麻酔の注射を打ってすぐ、足がほんのり温かくなり始めた。
その後、長時間正座をした後のように、ジーーン・・・としびれる感覚。


あったかい!何か足が変!


ちょっと痛みを感じるぐらい、ビリビリする。

仰向けになって手術着を脱がされ、体の上にブルーシートがかかる。
足はどんどんしびれて、ぶくぶく膨張していくような感覚がすごい!

その感覚がとんでもなく気持ち悪いのよ~~あせる

自分の体から、腰から下が切り離されて膨らんで飛んで逃げていくような感覚。
吐き気はなかったのだけど、できれば吐きたかった。

というより、大声でワ~~~!!って言いたかった。

なんかそのほうが楽になれるような気がして。

足はしびれているけど、先生や看護士さんが触っている感覚はすごくわかる。
触られた部分がチクチクピリピリして痛いから。


あれ??これ、変に痛いって感覚がわかっちゃうけど、いいのかな・・・?
と思っていたら、麻酔の先生が濡れたガーゼを肩に当ててきた。


「これ、冷たいの感じますか?」

「はい。」普通に冷たい。


「じゃぁこっちは、冷たいと感じますか?」

足のつま先辺りを触られた感覚。
触られてビリっとする、というのは分かるけど、全然冷たくはない。
ふくらはぎ、太もも、おへそ、みぞおち。
順番にガーゼで触られたけれど、冷たくない。



「麻酔、きちんと効いていますね。大丈夫です。しばらくは、触られている感覚が残るかもしれませんが、痛みや熱は感じませんから大丈夫ですよ」

ほぇ~~~アップなんかすごい感覚・・・。


その後、カテーテルを入れられた。
その頃には、体の下のほう、誰かなんか触ってるかね・・・?ぐらいの感覚になってました。
みぞおちから下全体が熱くて、膨張した感じがしているだけ。

気色悪かったよ・・・。


「じゃ、点滴から眠くなるお薬いれますね。ちょっとしみるような、痛い感じがあるかもしれませんが大丈夫ですから」


と言われてすぐ、点滴をしている左手の先から、冷たい、痛い液が入ってくる感覚があった。

先生の言うとおり、しみるしみる・・・。

痛てて・・・左手しみる・・・眠くなる薬って、痛い・・・・

・・・・・・



・・・・・・・





「良く寝てましたね、もう終わりですよ」

フガ!!


目を開けると、麻酔の先生のにっこり笑顔が見えた。

手術室には強烈なニオイ・・・焦げ臭いニオイ。なんか燃えてるニオイ。


でも私、ボーーーーっとしてしまって、その時はそれがなんだか理解できなかったんだよね。
私の肉がこげたニオイだったのにな。


「今、最後の処置をしていますからね。」

「はい、終わりー!終わりましたよ」

ボーっとしている間に、隣にベッドがガラガラ運ばれてきて、人がたくさん入ってきて、手術台からベッドに移される。

あ、こんな大人数で動かすなんて、まるで私がデブみたい・・・とかどうでもいいことを考えつつ、いまいち呂律のまわらない口で、


「先生・・・どうでしたか、お肉の見た目、どんな感じでしたか。ガンは・・・」って必死で質問。

先生も、そんな事聞かれても・・・って困ったと思うけど、


「大丈夫、きちんと調べますからね。」とだけ答えてくれた。

ベッドに寝たまま手術室の外に出ると、知らないおじさんがすごい顔して走りよってきた。

ん?これ誰だっけ?

と思いながらボーっと顔を見ていたら、「あ、違うわ」とか言って戻っていっちゃった。

いやん、人違い。
あのおじさんも、奥さんだか娘さんだかの手術が終わるのをドキドキしながら待っていたんだな。
ご無事だといいな。


それにしてもうちの家族はどこに・・・?

看護士さんが何度かダンナの名前を呼んだら、ようやく遠くのほうで、「はーい」って声がして、ダンナと母が走ってきた。


何だよー、あのおじさんみたいに、待ち構えててくれてもいいのに。
プンスカ!


って思っちゃったんだけど、実は廊下の奥で、私から切り取った子宮のお肉を見せられていたらしい。

切り取ったお肉、ダンナが言うには、「たけのこの里」(お菓子)よりちょっと大きめ(わかりにくいか)。
肉に、糸がいっぱいついていたらしい。ちらっと薄目で見て、それ以上怖くて見れなかったんだとか。
男ってだらしないのう!


それに引き換え母は、じっくりじっくり見てくれたみたい。
で、とにかく肉の大きさにビビッたらしい。


底辺2センチ、高さ3センチぐらいの円錐状。って確かにでかくね!?
そんなに切り取っちゃって大丈夫なんだろうか・・・。

術前、クリニックRの先生は、「たぶん、1センチ×1.5センチぐらいの円錐だと思うよ。」って言ってたのに、倍近い大きさじゃん。
もしかして、見た目でかなりひどそうだったから、大きく切ったんじゃないでしょうね・・・と、またまた余計な不安が大きく育つ。

でもとりあえず、考えないフリ・・・。



その後は部屋に戻り、うとうと・・・うとうと・・・

病室に戻ってすぐは、ダンナも母も病室の外に椅子を出して、そこで私の意識がはっきりするまで待っててくれたようだ。

私は夢うつつながらそれに気がついていて、さみしいよー、なんで外にいるんだよー、中に入ってくれたらいいのにー、いっぱいしゃべりたいことがあるのにーって、考えてた気がする。

その後ダンナが7時ごろまで病室にいてくれたみたいだけど、実は何を話したかもあまり覚えがない。ほんと、夢うつつ状態。

ただ、お水が飲めないのがつらかったなあ。
のどがすごく渇いてたし、とにかく暑くて暑くて。

汗ダクになってたと思う。


足がね、手術直後はまったく動かなかったの。
もう不安になるぐらい。

動かそう、と思うんだけど、力をいれるポイントがわからないの。
あれ、足って、どこに力をいれて動かすんだっけ?みたいな。


左足が、手術後に台から下ろされたときに、曲がったままベッドに置かれたような気がするんだよね。

なんか落ち着きが悪いというか、変な違和感がある。


そう思って、ダンナに見てもらったんだけど、「ちゃんとまっすぐだよ」とのこと。
でもヒザから下が曲がってる感覚がひどくて、ダンナに両足首を持って上下に動かしてもらった。


これがめちゃめちゃ気持ちよかった。


しびれて重くて、なんか足全体がどっかにいっちゃったみたいないやな感じなんだけど、イチニ、イチニ、って動かしてもらってるうちに、あ、ここに力をいれたら動くんだった、みたいな事を思い出したりして。

そのうち、右足のつま先だけ感覚が戻ってきて、自力で動かせるようになった。
なんかうれしくて、ずっとピコピコ、フンフンフ~ン♪って左右に動かしていました。

それから右ヒザにも、なんとなく感覚が戻った。


だけど、「ヒザ、もう立てれる?」って看護師さんに聞かれて、やってみようと思ったけどなんとそれができなかったの。
動かないの!
感覚はあるんだけど、力が入らない。


左足については一向に感覚すらもどらず、つま先も動かず、不安でいっぱい。

ちょっとちょっと、麻酔の事故?

このまま半身麻痺になんてならないでしょうね!?

やめてよーー!


看護師さんに聞いたら、麻酔をかけるときに左を下にしてかけたから、感覚が戻るのは右より遅いんだとか。
安心してって言われたけど、たったあれだけの時間、ちょっと下になっていただけで、こんなに差が出るんだと思うと驚きだった。

それから3時間ぐらい経ったとき、何も考えずにふと腰を動かしたら普通に動いた。
あ、動くなって思ったら、ヒザも両方立てることができて、すっかり超安心。

よかったぁ~~。

看護師さんの言うとおり、全然大丈夫だった。

私ったらビビリすぎ・・・。

術後は妙にマイナス思考になっちゃうみたいだ。


股間に違和感を発見。。何か痛い。

そうか、カテーテルが入ってるんだった。
うっかり忘れてたけど、尿パックがベッドにつけてあるんだったぁ!


尿パック、ダンナも見たんだよなぁ~・・・
イヤンメラメラ恥ずかしい・・・。

その後、30分おきに、看護師さんが様子を見にきてくれた。
熱と血圧をはかって、お水も飲ませてもらい、ようやく生き返った気分!

なんだかほっとした。


夜、20時すぎから、痛みがはじまった。


生理痛のひどい感じ。子宮全体がズキズキ・・・。
切ったのは入り口だけなはずなのに。


とはいえ、私はいつも生理痛がひどいので、これがピークなら普段の生理とそんなに変わらないし、耐えられるかなと思いつつ、もしこれ以上痛くなったらイヤなので、早速痛み止めを打ってもらった。

即効で効いた。

私は体まで単純だなー・・・。

看護師さんは、夜中もずっと1時間おきに見に来てくれた。
術後は急変する可能性があるからかな?
うとうと寝ては起きてボーーーっとし、うとうと寝ては起き・・・の繰り返しが朝まで続く。

寝たような、寝れてないような・・・寝不足。

なんかぐったり。。。





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3月14日


世間はホワイトデー。

なのに私、朝9時以降、お水も禁止になりました。
もちろん食事はナシ。
朝から採血2本。貧血になりそう・・・。

昼前、麻酔科の先生が説明に来た。
今回は脊髄麻酔をするとのこと。
背骨の、骨と骨の間に針を刺して、下半身を麻痺させるんだって。
その注射が痛すぎるため、麻酔注射用の麻酔もかけるんだとか。


先生に「麻酔同意書」を手渡されて読むと、またまた怖いことばかり書いてある。
神経損傷、麻酔のショックで心停止、脳神経麻痺!?
こんなのサインしたくない!

読んでるだけで逃げ出したくなる・・・。


今回は下半身のみの麻酔なので、意識ははっきりしているらしい。


「ただ、意識があると音やニオイもあるし怖いので、眠くすることもできますよ」

て言われ、迷わず「眠くしてください!」てお願いした。



私の手術は、午後の2本目。
1本目の手術がだいたい2時間ぐらいで終わるけど、時間ははっきりわからないとのこと。
朝から絶食だし、お水も飲めないし、いつ手術かもわからないし、不安な時間が長~い!


昼過ぎには母が、2時半にはダンナが病院へ来てくれたけど、なかなかお呼びがかからない。
3時半ごろ看護師さんに時間を聞いたら、

「1本目の手術が長引いていて、時間がよめないんです」
今やってる1本目の手術、私と同じ手術だって聞いたけど・・・長引く・・・こともあるんだ。
それで不安感がまたムクムク・・・
入院してから落ち着いていた心がちょっと動揺。。。

4時すぎ、ようやく看護士さんから「術着に着替えてください」の指示がきた。

ドキドキMAX。


ブルーの、スカスカの浴衣みたいな術着を着る。
わぁ、これってドラマなんかで着てるヤツだ~なんてプチ感動。
それから、いわゆるエコノミークラス症候群防止のため、血栓予防のストッキングをはかされる。
つま先に穴が開いていて、そこから爪の色とか皮膚の色とか見て、体の状態を確認できるらしい。

事前に看護師さんがメジャーを持ってきて、私の足首とふくらはぎのサイズを測ってくれた。
メジャーにはストッキング用の「S」「M」「L」の表示しかない、シンプルなつくり。
そんな・・・あからさまなぁ~って思った私、LよりのMサイズでショックあせる
これは、寝すぎて足がむくんでるから・・・と自分にいい訳しておきましたよ。ええもちろん。当たり前じゃないですか。

手術室までは歩いて行った。
ダンナも私も緊張して何もしゃべれず、母が一人でアレコレどうでもいいことを一生懸命しゃべってた。
緊張をほぐそうとしてくれたのかな。


手術室の前で、別の科の手術室からストレッチャーに乗せられたおじさんがガラガラ運ばれて来るのを見た。
真っ青な顔で、いっぱいチューブつけて酸素マスクもつけて、怖かった。。。

ダンナもおじさんを見て「こんな感じになるの・・・?」ってまたまた半泣き。

手術室に入ると、まるでドラマで見るような・・・手術着を着て頭に帽子、大きいマスクで完全武装の看護士さんと先生。手術台と大きなライト。
初めて見る光景だけど、緊張してそれどころじゃない。


手術台に乗ってすぐ、血圧計と心電図、点滴を手首に打たれた。
手術が終わるまで、血圧計もつけっぱなしなんだって。
その状態で、麻酔のために横向きに寝返り。
脊髄麻酔の注射を打つための麻酔を、まず打つらしい。それも実は痛いって看護士さんが言ってた。

「では、なるべくヒザを抱えて、背骨を突き出すように丸くなってください」

麻酔の先生にいわれたとおり、ヒザを抱えて丸くなる。
どのくらい突き出したらいいのかよくわからなかったけど、とりあえず怖いのでガンガン出してみた。


背中中に消毒液を塗られ、背中を覆うシールみたいなのを張られ、先生の指が背骨を一個一個触って確認。
私の緊張ピーク!超ドキドキ!
この麻酔の注射さえ終われば、あとは寝てるうちに全部終わるんだ!終わるんだぁ!って言い聞かせて、必死で目を閉じて丸くなる。ダンゴ虫の気分。

「じゃ、ちょっとチクっとしますよ」
来るー!と身構えるも、・・・?あれ?

チク!

んー、そんなに痛くない。普通の注射ぐらい。
刺される場所が背中だから普段と違う感覚だけど、別に痛くないや。
これならガマンできるー♪


「もう一回ね」
チク!痛くな~い!

その後、私を押さえている看護士さんの手に、ガッって力が入った。

「それじゃ、今から本番の脊髄注射をします。絶対に動かないようにね。セキをしたいとか、動きたいときは必ず声を出してください。押される感覚があります。少し痛みがあるかもしれません。」

先生の指が、また背骨を触る。
背骨の中の、神経ギリギリのところに針をさして、麻酔液を入れるんだって。
一歩間違えれば神経損傷?!だから絶対に動いちゃいけないらしい。
看護士さんがググ~~っと押さえてくる。
私もヒザをギュ~って抱える。
一応麻酔はしたのにそれでも痛いって、どんななんだろう、あーヤダヤダ!
と思っていたら、

「今、背骨の中に液が入ってますからね」

あら!?もう刺してたの?
全然気がつかなかったよ~~ニコニコ


「これで、この手術の一番痛いところは終わりですからね。もう安心してください」


麻酔の先生がちょっと神様みたいに見えたりして・・・。


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2007年3月13日


当日朝9時、ダンナと一緒に病院へ行く。

初入院で、なぜかハイテンションな私。なんとなく遠足気分。なんて不謹慎なんだ。



昼すぎには実家の母が来てくれることになってたんだけど、なんと病院の玄関に見慣れた顔発見!

お母さんじゃん!


実家、ここから遠いのに。朝何時に起きたの?
しかも、バスタオルにパジャマ、洗面用具、雑誌まで、入院グッズ一通り入ったでっかいバック持っちゃって・・・。
そんなの、私、自分で持ってきてるのに・・・。

母の中では、私はまだまだ子供だったみたい。
せっかくなので母のバックももらった。


中に、おヘソまであるでっかいオババパンツが入っていて思わず苦笑い。

こんなのはかないよ!
オナカが冷えなくて良いんだから!って必死にいい訳する母がちょっとかわいかった。


その日の予定は、夕方16時から手術の説明を受けるだけ。
それまではとくにやることもなく、ぐうたら過ごしてよいとのこと。

が、なにしろ生まれて初めての入院なので、いろいろな事に興味シンシンなわけです。


病院中を散策し、売店をのぞき、屋上へ行き、手術の説明はパジャマで受けるのかとか、先生へ何か心づけを渡したほうがいいのかとか、そんなどうでもいいことを考え・・・。


病室は個室なんだけど、北側で狭くて暗い。

しかも天井とか壁とかにシミがあって怖い。

窓の外は工事現場でうるさい。

これからここに1週間寝泊りするのかぁ~って思うとちょっと凹んだ。。。おうち帰りたい。。。



生まれて初めて食べる病院食は、思わず写真に撮ってしまった。
手術前日なので、メニューはお粥。

うむ、まずい。


手術が決まったときの動揺・不安はどこへやら、なんだかウキウキ気分で過ごしてしまった。


お昼を食べた後に、下剤タイムがきた。


哺乳瓶ぐらいの大きさの容器になみなみと入った液体をもらう。
味は・・・塩味のポカリ系!

なんだこれ、まずい~!
「一気に飲まないと、途中でやめたら飲めないから」
っていう看護師さんの言葉を信じて一気飲みしてよかった。


ぐぇ~ってなったもん。


途中でやめたら、再度飲みだすのに相当勇気がいったと思うわ。


そしてさすが病院の下剤、すっごい効き目でございました!
1時間ぐらいで最初の波がウワ~~~って来て、30分おきぐらいにトイレへダッシュ。
もうカンベンしてください~ってぐらい、出て、出て、出まくったよぉ。すいませんねぇ、汚い話ですが。。。


これで痩せたらイイナ。なんて思いつつ、頑張って出し切りました。。。


16時前、ダンナが会社から再び病院にきてくれて、一緒に先生から説明を受けた。


手術をしてくれるのは、組織診の結果を話してくれた、W先生。

この病院は来るたびに毎回先生が変わっていたんだけど、これからはこのW先生が担当してくれるみたい。


正直・・・不安すぎる~!!!


だって先生、若いんだもん。

私と同じか、むしろ年下?って感じ。

年齢だけで判断しちゃいけないとは思うけど、一番イヤなのはギャルな匂いもちょっとする事。

なんかギャルっぽいんだよ!キラキラのラインストーンのヘアピンとかしちゃってるし・・・。

マツゲもマスカラでグリグリだし・・・。


手術の経験あるのかな?・・・てゆうか、本当に任せて大丈夫ですか・・・?

なんて失礼なことを思いつつ、担当かえてくださいともいえない、気の弱い私デシタ。



話としては、前回聞いたことの再確認。
診断をつけるために、子宮の入り口を切りとります、ということ。
結果を見て、今後の治療方針を決めます、ということ。

これまでに散々泣いて、落ち込んできたので、もう覚悟はバッチリ!
なんなら今すぐ切ってくれ!って感じ。

だけどやはり医師としては、後々何かあった時のため、起こり得る悪いことも、いっぱい言わないといけないようでさ・・・。


出血ショックがあるかも、感染症になるかも、動脈血栓ができるかも、子宮に穴が開くことがある、子宮口が塞がってしまうことがある、カテーテルを入れるときに臓器を傷つけることがあるなどなど、ありとあらゆる恐れを全部、しかも事細かにしゃべってくれる。

やめてー!せっかくココロの準備が出来てるのに、いまさらそんな怖いこと言わないで!

耳をふさぎたかったよ。。。

夕食は流動食。

なんていうから、チューブか何かで入れられるの!?なんて思いましたが、元気なのにそんなわけなく。
カロリーメイトのジュース版みたいな、パック入りの飲料だった★

そして入浴。


手術後はしばらく入浴ができなくなるため、乙女としては念入りにシャワーを浴びたい。
だけどそのシャワーが、内科棟にしかないんだって。

私が入院したのは婦人科棟で、まわりは女性ばかり。
おかげでうっかり何も気にせず、タオルとパンツをそのまま持って内科棟に上がっていったら、当たり前だけどそこにいるのは女性だけじゃない。

てゆうかむしろおじさんだらけ!

そのおじさんだらけの洗面所の片隅に、アコーディオンカーテン1枚隔てただけの脱衣所&簡易シャワー。

一応鍵が掛かるようにはなっているとはいえ、覗こうと思えば上からも下からも見える状態で、ゆっくり体を洗うヒマもなく・・・。

ダッシュで出てきたよ!

病院のバカー!





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入院前日、クリニックRへ行き、先生に経過を報告した。


手術の告知から少し日が経っていることもあり、このころにはなんとか気持ちも落ち着きを取り戻せていた。




「組織診で診断がつかなかったということ、それから悪いとも良いとも言い切れないっていうことは、たぶん、中度と高度の異形成、どちらかで診断を迷ってるんだと思うよ。


中度もしくは高度の異形成なら、円錐切除をすればそれで完治だから。
ガン、とはっきり出たわけではないし、診断の目的で切るだけだと思うから、そんなに心配しないで。

あなたはHPVも感染しているし、もし僕でも、同じ判断をすると思う。

切って、安心できたほうがいいと思うよ。

それに、万が一ガンがあったとしても、まず0期だから、円錐切除で完治だよ。再発も100%ないから。」



優しいH先生。

真っ青な顔で半泣きになりながら説明する私を、一生懸命励ましてくれた。


おかげで手術を受けることについては、私の中ですっかり覚悟が決まる。


とにかく早く切って、調べて、一日でも早くこの曖昧でイヤな状態から抜け出したい!

悪い細胞がもしもあるなら、広がる前にどうにかしたい、そう思えるようになった。

H先生に感謝デス★




「私がガンになってる確率って、どのくらいあるんですかね?やばそうですか・・・?」


確率なんて、意味はないのにね。

しかも、この状態で先生にわかるわけないんだけど。

どうしても気になって、聞いちゃった。
私が、一番聞きたかったこと。

一番、大丈夫、問題ないよって言って欲しかった事。



「ずっとクラス3aで、組織診でもガンとは言い切れない状態だったのに、実際に切ってみたらガンが進行していた、末期だった、それってどのくらいの確率であるんですか?

子宮を取らなければならないほど病気が進んでいる可能性は、どのくらいあるんですか?」


「・・・まず、ない、と思うよ。


さっきも言ったように、もし万が一ガン細胞があっても、まず0期だと思うから。

もし、今のアナタの状態から子宮摘出になるとしたら・・・本当にビックリするね。

僕なら、信じられなくて再検査とか依頼しちゃうかもしれないな。

ま、頸ガンじゃなくて、腺ガンだったら、あるかもしれないけどね。

でもね、もし腺ガンが見つかったら、逆にラッキーだよ。

早期ではなかなかみつからないタイプのガンだから。」


・・・自分から聞いておいて、だけど、正直、聞かなきゃよかった・・・。


新たな情報、腺ガン。
絶対ぜったい、ネットで調べたりするもんか。
少しでも当てはまる症状があったら、またどん底まで落ち込んでしまいそうなんだもん。


と思いつつ、ちょっとだけ調べちゃったバカな私。


腺ガンって、転移と再発が多くて、進行も早くて、抗ガン剤も効きにくいらしい。

子宮頸ガンのうち、2割程度は腺ガンらしい。

で、頸部よりちょっと奥で進行するので、発見が遅れることが多いらしい。


なんだそれ!?再発!?転移!?

恐ろしや・・・。これだけにはなりたくないや。。。




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ダンナが来てくれたことで、なんとか落ち着きを取り戻し、再び先生から話を聞く。


・組織診の結果、「悪いとは言い切れないけど、良いともいえない」
・だから、子宮の入り口を円錐状に切り取る手術をして、細胞をより詳しく調べる。
・そのために1週間入院する。
・そしてその結果、万が一ガンがみつかれば、そして進行していれば、子宮を摘出することもある。
・今の状態からすると、どれだけ悪くても、子宮摘出以上(他臓器への転移等)の可能性はほとんどない。(これで死ぬことはまずない)



私には、この「悪いとは言い切れないけど、良いともいえない」という今回の結果が、どうしても理解できなかった。


どういう気持ちの状態でいればいいのかがわからず、余計に怖かったの。


「ガンということなのですか?」


「まだガンとははっきり言い切れない。それを調べるため、手術をするの」


「ガンではないのですか?」

「なんともいえないの。それを調べるの。」


「子宮をとらなくてはいけないのですか?」


「わからないの。手術の結果によっては、そういう事になるかもしれないってだけ。」




・・・正直、先生にしてみたら「だからさっきからわからないって何度も言ってるだろ!」って感じだったのではないかと思う。


でも、聞かずにはいられなかったよ。
怖くて泣いて、何度も同じ事を聞いて、パニックになって泣いて・・・
先生には申し訳ないことをしたかも・・・。


でもね、でもね、いきなり「ガン」「子宮摘出」ってキーワードを出されたら、誰だってパニクると思うの!

「子宮摘出」って事については、まだ言わなくていい事だったと思うし、言ってほしくなかった。

「よくわかんないから、もうちょっと詳しく調べるね」ぐらいで止めといてもらえたら、気持ちはずいぶん楽だったと思うのに。

ちくしょー、W先生ったら。私と同じ年ぐらいの先生だったけど、まだまだ経験が甘いな。

なんて悪口いって、気を紛らわせてみたりしてね。。。


ところで私ね、3月末で会社を辞めることが決まってんです。


私の後任にも派遣社員が入り、業務の引継ぎや年度末処理で、3月はかなり忙しい予定だった。
なので、できれば手術は4月以降にしたいとお願いしたんだけど、


「もし悪かった場合、悪い細胞はどんどんすごいスピードで増えていくの。

1日でも早く手術して、取っちゃったほうがいいから」


と、最短で空いている3月14日を指定されました。
前日の13日から1週間の入院決定。

わるいさいぼう。悪い細胞、悪い、悪い・・・。

怖い・・・。

やめてよ、そのビビらせ作戦はさぁ~~しょぼん



その後、ダンナは会社に戻り、私は手術に備えて様々な検査をする。
血液を採って(4本もとられた)、心電図をとって、レントゲンをとって・・・
入院の説明を聞いて帰宅。
家に帰ってみたら、私よりダンナのほうが青い顔をしてぐったりしてた。

「わたし子宮が、なくなるかもしれない」
「もう、赤ちゃんが産めないかもしれない」
「そしたら、どうする?」

無理やり笑って、聞いた。
意地悪な質問。

「子供なんていなくていいよ。君が元気でいれば、それでいいよ」

一番聞きたかった答えを言ってくれたダンナ。
それがいつもの強がりだとしても。私の顔を見ずに答えていたとしても。
うれしかった。


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