向けて飛ばすという研究に至ります。とはいえ、NASAやJAXAからはGOサインは出ず、ホリエモンロケットに搭載してそれをするという計画です。

実際に、スペースシャトル型ではなく扇子型折り紙飛行機を乗せましたが、打ち上げ失敗になっています。

テレビ番組の企画で既に、成層圏に上げた観測気球から折り紙飛行機を放出して、地表に帰還させることに成功しています。

 

紙が大気圏再突入で燃えてしまわないのか?は極超音速風洞実験で可能であると予想されており、またスペースシャトル「コロンンビア」の大気圏突入時の破壊事故でいくつかのマニュアルの紙が燃えずに地表で発見されたとあり、条件により燃えないとされています。

 

 

 

 

 

ずっと以前に福山市にある折り紙飛行機博物館を訪問したことがあります。

民家を改装したような博物館で窓口の戸田氏の奥さんにサインを求めて困惑させてしまったことがあります。その時は、戸田氏のサイン本をバックヤードから探されてきて購入しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おおよそ役に立ちそうにない無駄なものだとバカにされがちなことでも、突き詰めていけば案外そうではない有用な可能性を持っていたり、実際に生物の研究での発見が科学技術の発展に繋がったケースは数々、「プロジェクトX」にも勝るロマンや人間ドラマがあったりもします。

というわけで、ワタシは長らく戸田氏について関心を持っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戸田氏は自身考案のヘソ飛行機の変形機「スカイキング」、その翼面積を最大にした改良型「ゼロファイター」で折り紙飛行機 滞空時間世界記録 ギネス記録を2009.4.11に獲得、その記録は今なお破られていません。→2010年12月 自身の持つギネス記録を更新 室内滞空時間29.2秒となりました。

そして、その折り紙飛行機の折り方は惜しげもなく公開されています。その理由は「ぜひとも皆さんも挑戦して、ギネス記録を破ってください」という折り紙飛行機の啓蒙です。

 

ちなみに大学時代の謎の体調不良は、頚椎が一部ずれていて神経に影響していたのが原因で、既に完治されています。

 

 

 

 

 

本棚を探したら、こんなに戸田氏の折り紙飛行機の本がありました。同じものが2つかぶってました。今回、すっかり忘れていて黄緑のを買っていました。折り紙飛行機に適したハガス紙がセットされているので2冊あっても、まぁいいです。

 

右の「paper airplane」が折り紙飛行機博物館で戸田氏の奥様にサインを求めたら出されたもの。きっとヤヴァイ奴が来たと思われたかもしれないので、名刺はお渡ししときました。