こんにちは。
もものマークのクリニック 院長てしまです
顔がぱっくり切れたら焦りますよね。
しかも、大事な予定を控えていたらなおのこと。
今回の患者さん、次の週末に友人の結婚式を控えての日曜日夜
おうちで仰向けでPCをいじっていて
顔面にPC落下
眉毛の上にクリーンヒットして、ぱっくり切れちゃった、という。
15年形成外科医をやっている私もあまり聞いたことの無いケガで
翌日うちのクリニックを受診しました。
PCは座って使いましょう。
あらまあ見事に切れてる
「今度の日曜の友人の結婚式までに治りますか？」
と心配げにおっしゃるので
そうですね、今日縫合して、ちょっと早めの土曜に抜糸すればギリギリ間に合うかなあ
と答えたところ、困ったような顔をして
「それが、結婚式は福岡で、水曜日には東京を発つんです....」
なんと！！！！
Σ(ﾟдﾟ;)
いきなりハードル上げてきたぞ！（笑）
さてさてさてどうしたものか。
当初、大人だし麻酔もガマンできるだろうから
ほっそい糸で丁寧にちくちく縫合して...と考えていた私ですが
自分で抜糸出来ないとなると、その案は却下。
細い糸を抜糸するのって、結構難しいですからね。
ヘタな抜糸で傷に障りがあったら困る。
そうなると、やっぱりここはテーピングで乗り切るしかない。
ここでのテーピングとは、傷の縁をテープで寄せて固定し
縫合したのと同じような効果を期待する処置方法です。
でも、眉毛の近くって、テーピングにはやや不利。
眉毛でテープが浮いたら、傷を寄せる効果が十分得られないかもしれない。
万が一傷が一部開いても、それはそれで治りますが
日曜の結婚式までに保護剤なし、をクリアするのはキビシイ。
ここはやはり、なんとしてもテーピングでうまくくっつけたい！
そのためには、再出血でテープが浮いたりなんかしちゃってほしくない。
と、いうわけで
傷をテープで寄せた上から
ガッツリ圧迫
キズパワーパッド一枚ぺたりと貼ってきた受診時よりも
重症感倍増のルックスで帰宅することになった彼女。
鏡に映った姿を見て、本人笑っちゃってました（爆）
そして翌日
慎重にテープをはがすと、昨日ぱっくりだった傷は......
ちゃんとくっついていました！！
スバラシイ
後は
新しいテープに交換して再度テーピング。
もう上からの圧迫固定は不要です。
傷は見た目上くっついてはいるけれど
縫合したのと異なり、ぶつけたらまだ簡単に開いてしまう状態であること
テープは縫合糸の代わりであること
浮いてきたら、自分でテープで補強すること
さらに
土曜の夜には、自分でテープを外し
そこでちゃんと傷がくっついていれば
日曜の結婚式にはテープなしでお化粧していいですよ。
万が一 傷が途中で開いてしまったらその時は
東京に帰って来てから私がそれなりに何とかします
とお話しました。
患者さんは
「......ハイ！！」
と、何か重大な任務をせおったような表情で帰られました。
そして本日
「結婚式にも無事出席できました！ありがとうございました！！」
と笑顔で再診。
ちゃんとくっついていますよー
いやーよかった（←本心からｗ）
あと3ヶ月ほどすれば、赤みも取れてもっと目立たなくなると思います
