5月26日


朝までほとんど眠れなかったのだけど、明け方ウツラウツラして起きたら、なんと体中激痛。

自由に動けずに寝てたから、体のいろんな筋肉に変な負担がかかっちゃったのかな?

特に腰は痛い。。。


看護師さんが来て、

「ちょっとベッドを起こしてみようか。」

とのこと。

確か入院計画リストによると、今日は「30度まで傾けて寝る」だったはず・・・

と思っていたら、


ガガガーーー!!


ってすごい勢いでベッドがグングン上がり、なんと90度。


痛い!痛い!痛いっつーの!

あまりの痛みに

「や、やめてください~~~」って言うのが精一杯・・・。


「まだ無理かぁ。

でもね、寝てばっかりいると、腸閉塞になっちゃうからさぁ、なるべく動いたほうがいいと思うよ。

また後で、もう一回起こしてみよう。」


ええ~~~~

今日は30度だって、言ったじゃん・・・。


「じゃ、今日の仕事は、とにかく寝返りをガンガンすることね。

いっぱいしてね。寝たままじゃ絶対にダメだよ。腸閉塞になるからね。」


腸閉塞の恐ろしさについては術前に先生からも散々脅かされていたので、とにかくならないようにガンガン動くことにする。


でも、い、痛い・・・

昨日は動かなければそんなに痛みを感じなかったのに、今日は痛い。

胸の下あたりから太ももあたりまで、要するにオナカ全体がドォン!ドォン!みたいな感じで痛い。

これって何の痛みだろう?

と、痛みを観察してみた。

切り口は、そんなに痛まない。ちょっとチクチクするかな?という感じ。

痛いのは内部だ。

内部で何かが膨張してる感じ。内側から傷に触れて痛むというか・・・

オナカがバンバンに張っている。

触るとオナカがまあるく膨らんでるような気がする。

これは・・・ガスだぁ!

オナラが出なくて痛いときみたいな感じだぁ~~~!


じゃ、オナラを出せばいいんだ。


と思ったのに、腹に力が入らない上に、なんとお尻にもどこに力をいれたらいいのかわからない。

えっ?えっ?なんで?

あれ?お尻ってどこだっけ?オナラってどうやってするんだっけ!?

ビックリ。

脊髄から麻酔を入れっぱなしになってるから?

でもそれにしては痛い。

痛い感覚はあるのに、お尻の感覚だけないなんて何か納得いかない・・・。


というわけで、オナラできず。

オナカがバンバンな痛みは激しくなっていく。


それから、寝返りをうつたび、内臓がドロン~となって妙に痛い。

たかが鶏卵ぐらいの子宮がなくなったぐらいで、腸ってこんなに動くものなのか。

イメージ的には、腸全体がドローーン!ドローーン!!って動きにあわせて、体の下側に落ちて溜まる感じ。

き、きしょくわるいよう~~~(-公- ;)


そして相変わらず、寝返りで右を向くのが大変。

左足の感覚がまだイマイチ戻らないなんて、不安がドンドン膨らむ。

大丈夫なのかしら、私の左足。

医療ミス・・・?そういえば、脊髄麻酔をする時、ゴリゴリ!って体の左側が痛かった。あれで神経損傷・・・?半身不随・・・?

マイナス思考にまっしぐらに落ちてしまい、思わず涙が出てきた。

オナラも出ない。これって、腸がくっついて、オナラがそこでストップしてるのかもしれない。

腸閉塞になっちゃう。オナラ、オナラさえ出たら・・・。

だがしかし、うっうっ泣くのも痛い・・・。

とりあえず、後から考えよう。泣いたら痛い。


ただ救い?は、点滴が痛くないということ。

前回はとにかく点滴が地獄のように痛くて痛くて、今回もかなりびびってたんだけど。

点滴の管を、手や腕にテープでぐるぐるに留めてあるからかな?

動いたりするのは大変だけど、あの激しい痛みがなくてかなり楽チンだった。


それからカテーテルも、なぜか今回痛くない。

というか入っている感覚なし。

どうやらお尻の感覚と一緒に、あの辺りの感覚が消えているようだ。

いいのか悪いのかわかんないけど・・・。


この日初めてわかったんだけど、私は「膣ドレーン」は使われず。

入院計画リストには、「4日目まで膣ドレーン装着」って書いてあって、その恐ろしい響きに、何されるんだろうってビビッてたんだけど。。。

オナカの中に溜まる廃液なんかを外に出すために、膣からオナカへチューブをいれておく処置のことらしい。


看護師さんが陰部を拭いてくれているときにチラッと見たら、どうやらチューブは1本しかない。

「今、そこって何がついてるんですか?」

って聞いたら、「カテーテルだけよ」との返事。

それ以上詳しくは聞かなかったけど、ないということは必要ないということだから、大丈夫なんだろう。


でも、あまりのオナカの張り具合に、どんどん心配になってきた。

オナカの中で、傷から出血したりして、それで血とかウミとかがたまってこんなに痛くて苦しいんじゃないだろうか。

ひょっとして、必要ないからついてないんじゃなくて、うっかり忘れてるだけなんじゃないだろうか。

またまたマイナス思考に落ちてしまい、看護師さんに恐る恐る質問。


「あの、オナカがバンバンですごく痛いんですけど、これって、中で出た血とかが溜まっていってるんじゃ・・・」


「あはは~~!血はもう止まってるから大丈夫だよ!もし出てもちょっとだから、すぐ体内に吸収されちゃうよ。大丈夫大丈夫!」


うむ。

やっぱり、私、大丈夫みたい。


どうしても痛みが強いので、何度も痛み止めの点滴を追加してもらう。

背中からも麻酔が入っているはずなのに、なかなか痛みがひかない。

「痛いよう、痛いよう」と言ってる私を見かねて、看護師さんが別の点滴を持ってきてくれた。


「痛み止めにも相性があるから、こっちのほうが効くかもしれない。試してみようね。」


その点滴はやばかった!

確かに、痛みはなんとなく楽になったような感じがある。

だけど、浮遊感、ユラユラ感、グラグラ感がものすごい!


私はベッドに寝ているはずなのに、横にあるテレビがゆっくりゆっくり上下に動いていく。

窓も上下に移動していく。

天井の模様もゆっくりまわっている。

頭はボーーーっとする。何がなんだか、ぼんやりしてしまってよくわからない。

ああ~~~なんか世界が上下に動いてまわってるぅ~~~・・・・・・・・・・・

なんか体が落ちていく~~~~・・・・・

あ、上がってきた・・・・・・

うわぁ、回転するぅ~~~~

なんか幻覚っぽいのも見えるような気が・・・?

てか今自分が寝てるのか起きてるのかよくわからない。

現実か夢かよくわからないよぉ~~~~!


相性最悪。

トリップしてんじゃん!

確かに今までの点滴よりは痛みが少なくなるけど、気色悪さは三倍増しじゃ!!


次からはこれまでの点滴に戻してもらった。

恐ろしすぎる。

これってやっぱり、噂に聞く、モルヒネとかの麻薬だったのかしら・・・。



夕方、朝私のベッドをいきなり90度まで上げた看護師さんが再び登場。


「起きてみようか!」


と言われたけど、頑張って拒否。

「き、今日はもう痛いから、いいですぅ・・・」


「でもさぁ、腸閉塞になっちゃうから、起きたほうがいいんだけどねぇ。」


よっぽど腸閉塞に思い入れのある看護師さんらしい。



この日はとうとう最後までオナラも出ず、腹が張って張って、苦しくて痛い一日デシタ。


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ようやく起きて、病棟へ移動。


事前にもらった入院計画リストによると、「術後は1日~3日程度、集中治療室に入ることになる」とあったんだけど、私は普通に病棟の個室へ入れられた。


うむ。

どうやらめちゃ順調に終わったらしい。


リンパ節をどうにかする際に大出血するってネットで見ちゃったし、手術の前に自分の血を輸血用に400cc溜めたりしてたので、これはもういっぱい出血するんだ、と思ってたのに。

だってオナカを切り開いて、内臓を取り出すんだもんね。

そりゃ、血もいっぱい出て当たり前だ。


でも、母とダンナが病室に入ってきて、開口一番

「アンタ、100ccしか出血しなかったらしいよ。」


100cc!?

1/2カップじゃん。激少ないじゃん!


ダンナはどうにも納得がいかなかったらしく、ずっとブツブツ言っていた。

「ちょっと切っただけでも血って結構出るじゃん。なんでおなかを切り開いたのに、100ccしか出ないんだろう。

メスで切った時点で、ドバ!って出ると思うんだけど。

おかしい。なんか騙されてない?だって鼻血より少なくない?ありえなくない?」

まぁまぁ、出ないなら出ないほうがいいんだからさぁ~。

でも確かに、鼻血とか生理で出る分より少ない出血って、ねぇ。

オレ、なかなかやるなw


個室に移ってからも、しばらくはウツラウツラしながらダンナの手をギュン握り。

看護学生さんが実習で血圧を測りに来てくれたときも、手を離そうとしなかったらしく、純情な学生さんはオロオロしてたらしい。

がんばれよ、学生さん。

夫婦が手をつないでたって、引き離して血圧を測れるぐらいにならないとね!(いやいや)


1時間ぐらいで目が覚めて意識がはっきり戻ると、信じられないぐらいのスーパーハイテンションが襲ってきた。

なんか元気!しかもなんか楽しい。

手術終わったって事に興奮してるのか、麻酔の副作用なのかよくわかんないんだけど、とにかくハイテンション。

傷は痛いんだけど、正直そんなにめちゃめちゃ痛くはない。

あー切ったんだなぁみたいな、オナカに変な違和感はあるんだけど、ピリピリチクチクするぐらいでズキズキ痛むことはない。


ただ、腹筋を切断してるので、やっぱり腹筋を使う動きはズキっとして「うっっ」って声が漏れる。。。

起き上がるのは禁止だったので寝たままだけど、例えば

・笑う・咳をする・くしゃみする・しゃっくりする

しゃべるのは全然平気だけど、大声は出ない。

会話の中で笑っちゃうと、「いててて・・・」

咳・くしゃみは絶対にムリ!


相変わらずノドが痛くて、痰がからんでて咳込みたいんだけど、「ケホ」ぐらいでもズキーーーン!って痛みが走る。

看護師さんに、「ノドが痛くて咳がしたいけど痛くてムリなんですぅ~」って泣きついたら、

「咳が出るなと思ったら、両手でオナカを思いっきり押さえながらすると、ちょっとは楽ですよ」

なるほどなるほど、早速やってみた。


ケホ!

ズキーーーーン!!!

む、むりぃ~~~~ショック!


「あ゛っあ゛あ゛んん!ん゛ん゛」

なんて、咳にならないようにノドをならしても、オナカは痛いしノドはすっきりしないし、でもやらずにはいられなくて切ない。


くしゃみについては、本当にやばい。


個室の窓が開いていて、風がそよそよ気持ちいいなぁ・・・

なんて思っていたら、、、


「ぶぇっくしょい!」

うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

な、なんじゃこりゃぁ!!!!

オナカを押さえながら「うぐぉぉぉ!!」ってかわいくない叫び声をあげてる私に、ダンナも母もオロオロ・・・

「なんでもいいから、とにかく窓をしめてくれぇ~~」

あれは本当に、すさまじい衝撃だった。。。


しゃっくりも痛い。「ひぃっく!」てするたび、傷がドーン!って痛む。

笑うのも痛くて無理。

腹から笑えないので、声と息だけで「はははは」って笑うしかない。

腹筋って、腹筋ってすごく大事だったんだって、心のそこから実感しましたですよ。


ダンナがDSを持ってきていたので、二人でテトリスの対戦をした。

手術してすぐにゲームができる人なんていませんよとか看護師さんに呆れられつつ、夕方まで熱中。

いつもはボロボロに負けるのに、なんか調子がよくて勝ったりしちゃう。

これも麻酔のおかげ??麻酔のおかげで頭がクリアになるなんてあるのかしら・・・。


途中、看護師さんがクッションを持ってきてくれ、寝返りにも挑戦してみた。

腹筋は全く使えないので、両腕と足の筋肉でどうにかするしかない。

足にはポンプがつきっぱなしであんまり使えないので、腕の力だけで柵をつかんで横を向く。

これって結構どころかかなり大変!

体って重い!二の腕がプルプルしながら、お肉の奥で筋肉が頑張ってモリッってなってるのがわかる。

ほんと、腹筋って大事なんだなぁ~。


仰向けから左を向くのは、比較的楽にできた。

動くときに、オナカの中で何かが下に移動するような、ドロンとした感触があって気持ち悪い。

腸が子宮のあった部分に動いてるらしい。

考えただけでおそろしい。

痛みは少しだけ。やっぱり、腹筋を使わないつもりでも力が入っちゃうみたい。


なのに、右を向くのがなぜか難しい!

左手で右の柵をつかんで、えいっ!って体を傾けようとするんだけど、体が持ち上がらない。

左を向くのは楽なのに、なぜ右は向けないんだろう?


とツラツラ考えてみたら、どうやら左足にうまく力が入っていないということが判明した。

今回は両足にポンプがついてて、シュー!スコー!って常にマッサージされてる状態で、イマイチ足の感覚がよくわからなかったんだけど、アレだ、前回と一緒だ。

前回、脊髄麻酔をかけるときに左を下にしてかけたので、しばらく左足の感覚がもどらなくて気持ち悪かったんだよね。

今回も左を下にしてかけたんだった。

それでまた、しびれてるんだわ。多分。


寝返りのとき、左足はグッとベッドを蹴らないといけないのに、だら~んとなったままだから難しいんだわ。

よし、あきらめよう。

痛いし。


というわけで、初日は仰向けと左向きをゴロゴロ繰り返しながら過ごした。


夜はダンナが泊まって行ってくれた。

それはいいんだけど、私より早く寝るとは何事だ。

消灯になったら速やかに眠りについてしまった。

別にいいんダケド・・・。

もっとさ、心配で眠れないとかあってもいいじゃないか。

ま、めちゃめちゃ元気でゲームしてるぐらいだから、心配もしないか。


看護師さんは1時間おきに、熱と血圧を測りに来てくれる。

ありがたいんだけど、眠りの浅い私はそのたびに起きちゃって眠れない(´Д⊂

しかも某看護師さんは深夜、ようやく寝ていた私を起こしてくれちゃってさ。

「どう~?調子。痛くない?」

って、寝かせろやーーー!

グーグー寝てるダンナが恨めしい~~~


少し痛みも出てきて、何度か痛み止めを追加してもらう。

でも、切った傷が痛むという感じではない。

ズキズキするというより、オナカの中身がバンバンに張って苦しい感じ。

ほとんど眠れずに朝になっちゃった・・・。


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5月25日


前日、睡眠薬をもらって9時前にはパタンと寝ちゃったので、すがすがしく6時に起きる。

7時、看護師さんにつれられてトイレへ。

浣腸をするといわれていたので、普通のいちじく浣腸を思い浮かべていたんだけど、そこにあるのは違った。


でかい!

でかすぎる!

500mlとペットボトルと同じ大きさの、注射器型のでっかい浣腸器。

いやいや、ちょっと待ってくださいよ!

という間もなく、おしりにチューブを挿され、浣腸開始・・・。


全部入れる前に出しちゃう人もいるらしいんだけど、とりあえず最後まで入った。

看護師さんは5分ぐらいそのままにしてねって言ったけど、そんなんとても無理です!

ダッシュで個室に駆け込んで一発セーフって感じ。

これで出たものに中身が残っていたら、もう1本ね!っていわれたのでヒヤヒヤしたけど、大丈夫だった(あいかわらず汚い話でスミマセン)

けど、何回やっても、流す前のブツを看護師さんに見せるのだけは・・・どんな顔してればいいのかわかんないや。

こっぱずかしい・・・。


8時にはダンナと母が病院へ到着。

手術着に着替えたらどんどん緊張してきた。。。

前回の手術は歩いて手術室まで行ったんだけど、今回はストレッチャーで移動。

横たわって、ヒモと布で縛られて身動きできなくなって、恐怖心MAX!!

ダンナと母は、エレベータまでのお見送りだった。ドラマみたいに、手術室の前で待つんじゃなくて、病室かラウンジで待つらしい。さみしい。


みんなが普通に使ってるエレベーターでの移動、しかも混んでるとこに無理やり乗り込んだので、ストレッチャーに横たわってる私はみんなからジロジロ見らてしまった。

そんなに、見ないでください・・・。一見重病人ぽいですけど、まだ元気なんです。平気です。

みんなの目が哀れんでいるように見えるのは、私の考えすぎかも?


手術室に入ると、昨日説明に来てくれた麻酔科の看護師さんが満面の笑顔で迎えてくれた。

ちょうど同じタイミングで、知らないおじさんも隣の手術室に運ばれてった。

がんばれ、おじさん。私もがんばるよ。

頭にシャワーキャップをかぶせられ、手術台に移動。


N先生をはじめ、看護師さんたちが一斉に集まってきて、テキパキテキパキ動く。

心電図をつけて、足にポンプ、酸素マスク。

点滴は前回の入院と同じ、手首の横にうたれた。

そ、そこは前回激痛だった場所だぁ~~

できれば別の場所にしてほしかったんだけど、忙しそうにしてる看護師さんに打ち直してくれとはとてもいえず。。。気弱な私。。。

体にいろんなチューブがくっついたら、次は脊髄麻酔。

また横を向いて、背中をぐっと丸める。

前回は全くちっとも痛くなくあっという間に終わったので、特に怖くもなく安心していたのだけど、今回はかなり時間をかけている。

慎重に背骨をひとつひとつ触って、チェックして。

背中全体にシールを張られ、まずは最初の痛み止め注射。

それから本番の脊髄注射。

これはもう、痛み止めしたから痛くないんだよね・・・


って・・・、

い、い、痛あーーーーーい!!

なんか骨がゴリゴリ!!っていったよ!痛いよ!


思わず体がビクッ!!っとなっちゃって、看護師さんと先生があわてて押さえた。

追加でもう一本、痛み止めを打たれる。


びっくりしたあ、まさか痛いとは思わなかった。

と思っていたら、今度は背骨にイヤ~~~~な感覚。

もう痛くはないんだけど、背骨を中からゴリ・・・ゴリ・・・ってこすられているような、気持ち悪い感じ。

背骨の左側に、何かひっかかってるような感じがあって、微妙に痛い。


「今チューブが入りましたからね。これから麻酔を入れていきます。」


そっか、今回は脊髄にチューブを入れるんだった。

前回よりちょっと大変なのかも。


「それじゃ、これから全身麻酔をかけますからね。

大きく数字を数えましょう。

5、4、3、2、1・・・・」

1まで聞いたのは覚えてる。



ノドが痛くて、ゲホゲホ、オエッってなって起きたら、もう終わっていた。

私は手術室をすでに出ていて、回復室で目が覚めるのを待っていたみたい。


うっすら夢うつつながら、途中でも一度、オエ~~っゲホゲホオエッてなったような気がする。

ノドが痛い。風邪をひいたときみたいに、イガイガする。


看護師さんに聞いたら、麻酔で寝た後、チューブを口から直接肺にいれて、酸素を送っていたらしい。

そのチューブを入れるときと、はずすときにオエってなってたらしい。

そんで、チューブで傷ついたかなにかでノドが痛いらしい。


ゲホゲホ、って咳をしようとしたら、オナカにズキーーーーン!!って痛みが走った。


そうだ。

オナカ、切って開いて閉じたんだ。

そう思い出したら、急にズキズキが襲ってきた。

ギャー!痛い!死ぬ!ってほど痛いわけではないけど、ちょっとでもオナカに力をこめるとズキっと痛む。

咳したいけど、絶対に無理。オナカに力が入らない。

痛み止めを点滴から入れてもらってるうちに、また少しウトウトしてしまった。


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3日目のお昼から絶食開始(´Д⊂

初日からずっと下剤を飲み続けているので、オナカはピーピー。

もう出るものないよぉ~~~と思うんだけど、なぜか出るんだよね、これが。


ゴハンも食べれず、ヒマMAX。

うろうろしていたら、病院の裏手にかわいいガーデン空間を発見♪

すっごい気持ちのいい場所で、お花もいっぱい!

そこでダラダラ本を読んで過ごした。


今回の入院にそなえて大量の本を持ってきたのだけれど、その時チョイスしたのは三浦綾子さんの「明日のあなたへ」

三浦さんのエッセイは、読むたびに感動しちゃう。

人として大切なこと、人と人とのつながりの中で今の時代忘れられかけているようなことを、しっかりと教えてもらえるの。

そして何度も大病を乗り越えた彼女の強さに、とてもあこがれてしまう。

彼女のエッセイを読むと、ダンナを大事にしようという気持ちが大きくなる。

かなりオススメです☆


午後、麻酔科の先生と看護師さんが、それぞれ説明に来てくれた。

今回は脊髄麻酔&全身麻酔。

またまた恐ろしい事をたっぷり言われ、へこむ。。。


夕方から、手術に備えて毛剃り&おへそ掃除。

おへそにオリーブオイルをたっぷり垂らされ、綿棒でコショコショこすられる。

もう超くすぐったい!!

そして、実はビキニラインを全体的に永久脱毛済みな私。

剃毛必要なし。。。

以外なところで役にたったわ(立ったのか・・・?)


その後、先生がオナカにシールを貼りにきた。

何のシールだろう?って思いつつ、先生がペタンと張ったものを見たら

「拡大子宮」 

って書いてあった。

手術のときに、間違えて他の臓器を摘出しないように、だって。

いやいや、間違えないだろう。

付箋を貼られた会社の書類になった気分だわ~



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5月22日


いよいよ入院の日☆

今度戻ってくるときは、もう子宮のない私なんだわ・・・

なんて感傷にひたりながら家を出る。

猫たちともしばらくのお別れ。


今回は個室ではなく、大部屋への入院にした。

だってだって、保険おりないし・・・(´Д⊂

結構長めな入院になるみたいだし・・・(-公- ;)


4人部屋に入ったんだけど、なんと超いい眺め!!

ガンセンターは広大な公園を見下ろすようにして、少し高台に建っている。

病室の窓から見えるのは、緑の木々・湖・お花。


いや~~~キレイ!

いい部屋!

なんかうれしい。


前回の入院時、部屋からはゴミゴミ工事現場しか見えなかった。

しかも部屋も薄暗く、昼間でも電気をつけないといけなかった。


今回の部屋、光もいっぱいで気持ちいいラブラブ

ルンルンな気分になる♪


窓の外には広めなテラスがついていた。

こりゃ、テラスで読書なんてしたらさぞかし気持ちいいだろうと思ったら・・・

窓は開くんだけど、ガッチリ固められた網戸があり、テラスには出られない。


部屋以外でも、屋外に出られる場所がない。

各階にはラウンジがあり、テラスもついているんだけど、出られない。

屋上もない。

屋外に出るには1階の玄関までいくしかない。


これって、、、やっぱり、自殺予防・・・?なのかな。

私でさえ、「死にたい」って考えが頭から離れなかった時期がある。

末期ガンや、進行していくガンと闘っている人にとってはなおさらだろう。

ちょっと胸がつまる・・・。


ガンセンターなので、当然入院されてる方々はみんなガンだ。

入院したのが婦人科病棟だったので、子宮ガン・乳ガンの人ばかりなのかな?って思ったけど、特にそうでもないみたい。

私と同じ部屋になった方は、ちょっと動くのも苦しそうで痛そうで、髪は抗がん剤の副作用ですでに抜けていた。

まだ若い人なのに。

もう一人のおばさんはとにかくずっと痛がっていて、聞いていて辛かった。

痛い、痛い、って吐息のように繰り返して、何度も看護師さんを呼んで。

何度目かのコールの時、看護師さんと一緒に先生も来て、

「もっと強い痛み止めを使うこともできます。でもそれは麻薬です。

痛みは楽になりますが、はっきりとした意識は保てなくなるかもしれません・・・」

と言うような話をしていた。

おばさんは泣いていて、辛かった。。。

みんな、がんばれ!!




初日から食事制限が始まった。

お昼はおかゆ。つまんない。

それから下剤も開始。

今回の下剤はめちゃめちゃ苦い!そしてやっぱりすっごい効き目で、めちゃめちゃ出る出る・・・。

でも不思議と、オナカは全然痛くないんだよね。

おしっこするみたいに、水状のものが普通にジャーー!って出るだけ(汚いなあせる)。

あの下剤、ちょっと家に欲しいなぁ~。


入院計画リストをもらったので、見ていたら怖くなった。

子宮摘出する!って決めてからは比較的落ち着いて、よし、取っちゃうぞ!みたいな感じで楽観的に過ごしてた私。

なぜか手術に対する恐怖心もほとんど感じず、まぁ大丈夫でしょう、みたいな感じだった。

ひょっとしたら怖すぎて、無意識に考えないよう、感じないようにしていたのかもしれないけれど。


手術当日の事・術後の過ごし方などなど詳しく読んでいくうちに、いきなり手術が現実になった。


あ、私、オナカ切るんだ・・・って。


それまではまだ本当、現実的じゃなかったんだよね。実感できなくて。

遠い話だと感じていたというか。


うぇ~~~怖い!


リストを見ると、

・手術当日:ベッド上で絶対安静で寝るのみ(枕も禁止)

・術後1日目:ベッドを30度まで傾け、寝るのみ

・術後2日目:ベッドを90度まで傾け、座る

・術後3日目:ベッドに腰かけ、座る

・術後4日目:起立する

そ、そんなに回復に時間をかけるんだ!?


開腹手術は生まれて初めてなのでどのぐらい大変なのかは全くわからないのだけど、立ったり動いたりぐらいはすぐにできるのかと思ってた。。。


そして術後4日目まで、点滴・脊髄から麻酔を入れっぱなし・カテーテル・膣ドレーン・足にポンプ。


麻酔の、背中から脊髄まで管をいれるっていう事自体が、聞いただけでもう痛い。

膣ドレーンってのも、何だかわからないけど恐ろしそうだ。

点滴・カテーテルは、前回の入院でめちゃめちゃ不快で痛かったイヤな想い出がある。

足のポンプというのは、静脈瘤予防に足に機械をつけて、血液を循環させるらしい。


なんかかなり大事じゃん!!

「手術して取っちゃうよ~~」なんて軽く言ってる場合じゃないじゃん!


真っ青になって思わずガタガタ震える私。

ありゃ、なんか超怖い!!

や、やめたい・・・。



2日目の夕方、ダンナと母の3人で、N先生から手術の説明を受けた。


N先生は相変わらず、優しいゆっくりとした口調で、これまでの経緯、手術方法、術後の療養について詳しく説明してくれた。

ダンナは目をウルウルさせて唇をつきだして、怒られた小学生みたいな顔になって話を聞いていた。

その顔を見てたら私も泣きそうになってこまった。


そんな私達夫婦に代わって、母はパワフルに先生を質問攻め。

本当に絶対大丈夫なんですか、これで絶対再発はしないんですか、絶対助かるんですかって、先生を困らせる。


「絶対という言葉は使えません。医療に絶対はありません。

でも、娘さんはまず大丈夫だと思います。大丈夫であるように、最善の努力をつくします。

ぼく達を信用してください。」

先生かっこいー!


今回、ガンセンターに転院するにあたり、前回の手術で切り取った私のお肉(病理)が、総合病院からガンセンターへ譲渡された。そしてガンセンターにて再度検査された。


なんとなく、

「前病院の診断は間違いでした。問題ありません。」

って言われたらいいなぁ・・・って薄く期待していたんだけど、当然そんな都合の良い展開になるわけもなく。

だけど、ここに来てようやく、私のガンがどのぐらいまで成長していたのかを知ることができた。


浸潤はなんと1mm。

ステージ1a期といえ、本当に浸潤してすぐだったみたい。


「浸潤した以上は卵巣への転移が心配ですので、普通は一つだけ残して摘出するのですが、1a期とは言えまだこの大きさですので、卵巣は二つとも残していいと思います。リンパ節も、取らずにすむのではないかと思います。

肉眼で見てみて、おかしいと思うものがあれば取りますが。」


そこまで聞いて、母が先生を止める。


「でも、でも、卵巣を残すなんて、心配です。。。リンパ節だって、肉眼ではわからなくても、開けてみたらガン細胞がある場合だってあるわけでしょう?

残しても大丈夫なんですか?」


「確かに、100%絶対、卵巣へ転移しないとか、リンパ節にがん細胞がないとは言えません。

お母さんの言うとおり、あるかもしれない。

でもね、天秤にかけましょう。

卵巣とリンパ節については、摘出した後のデメリットが大変に大きいんです。それこそ、これまでと同じ生活は送れなくなるかもしれない。

もちろん、ガンがもっと進行していたのであれば、残しておくデメリットのほうが大きくなりますので摘出します。

でも、娘さんの今の状態では、残しておいて起こるかもしれないデメリットよりも、摘出した後に起こる、後遺症のデメリットのほうが大きいと思うんです。」


私は超納得。

なのに母はそう聞いてもちょっと不安そう。なんでじゃ。

とって後遺症に苦しむほうがいいんかい!という気分になる。

でも、ガンよりはいいっていう思いなのかな。


「最終確認です。

さきほども言ったように、あなたのガンは大変小さく、今すぐに子宮を摘出しなければ命にかかわる、というわけではありません。

摘出しなければもちろん再発の危険はありますが、再発しない可能性のほうが高いです。

ただ、円錐切除をした部分よりもっと奥に、飛び島のようにガン細胞がある場合もあります。

それは摘出しなければ発見できません。

手術をしてもいいですか?」


や、やめたい!!!

手術なんてしたくない!!

一瞬、その考えが私をすごい勢いで揺さぶった。

やめるって言って、おうちに帰りたい。

何にもなかったように、元の生活に戻りたい。


でも、口から出てきたのは「お願いします」の一言だった。

ダンナは唇をつきだしたまま、目をギュっとつむってしばらく開けなかった。



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