【症例写真】0歳男児・手の切り傷〜お父さんの意外な特技〜 | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

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文京区春日駅最寄りの形成外科・皮膚科のクリニック。
湿潤治療、シンプルスキンケアのこと、もっと皆さんに知ってほしい♪

 

■てしまクリニック 7月の診療について

7/22(土)午後〜26(水) 夏季休診

上記期間、クリニックは休診いたします。

7/27(木)より通常通り診療します。

 

こんにちは。

もものマークのクリニック 院長てしまですニコニコ

 
老若男女問わずケガの患者さんが多い当院。
 
ケガをしてすぐの来院もあれば、救急外来などで治療を受けた後
「後は近所の通いやすいところに行ってね」
と指示され、翌日以降で当院を受診、という場合もよくあります。
 
お子さんのケガ、しかもそれなりにしっかりとしたケガの場合、受診先を探すのに苦労すると聞きます。
 
先日当院に初めて受診した0歳の患者さんの診察時には
 
「昨日、こどもが割れたガラスの上に手をついて、右手をひどく切ってしまったので救急車を呼びました。
でも、そこからなかなか受け入れ先が決まらなくて、1時間くらいかかりました。
ようやく決まって向かった先の病院でも、2時間くらい待ってからの診察で、救急外来に呼ばれてきた形成外科の先生が見てくださって、神経や腱は大丈夫そうということで、その後救急外来の先生が、2時間くらいかけて縫合してくださって。
家に帰ったときは夜遅くになっていました...。」
 
という、お母さんの説明を聞いていたら、こちらまでくらくらしてきて
 
それはそれは本当にご苦労様でございました.....
 
と言わずにはいられませんでした。
で、お子さんのケガはなかなかに痛々しい状態。

 

※amebloの管理側から『生々しすぎる画像』として削除された模様ですタラー

 

 

神経や腱が大丈夫だったということなので、おそらく皮膚が細長くベロンと削げるように切れてしまい
救急外来の医師は、それを戻して丁寧に縫合してくださったのだと思います。
 
皮膚の色が青紫色で、決して血流が良い状態とは言えず、初診の印象では
 
これはなかなか厳しいかもしれない...真顔
 
と感じましたし、親御さんにもそのように説明させて頂きました。
 
が!しかし
赤ちゃんの回復力はすごいですね。
数日を経過するうちにみるみる血色が回復しポーン
 
抜糸するときには、ここまで綺麗になってくれました。
 

※こちらもamebloの管理側から『生々しすぎる画像』として削除された模様ですタラー

そんなに問題画像だったかしら....(涙)

 

 

若いってスバラシイキラキラ
 
とは言え、これだけよい経過をたどることができたのは、ご家族のご協力があってこそ。
クリニックの診療日は我々医療従事者が処置を行いますが、休診日には、ご家族がやらねばなりません。
 
傷は洗って清潔を保ち
所定の保護剤をあててテープで留めてから
包帯をぐるぐる巻いて固定する。
 
これを、医療従事者でもなんでもない親御さんが、赤ちゃん相手に実施するのがどれだけ大変かアセアセ
想像に難くありません。
 
初日と2日目は受診していただいて、我々が処置しましたが、その翌日は休診日。
看護師から親御さんに処置の仕方を詳しく説明し
 
「もし難しくて、うまくいかなかったとしても、気にしないでください。
とりあえず、傷が覆えていれば問題なしです。
明後日はまたクリニックで処置しますから、心配しないで!」
 
そんな風にお話ししました。
で、休診あけての翌日。
 
くだんの患者さんご来院。
頑張ってくれた親御さんを勇んで迎える私。
 
「ご自宅での処置、ありがとうございました!
大変でしたよね、今日はこちらでしますから安心して…」
 
……
………あれ?
 
………なんか、
包帯うち(=クリニック)で巻いたのより
綺麗じゃね??

 

 

ちょっと予想の斜め上の展開で、付き添っていたお母さんに
 
「包帯、すごく上手に巻けてますね。」
 
とお話ししたところ
 
「うちのパパ、以前、趣味がボクシングで。
『なんか、懐かしいわ〜』
とか言いながら、いい感じに巻いてくれました!」

 

これまた予想していなかったお返事で、看護師医師一同

 

なるほど笑い泣き笑い泣き笑い泣き

 

と合点したのでした。

 

お父さんの意外な特技もバッチリ役立ち、お子さんの傷は順調に回復。

 

抜糸後1ヶ月の経過チェックでも、もみじのようなお手手をスムーズにむすんでひらいてしてくれました立ち上がる

 

 

傷跡は少し赤みと硬さがあるけれど、幸い皮膚の欠損はほとんどないので、今後改善する期待大。

 

可愛い患者さんの良き経過に、皆で笑顔の外来となりました。

 

小さいお子さんのケガは本当に突然起こって、親御さんは後悔と心配と不安と疲労で心身共にクタクタになるものです。

そんな中、治療に前向きに取り組んでくださったことに対しては、感謝しかありません。

 

パパさんとは外来で2回くらいしかお目にかかっていませんが、包帯の巻き方から伝わる気合いに、いつもこちらの気が引き締まる思いでした。

 

一緒に頑張ってくださって、ありがとうございましたニコニコ