車と私<千葉県旭市・ジャスコ編②> | 文京区小石川 もものマークのクリニック 院長ブログ

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さて

千葉県旭市への赴任を控え、ペーパードライバーだった当事の私。

ペーパードライバー講習に通いたくとも

研修医1年目の身分ではなかなかその時間も取れず


「でも車なしであそこで生活するのはキツいぞ」


と、周囲には脅され

まずは車を買いに行こうと決心しました。


自分の運転に自信が無いという自信はたっぷりあったので


ピカピカの新車を買う気には到底なれず

ネットで検索して良さげな中古車を見つけ

それを取り扱っている店舗に地下鉄を乗り継いで行きました。




中古車のお店で対応してくれたのは、人が良さそうで、ちょっと気の弱そうな

バーコードに哀愁漂うおじさん店員さん。



ネットで見つけた車で即決した私に

「じゃあ、ちょっと試乗なさいますか?」

と薦めてくださいました。


試乗



.......実に7年ぶりにハンドル握るんですけど



そうとは知らずにニコニコと助手席に座ったバーコさん(略称)

運転席に着席したものの


うーーーーーーむ



とフリーズしている私を見て


「あ、コラムシフトは初めてですか?」


いや、そうじゃなくてですね


ここでさすがに私も白状しました。

車運転するの、7年ぶりなんです

しかも、教習所以来運転したことありません


て。


その瞬間びみょーにバーコさんの顔色が変化

.......したけど、すぐに持ち直しました。


そして、何かを決意したような表情で

「では、エンジンのかけ方からご案内いたします。」



たぶん軽く命の覚悟を決めたのではないかと。

清清しいまでにジェントルマンな対応でした。



オートマってすばらしいですね。

エンジンかけてレバー操作さえ合っていれば動きはします。



とりあえず、車の少ない通りを少し走ってみてから

空いているスーパーの駐車場で車庫入れ練習にも付き合ってくれました。

幸い危ない局面に遭遇することもなく、その日の試乗は終了。




「なんなら、お時間のあるときに運転なさりにいらしてくださっても構いません。」

と。

それは、成約した客なら必ず言う言葉だったのかもしれませんが

当時の私にしてみたら

「サービスでペーパードライバー講習いたします」


とイコールでした。



その後、赴任まで3回ほど通わせていただいた記憶があります。



最後に行ったときに、当然納車の話になり

さすがに千葉県まで長距離を自分で運転していくのは自信が無い


と言うと

「では、千葉の現地に納車させていただきます。」



なんて親切なんだろう


と感謝しつつ、納車の住所を書類に記入しました。


住所を見たときに、バーコさんがうっすらと困った表情を浮かべたように見えたのは気のせいでしょうか。

気のせいじゃないよね。

千葉は千葉でも

千葉県旭市


ですからね。

矢印ここよここ




そして4月


旭に赴任して2週間ほどすぎたところで

マイカーが病院宿舎の駐車場へ納車されました。



私はその日仕事だったので、一段落する夜7時ごろに時間指定。

私の車を運転してきたのは、例のバーコさん。



宿舎の駐車場で、キーと書類の受け渡しが滞りなく終了したころには、

日もとっぷりと暮れておりました。



そのとき、バーコさんがぼそっと一言

「.......で、わたくし、ここからどうやって帰ればよろしいでしょうか」





ですよね

私もそれ、疑問でした。


宿舎から駅までは徒歩20分ほど。


ものすごく遠いわけではないものの

田舎の夜道は 暗い


「駅は、あちらのほうですかね......」



「は、はい。たぶん。」


「そうですか、では、私はこれで。」





軽く会釈して、バーコさんは闇に消えていきました。

とぼとぼと。



なんか私

ひどい客ですね(爆)




そんな私に天罰が下るのはその2週間後のことでした。

つづく。