女医問題 | ももせ皮膚科のよもやま

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昨日は相模原市医師会の忘年会に行ってきました。主に医師会に入るのは開業医なので、私の年代が最年少で皆様歳上です。今どきの医学部は女性が増えていますが、一昔前はほぼ男性ばかり。医師会もその一昔前の状態です。昨日も女性医師は5%未満でした。

 

そこで、色々騒がれている女性医師問題に触れてみようと思います。かなりの持論なのでご批判、炎上覚悟です。

そもそも仕事をしていく上で”男女平等の評価や地位”を望むならば、女性は相当な覚悟が必要です。妊娠や出産、育児をしながら男性と同じ土俵で仕事をしなければなりません。

 

男性が女性の土俵に合わせるとするならば、問題はもっと大きくなります。医師の数はさらに不足し、病院にかかりたくてもかかれない時代となるかもしれません。

 

男女で違いがあるのだから、男女を全くの平等にすることはできないというのが私の持論。全く同じを求めるならば女性は妊娠出産をしないことです。妊娠出産をするならば、仕事に関して、収入が減る、出世に時間がかかるなどの差がでることは当たり前です。

 

妊娠したので休みます、子供が熱を出したので休みます、当直はできません、17時で帰ります、力がないのでこの作業はできません、などなど。。。それを”女性の当たり前の権利”というならば、その権利を行使する女医は、休んだ分患者さんにご迷惑をかけ、その分をカバーする医者に負担を負わせ、指導していただく上司の負担を長引かせる、ことを良しとする、強靭な心臓もしくは鈍感力が必要です。

 

この権利をうまく行使できない女医は妊娠出産を期に医者そのものを辞めてしまう場合もあります。

 

医学部には定員があります。1年ごとに生み出される医者の数は決まっています。ひとり立ち出来るまで10年はかかります。その内訳が女子ばかりでみんな産休育休とったり、最悪辞めたらどうなるか? 答えはめちゃくちゃ簡単です。男性医師も続かなくなり、医療が崩壊します。

 

長期休むかもしれない、辞めるかもしれない、そんな部下を熱心に指導する気になれますか? 女医だらけになったら、頭数だけでなく質も落ちると思います。

 

医学部の入試に男女差別、年齢差別があるというのは当たり前です。医学部の入試は採用試験の意味をも持ってます。採用側からすると辞めるかもしれない人材はとりたくありません。そして医者という職業は体力も必要、力も必要、長期の指導の下での経験が必要で、圧倒的に男性向きです。

 

そんな私も女医の1人。私は女性であること気にせずに仕事をしてきました。医者の世界に入ってしまったら、女性だろうが男性だろうが、やることは一緒です。また、述べてきたように女医を増やすことにも賛成できません。なので各所で催される”女医の会”なるものは大っ嫌いなんです。

 

こんな私の考えは時代遅れかもしれません。でも、”男女平等”というきれいごとで現場は回りません。まして、働き方改革なるものも始まろうとしており、ますますもって医者の数が求めらます。

 

これから医者になろうとしている女性の皆様、使命と覚悟を持って医者を目指してほしいと思います。医師免許を持ったら、自分の幸せを求めるだけではなく、一生患者さんのために働きつつ勉強を続けることになります。繰り返しておきます、きれいごとの”男女平等”で患者さんは救えません。