巻き爪と陥入爪の面倒くさい関係

「巻き爪」と「陥入爪」

違いの分かる方、いらっしゃいますか？

え？こいつら同じ意味じゃないの？？

と思うヒトは、医者にも多いと思われます。他科の医師からの紹介状を見ると、混同されていること多々。

まず「巻き爪」

これは、爪が横方向に巻いている状態を言います。

痛みを伴う場合もありますが、かなりひどく巻いていても、ご本人は痛くも痒くもない（＝陥入爪ではない）場合もあります。

こんな爪や

 

こんな爪

次に「陥入爪」

これは、爪の縁が周囲の軟部組織（通称 “肉”）に食い込んで炎症を起こした状態です。

爪が平たくても（＝巻き爪ではない）、陥入爪になることはあります。

痛みは必発で、うっかり陥入爪の指をぶつけでもしたら、悶絶ものです

こんな状態。いかにも痛そう

紛らわしいのは「巻き爪」と「陥入爪」が合わせ技一本で襲いかかってくる場合がしばしばあるから。

巻いた爪の周りの“肉”に、何らかの理由（爪切りの時ちょこっと傷付けた、きつい靴で長時間歩いた、などなど）で炎症が起きたとします。

すると、

炎症を起こして肉が腫れる

↓

もともと巻いている爪がさらに食い込む

↓

食い込んだ爪に刺激されて肉さらに盛り上がる

↓

爪さらに食い込む

という、負の無限ループに迷い込む訳です

ここまでくると自然に治るのは極めて困難で、歩くたびに痛む指を抱えた患者さんは本当にお気の毒

痛みに耐えかねて病院を受診した患者さんを診察した医者も、うう～むどうしたもんじゃいと、頭を悩ますのです。

うちのクリニックでは、

形成外科としてもちろん陥入爪の保険治療をしているし

自費診療にはなるものの巻き爪の矯正もしているので

こういった巻き爪or/and陥入爪の患者さんがしばしば受診されます。

その度に、このような

巻き爪とは！

陥入爪とは！

というお話をしています。

これからは、そういった爪トラブルの治療についても、少しずつ紹介していきますね