HASEGAWA 震電1946 7 | こぴっとちぴっと

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やってみたいことをやってみた

塗装完了。ドイツ機 メッサーシュミットBf109に倣った架空塗色ですが、登場当時にはとても理解出来そうにない先進的なフォルムがカッコイイです。

ジェットエンジンを積む計画があったとか…後退翼はなるほどと思える形態です。

一旦、零戦や隼で巧くいくと、発想の転換や冒険革新をしなくなりがちな極東辺境保守的日本人環境でこの突飛異端スタイルを実現させ、実用まであと一歩までいったのは相当な軋轢があったと思われ…現代のジェット機時代ではこのスタイルは当たり前ですが。

ドイツ、イギリスがジェットエンジンを積んだ戦闘機を既に大戦前に開発していましたが、初期のスタイルはプロペラ機に似たものでした。

※後退翼で尖がったスタイル ドイツのコメートはロケットエンジン…

 

 

 

 

 

 

デカールはセットに入っていたドイツ機のものを。「スカイクロラ」劇中モデルの「散香B」では、民間軍事会社ロストック社の社章ですが…

デカールは2018年製と新しかったのでデカール崩壊はありませんでした。老舗個人模型店で購入したので、古いプラモだと思い込んでいたのが良い方に裏切られました。

 

GHQが敗戦後10年、日本が航空機開発を一切禁止としたのは、後進農業国だと舐めていたものが瞬く間に科学立国になった日本の不可解な底力を恐れた結果。

その中で戦後、航空機開発を封じ込められた一式戦闘機 隼を開発した糸川英夫博士は、絶望し青酸カリ自死を望むも、その方法での自決を近衛文麿に先を越され考え直し「ならロケットならいいんじゃない?」とその後の日本の宇宙開発の第一歩となったペンシルロケットを…小惑星探査機「HAYABUSA」へとつながっていく…軍事下でない大規模な宇宙開発は日本のみ。

 

 

 

 

「スカイクロラ」久しぶりに観たくなってきました。

予備知識もなく初めて映画館で観た時は、この曲エンディング曲が終わった後のシーンで「…?」としか思わなかったのですが、レンタルDVDで何度か見直す内に疑問が解消され、腑に落ちました。

押井監督作品といえば、アクションや展開はカッコイイ半面、押井色が強くなり過ぎるとオジサンが理屈っぽくブツブツ呟き続けて、ドンヨリしてくることがあるのですが、原作の森博嗣の理系文学観が透明な虚無感を昇華させていてバランスがよくなっていて、後を引く味わいがあります。

 

気づかず輪廻を延々と繰り返す中で、主人公がそれに気づき、周囲にそれを伝えるも理解されもせず、あるいは気づいていても見て見ぬ振りをされ…押井演出作品には似たような輪廻軸の「うる星やつら ビューティフルドリーマー」がありますが、これの世界観は原作者 高橋留美子氏を怒らせたとか…

 

 

 

 

架空機なので、メーカーによる指定デカールはほとんど無く、お好きなデカールをお使い下さいというこだわりの無いユルさで、新鮮な心地良さでした。「震電」用のデカールも併せて使って…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メーカー架空設定では、第2次大戦が1946年以降も続いていた…として、同盟国 大日本帝国海軍が開発、ドイツへ技術供与、ドイツ空軍ルフトバッフェ 赤の第13飛行隊ということです…ということで機体番号が「13」しかなかったので、それにしました。ナチスのハーケンクロイツはやめときました。

 

 

 

 

 

 

ランディングギアを組みます。

 

 

 

 

 

 

 

「震電」がヒョロヒョロと華奢に見えるのは、やたら長い脚がそう見せるのでしょう。いかにもポッキリ折れてしまいそうです。

 

 

 

 

 

 

 

3本の脚を接着しました。

これだけランディングギアが長くなったのは後部に着けた大口径プロペラが地面に擦れないようにしているため。

実機では試験飛行時に、滑走路でつい機首を上げ過ぎたためプロペラが地面を叩き、痛恨の損傷をしてしまったという…

日本軍機最速・最強になると言われた「震電」のこんなエピソードも、完成の暁には最強空母になると言われた「信濃」のエピソードと似て残念な出来損ない伝説になってしまったような…

実機「震電」は敗戦間際、試験飛行は3日だけの計46分だったとのこと。

 

給電コードを艶消し黒で塗り、目立たないようにしました。

 

 

 

 

 

 

脚がしっかり固着するまでまだ接地出来ません。

実機に倣えば、機首下にアンテナ支柱を着けることになりますが、収納時にひん曲がったり、何かの拍子で折れてみすぼらしくなるのであえて着けません。