麻酔の注射を打ってすぐ、足がほんのり温かくなり始めた。
その後、長時間正座をした後のように、ジーーン・・・としびれる感覚。
あったかい!何か足が変!
ちょっと痛みを感じるぐらい、ビリビリする。
仰向けになって手術着を脱がされ、体の上にブルーシートがかかる。
足はどんどんしびれて、ぶくぶく膨張していくような感覚がすごい!
その感覚がとんでもなく気持ち悪いのよ~~
自分の体から、腰から下が切り離されて膨らんで飛んで逃げていくような感覚。
吐き気はなかったのだけど、できれば吐きたかった。
というより、大声でワ~~~!!って言いたかった。
なんかそのほうが楽になれるような気がして。
足はしびれているけど、先生や看護士さんが触っている感覚はすごくわかる。
触られた部分がチクチクピリピリして痛いから。
あれ??これ、変に痛いって感覚がわかっちゃうけど、いいのかな・・・?
と思っていたら、麻酔の先生が濡れたガーゼを肩に当ててきた。
「これ、冷たいの感じますか?」
「はい。」普通に冷たい。
「じゃぁこっちは、冷たいと感じますか?」
足のつま先辺りを触られた感覚。
触られてビリっとする、というのは分かるけど、全然冷たくはない。
ふくらはぎ、太もも、おへそ、みぞおち。
順番にガーゼで触られたけれど、冷たくない。
「麻酔、きちんと効いていますね。大丈夫です。しばらくは、触られている感覚が残るかもしれませんが、痛みや熱は感じませんから大丈夫ですよ」
ほぇ~~~なんかすごい感覚・・・。
その後、カテーテルを入れられた。
その頃には、体の下のほう、誰かなんか触ってるかね・・・?ぐらいの感覚になってました。
みぞおちから下全体が熱くて、膨張した感じがしているだけ。
気色悪かったよ・・・。
「じゃ、点滴から眠くなるお薬いれますね。ちょっとしみるような、痛い感じがあるかもしれませんが大丈夫ですから」
と言われてすぐ、点滴をしている左手の先から、冷たい、痛い液が入ってくる感覚があった。
先生の言うとおり、しみるしみる・・・。
痛てて・・・左手しみる・・・眠くなる薬って、痛い・・・・
・・・・・・
・・・・・・・
「良く寝てましたね、もう終わりですよ」
フガ!!
目を開けると、麻酔の先生のにっこり笑顔が見えた。
手術室には強烈なニオイ・・・焦げ臭いニオイ。なんか燃えてるニオイ。
でも私、ボーーーーっとしてしまって、その時はそれがなんだか理解できなかったんだよね。
私の肉がこげたニオイだったのにな。
「今、最後の処置をしていますからね。」
「はい、終わりー!終わりましたよ」
ボーっとしている間に、隣にベッドがガラガラ運ばれてきて、人がたくさん入ってきて、手術台からベッドに移される。
あ、こんな大人数で動かすなんて、まるで私がデブみたい・・・とかどうでもいいことを考えつつ、いまいち呂律のまわらない口で、
「先生・・・どうでしたか、お肉の見た目、どんな感じでしたか。ガンは・・・」って必死で質問。
先生も、そんな事聞かれても・・・って困ったと思うけど、
「大丈夫、きちんと調べますからね。」とだけ答えてくれた。
ベッドに寝たまま手術室の外に出ると、知らないおじさんがすごい顔して走りよってきた。
ん?これ誰だっけ?
と思いながらボーっと顔を見ていたら、「あ、違うわ」とか言って戻っていっちゃった。
いやん、人違い。
あのおじさんも、奥さんだか娘さんだかの手術が終わるのをドキドキしながら待っていたんだな。
ご無事だといいな。
それにしてもうちの家族はどこに・・・?
看護士さんが何度かダンナの名前を呼んだら、ようやく遠くのほうで、「はーい」って声がして、ダンナと母が走ってきた。
何だよー、あのおじさんみたいに、待ち構えててくれてもいいのに。
プンスカ!
って思っちゃったんだけど、実は廊下の奥で、私から切り取った子宮のお肉を見せられていたらしい。
切り取ったお肉、ダンナが言うには、「たけのこの里」(お菓子)よりちょっと大きめ(わかりにくいか)。
肉に、糸がいっぱいついていたらしい。ちらっと薄目で見て、それ以上怖くて見れなかったんだとか。
男ってだらしないのう!
それに引き換え母は、じっくりじっくり見てくれたみたい。
で、とにかく肉の大きさにビビッたらしい。
底辺2センチ、高さ3センチぐらいの円錐状。って確かにでかくね!?
そんなに切り取っちゃって大丈夫なんだろうか・・・。
術前、クリニックRの先生は、「たぶん、1センチ×1.5センチぐらいの円錐だと思うよ。」って言ってたのに、倍近い大きさじゃん。
もしかして、見た目でかなりひどそうだったから、大きく切ったんじゃないでしょうね・・・と、またまた余計な不安が大きく育つ。
でもとりあえず、考えないフリ・・・。
その後は部屋に戻り、うとうと・・・うとうと・・・
病室に戻ってすぐは、ダンナも母も病室の外に椅子を出して、そこで私の意識がはっきりするまで待っててくれたようだ。
私は夢うつつながらそれに気がついていて、さみしいよー、なんで外にいるんだよー、中に入ってくれたらいいのにー、いっぱいしゃべりたいことがあるのにーって、考えてた気がする。
その後ダンナが7時ごろまで病室にいてくれたみたいだけど、実は何を話したかもあまり覚えがない。ほんと、夢うつつ状態。
ただ、お水が飲めないのがつらかったなあ。
のどがすごく渇いてたし、とにかく暑くて暑くて。
汗ダクになってたと思う。
足がね、手術直後はまったく動かなかったの。
もう不安になるぐらい。
動かそう、と思うんだけど、力をいれるポイントがわからないの。
あれ、足って、どこに力をいれて動かすんだっけ?みたいな。
左足が、手術後に台から下ろされたときに、曲がったままベッドに置かれたような気がするんだよね。
なんか落ち着きが悪いというか、変な違和感がある。
そう思って、ダンナに見てもらったんだけど、「ちゃんとまっすぐだよ」とのこと。
でもヒザから下が曲がってる感覚がひどくて、ダンナに両足首を持って上下に動かしてもらった。
これがめちゃめちゃ気持ちよかった。
しびれて重くて、なんか足全体がどっかにいっちゃったみたいないやな感じなんだけど、イチニ、イチニ、って動かしてもらってるうちに、あ、ここに力をいれたら動くんだった、みたいな事を思い出したりして。
そのうち、右足のつま先だけ感覚が戻ってきて、自力で動かせるようになった。
なんかうれしくて、ずっとピコピコ、フンフンフ~ン♪って左右に動かしていました。
それから右ヒザにも、なんとなく感覚が戻った。
だけど、「ヒザ、もう立てれる?」って看護師さんに聞かれて、やってみようと思ったけどなんとそれができなかったの。
動かないの!
感覚はあるんだけど、力が入らない。
左足については一向に感覚すらもどらず、つま先も動かず、不安でいっぱい。
ちょっとちょっと、麻酔の事故?
このまま半身麻痺になんてならないでしょうね!?
やめてよーー!
看護師さんに聞いたら、麻酔をかけるときに左を下にしてかけたから、感覚が戻るのは右より遅いんだとか。
安心してって言われたけど、たったあれだけの時間、ちょっと下になっていただけで、こんなに差が出るんだと思うと驚きだった。
それから3時間ぐらい経ったとき、何も考えずにふと腰を動かしたら普通に動いた。
あ、動くなって思ったら、ヒザも両方立てることができて、すっかり超安心。
よかったぁ~~。
看護師さんの言うとおり、全然大丈夫だった。
私ったらビビリすぎ・・・。
術後は妙にマイナス思考になっちゃうみたいだ。
股間に違和感を発見。。何か痛い。
そうか、カテーテルが入ってるんだった。
うっかり忘れてたけど、尿パックがベッドにつけてあるんだったぁ!
尿パック、ダンナも見たんだよなぁ~・・・
イヤン恥ずかしい・・・。
その後、30分おきに、看護師さんが様子を見にきてくれた。
熱と血圧をはかって、お水も飲ませてもらい、ようやく生き返った気分!
なんだかほっとした。
夜、20時すぎから、痛みがはじまった。
生理痛のひどい感じ。子宮全体がズキズキ・・・。
切ったのは入り口だけなはずなのに。
とはいえ、私はいつも生理痛がひどいので、これがピークなら普段の生理とそんなに変わらないし、耐えられるかなと思いつつ、もしこれ以上痛くなったらイヤなので、早速痛み止めを打ってもらった。
即効で効いた。
私は体まで単純だなー・・・。
看護師さんは、夜中もずっと1時間おきに見に来てくれた。
術後は急変する可能性があるからかな?
うとうと寝ては起きてボーーーっとし、うとうと寝ては起き・・・の繰り返しが朝まで続く。
寝たような、寝れてないような・・・寝不足。
なんかぐったり。。。
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