ロードバイク乗りの間でリアのカセットスプロケットの最大歯数が28Tのものが乙女ギアと呼ばれているらしいと言う話は以前書いたと思う。
健脚な人たちは25Tで十分、上り坂にも対応できるらしい。
25Tではさすがにちょっと・・・と言う人たちは28Tを装備し、「貧脚だから乙女ギアを導入した」というような感じで自虐的に言うらしいと言うことも書いたと思う。
一般的に完成車として販売されているカセットスプロケットは11-28Tが一番多い気がするが、11-32Tというモデルもかなりある。
特に純粋な競技モデルではなくツーリングモデルの場合はその傾向が強いようだ。
オイラのちゃり3号がまさにそれ。購入時に装着されていたのは11-32Tのカセットスプロケット。メカはシマノの5800系105グレードだ。
だが、オイラの場合はTop側の11Tなんて、下り坂でも踏んでいくつもりが無い限りはまったく必要ないため、14-28Tというギアセットと組み合わせて
14-32T
というらくらくツーリングセットにして乗っている。
だが、先日、少し厳しい山越えも練習したいと言うことでときがわ町周辺を走り回ったところ、上り勾配が12%とか16%なんてところもちょこちょこ有り、オイラの脚力ではあえなく敗退の憂き目を見た。(爆)
未だに筋力に頼らず、体重を使った、疲れない(疲れにくい)ダンシングがまったく体得できてないため、ひたすらインナーローくるくる大作戦で頑張るしかないのだが、根性論でどうにかなるのはごく僅かで有り、ひたすら体力勝負と言うことになる。
すなわち、登坂というものは根性でも何でも無く、単に物理現象でしか説明出来ないと言うことだ。
のぼると言うことは要するに重いものを高いところに運ぶということだ。
高いところにのぼるというのはすなわち位置エネルギーを蓄えることに等しく、その蓄えられるエネルギー量は重さに比例する。
だから下り坂では少々向かい風だろうが、ウエイトがある方が速度は出やすい。
だが、位置エネルギーを蓄えるためにはより重いものを上までもって上がると言うことだ。
たとえば、3割重い(自転車+人間)ものを高いところに運ぶためには3割余分に仕事をしなければいけないと言うことだ。
仮にギア比が同じだとしたら、単純に言い切るならば、3割重いものを持ち上げるためには3割増しの力でペダルを踏まないといけないことになる。
力を同じで済ませるためにはギアレシオで補うと言うことになる。
たとえば28Tで登れる人に対して、ウエイトが3割増しならば単純計算では28x1.3=36.4Tのギアでなければとならない計算になる。(これは単にトルクという観点だけで整理した場合。クランクを回す回転速度は同じという前提だ。)
ましてやウエイトが5割増しだとしたら、28x1.5=42Tとなり、マウンテンバイクでもなかなか見ないような巨大なギアが必要となるのだ。(爆)
(MTBの場合は、ロードバイクよりもフロントが小さいものがあるので実際はそのくらいのレシオになっているのだろう)
だから、オイラが32Tを使って居たとしても何ら不思議はないし、オイラのウエイトを考えたら32Tでもへろへろになっているのも無理からぬ事だと開き直ることも出来るのだ。(´ー`)┌フッ
しかしながらときがわ町周辺の上り坂では32Tを以てしてもオイラの筋力、体力、気力、ウエイトではなかなかに厳しい。
だったら上記の計算ではないが、出来るだけ低いギアを装備すれば少しは助けになるはずだ。
幸い、最新のアルテグラグレードには11-34Tというカセットスプロケットが存在する。
34/32=1.0625
すなわち、6%は軽い力で同じトルクを出せるという計算になる。
リアのスプロケットは小さい方がかっこいいというのが世間的な基準である。確かにオイラもそう思う。25Tあたりのシュッとした感じはとてもスマートに見える。
だが、己の脚力、体力と照らし合わせてみた時に上りでバテてしまって休憩ばかりだったり、ましてや降りて歩くくらいなら、少々かっこわるかろうがでかいギアをつけてなんとか止まらずに登れた方が絶対に楽しいに決まっている。
オイラよりも3割も体重が軽い人と同じように登るためには3割増しのギアを装備するのは物理的に正しい選択なのだ。
そう開き直ることにしよう。バキッ!!☆/(x_x)
ウエイトが増えればその分、筋肉量も増えるはずだがそこは同じくらい鍛えられているという前提の場合だ。
通常、余分にウエイトをしょっている人は余分なウエイトのほとんどは脂肪で有り、パワーを生み出す筋肉ではないのだ。(爆)
まあ、そんなわけで少し前に11-34Tを買ってあった。
10月に入り、モータースポーツ撮影が続いているため、このところ通勤以外ではちゃりに乗らなかった。
いや、雨ばかりだったので通勤でさえ、頻度が落ちた。
11月に入り、ようやく天気も落ち着き、秋晴れになることも増えた。
そこで件の11-34ギアを組み込んで走ってみた。
走るコースは先日、敗れ去ったときがわ町周辺の山を含めたルートまで行きたかったが、結局、いつもの定番コース。物見山までの往復だ。
少々寄り道をすると自宅からの自走での往復で約100kmの道のりだ。
ほぼ全行程がフラットと言っていいが、最終折り返し地点の物見山が勾配5%程度で1kmくらいの上り坂となる。
今まで、28Tではオイラの実力ではかなりしんどかった。
32Tだとだいぶ楽になり、ヨレヨレながらもある程度脚を回すことは出来た。
今回は34T。
当然速度は遅いが一発一発が軽く踏める分だけ、32Tよりも少し楽に上れる感じだった。(^^)v
帰宅後、くだんの14-28Tとのハイブリッドにして、
14-34T
という老人向けツーリングセットに交換した。(爆)
なんとでも言ってくれ。(´ー`)┌フッ
足を着かず、休憩もせずにのぼり続けられる方が達成感があるし、トータルタイムだって速いのだ。(^^)v
ちなみにとりあえず、カセットスプロケットだけ交換しても普通に変速できたのでメカは5800系105のままで乗っていたが、実はこれの対応出来る最大歯数は32Tまでというのがシマノの保証する範囲だ。
新型のR8000系アルテグラのリアディレイラーは34Tまでの動作保証がされている。当然だ。このシリーズで11-34Tというカセットが発売になったのだから。
動くのだから105のままでも問題ないのだが、もともと春までにはメカ周りをフル・アルテグラ化するという盆栽化計画がある。
その一環として、11-34Tカセットミッションを買ったときに一緒にリアディレイラーだけはR8000アルテグラのものも買ってあった。
今日、試しに仮あわせをしてみた。
しかし、ちゃりのパーツはおおむね互換性があるのはいいが、説明書があまりにもしょぼい。組み替えるのはプロショップというのが大前提なのだろうが、それにしてもこれはひどいなぁ。
ま、どのみち、自力でやる以外に手立てはないのでどうでもいいのだが。(爆)
チェーンとワイヤーを外し、105のリアディレイラーを外して、アルテグラのものをあわせてみたところ、ハンガープレートとの締め上げ面にある回り止めダボ形状が105と新アルテグラでは全く違うためそのままでは着かないことがわかった。
うまく着きそうならばディレイラーは交換して、シフトワイヤーはそのまま継続しようと思っていたが、早くもワイヤーがほつれてきているので何度も組晴らしをするのは厳しい。
そこで今日のところはおとなしく105に組み戻した。
しかし、予備のディレイラーハンガーを持っているのでそれと現物あわせをしながらディレイラーのダボをリューターで削り込んでいった。
だいたいOK。
このまま組み付けることも出来るが、前述のようにワイヤーがヤバい。
新品のワイヤーを買ってきて一緒に交換するか、さもなくば盆栽化計画に則って、STIシステムもR8000系アルテグラのものを買ったときに同時に交換するかというところだな。。。
ま、いずれにしても冬の間はスキーばかりとなるため、ロードバイクに乗る時間はほとんど無い。
春までにぼちぼちと盆栽化を推進すればいいのだ。(´ー`)┌フッ