お気楽らくらくカセットスプロケットの顛末 | 木馬の四方山ばなし

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オイラが買ったロードバイクは、スペシャライズドのルーベSLスポーツというモデルだ。
カーボンフレームを採用したモデルの中ではエントリーモデルに位置づけられる。
上位グレードのようにディスクブレーキは装備していないが基本部分は上位グレードと同等でなんとか手が届くお値段・・・という感じ。(苦笑)

このルーベというモデルの位置づけはガチの競技モデルでは無く、長距離ライドを楽しむ様な位置づけだ。
それもあって、リアのスプロケットは11-32Tというワイドレシオが装着されている。ツーリングモデルとしては妥当な設定なのだろう。

この完成車についていた、シマノ5800系105の11-32カセットスプロケットと、8000系アルテグラの14-28を組み合わせて14-32を作った話は既報だ。


1速から5速までは105のものを使い、6速から11速まではアルテグラを使った。

https://ameblo.jp/mokuba-red/entry-12303825200.html

その後の話を備忘録として書いておこう思う。

結論から言ってしまうと、
少なくともおいらの乗り方、感じ方としては何一つ問題なく使えている。
違うセットのスプロケットを組み合わせるとその境目の変速性能が落ちるという話をネットでは見ていたが、少なくともおいらには実用上の問題は感じられない。
そこに境目があるのを知っていて乗っていると、ごく僅かなもたつき感があるような気がしなくもないが、予備知識無しで乗ったらオイラには絶対にわからないレベルだ。(苦笑)

あえて言うならばローギアを32Tまで広げた代償として、オイラ的に使用頻度の高い21Tの前後のレシオが微妙にワイドになったのはわかる。。


14-28    14-15-16-17-18-19-20-21-23-25-28
14-32    14-15-16-17-18-19-20-22-25-28-32


上記のようにローギアが28TでOKならば、14-28のジュニアカセットがベストチョイスだ。レシオのつながりもいいのでギアの負荷を細かく調整できる。
だが、登りでへなちょこになるオイラとしては保険として32Tを入れておくためにこんな組み合わせにしたわけだ。
21Tの前後で微妙にレシオが飛ぶが、それとてオリジナルの11-32の1T飛びのレシオを思えば、遙かに乗りやすいのだ。

結論をこう書いてしまうと話はこれで終わってしまうのだが、実は経験不足、知識不足であるが故にいろいろ無駄な作業を繰り返してしまったので、そのプロセスも書いておこう。

最初にくみ上げたあと、スタンドに乗せた状態では変速機能にはまったく問題なかったので、使えるレベルかを検証するためにフラットコースを走ってみた。
それまで装着していた11-32カセットとの比較となる。
荒川サイクリングロードを延々と走った結果としては、

1、時速27~30kmくらいの巡航ではレシオが適度にクロスしていて使いやすい
2、105とアルテグラをまたぐところの変速(5速~6速)はUPもDOWNも機能上まったく問題なし。もたつき感も皆無。


という事で非常にいい感じ。
Top側のギアが14歯でいいと割り切れるならばオールラウンドに使えるギアセットと言えるだろう。

ただし、路面のいいところで周りが静かな環境で走っていると
リア周りから、かすかにカチカチ音が聞こえるのが気になった。
クランクの回転に同期しているわけでは無く、ギアを変えると同じ速度でも音の間隔が変化し、足を止めると音が止む事から考えると、リアスプロケットまわりの
チェーンの噛み込み音のように思えた。

いろいろ探るとどうやら6速で走っているときにいちばんはっきりと聞こえ、7速でもかすかに鳴っているようだ。そこからTop側と1~5速では走行しながらの確認では特に音は聞こえない。

この日は川沿いを110kmくらい走って帰宅した。

余談だが、荒川右岸の河口近くはオイラの生まれ育った地元からほど近く、ガキの頃は数え切れないほど遊んだ場所だ。
その場所がオイラが判別つかないほど小綺麗になっていたのには驚いた。昔の名残が僅かにあったのでかろうじて記憶をたぐり寄せることが出来たが、その変わりっぷりにはホントに驚いた。
ちょっとした空き地でオフロードタイプの50ccのバイクでコソ連をした日が嘘のようだ。(^_^;


話はちゃりに戻る。(笑)

帰宅後、スタンドに乗せてクランクを回しながら変速していくと、1~5速まではOKだが、6速から上でやはりチェーンの噛み込み音がする。
Top側のギアになるにつれ、音は小さくなるが鳴っているのは間違いないようだ。

音鳴りがはっきりと聞こえる6速に入れた状態を真後ろから見ると
スプロケットとリアディレイラーの整列が少しズレているように見えた。
チェーンラインの僅かなズレがチェーンの噛み込み音を発生させているのだと推測した。
しかしディレイラーの位置を調整してみたが、特にずれていないし、調整しなおしてみても音は止まらない。
よく見ると、5~6速のスプロケットの隙間がほかのスプロケット同士の隙間よりも僅かに狭いように見えた。

おそらくちゃりのメンテナンス歴の長い人はすでにおわかりだと思うが、オイラはこの時点で大いなる勘違い、思い込みによって間違った道に脚を踏み入れてしまったのだ。(苦笑)

そこでスプロケットをバラしてチェックしたところ、どうやら間に入れているワッシャの厚みが合っていないようだ。
※このときは本当にそう見えたのだ。後述するがどう考えても部分的に隙間が変化するわけはなかったのだが。。

(14-28の)4~5速の一体化しているボスの厚さと、(11-32の)4速+ワッシャ+5速+ワッシャの厚さを比べると、ざっと測ったレベルで0.2mmくらい違うようだ。
いや、詳細は後述するが、いい加減なはかり方をしたのと、もともと測りにくいことも有り、違っているような思い込みで見ていたという方が正しい。(苦笑)


何はともあれ、このときはこう思ったのだ。(苦笑)

5~6速間の隙間が本来あるべき設定よりもわずかに(ざっくり測定では0.2mm程度)狭くなっており、6~11速が全体的に0.2mmずれていると言うことだ。
5~6速間の隙間が「一体化されている4、5速」と「バラの4、5速+ワッシャ」では同じでは無いことが原因だろうと・・・・。

オリジナルの11-32では全てのギアポジションでまったく音はしなかったし、14-28でも同様に問題ない。
だが、何らかの原因でチェーンの噛み込み音がしていることだけは疑いようのない事実だ。

そしてもしも隙間調整がずれているのならば、それをきちんと測って同じになるように調整すればいいだけだ。
クリアファイルの厚さが0.2mm程度なのであれをはさみで切り出してワッシャの形にすれば、隙間調整用のシムとして使える筈だ。

そもそも隙間場不均一になると言うこと自体が、理屈に合わないとは思いながらも、何はともあれ、14-28、11-32のそれぞれのセットの部品ごとの厚さを測ってみた。
正確な作業を期すために、それぞれのセットの部品ひとつずつをきちんと測定して寸法表を作成した。


・・・・?????

詳細は割愛するが、測定結果を見ると、スプロケット同士の間に入るワッシャの厚さも同じである。
そして寸法の違うそのほかの部品はやはり存在しない・・・・・

う~ん。
なんか頭の中でモヤモヤしていたことが整理されてきた。

そして、今まで延々と書いてきたことが単なる勘違い、まちがいであることを確信したのだ。(爆)

※もっと早く気付けよという突っ込みは受け付けないのでそのつもりで。。。


やっぱり当初の組み合わせで正しいのだ。

だが、そうは言っても噛み込み音のようなものが出たのは間違いない。
そこでふたたび14-32をつくって変速チェックをしてみた。

む~ん。なぜかチャリチャリと音が鳴る。

あらためてみTopとローの位置調整をしたがおかしくない。
そこで
Bテンションボルトというものをいじってみた。
しかし、これが素人にはよくわからない。いじってもセッティングが変わっているようには思えず、極端に変えたりもして見たが変化無し。


その結果、音鳴りは明らかに悪化し、ドツボ状態。(爆)

その日はすでに夜遅く、次の週末のライディングに向けてセットアップを仕上げないと困る事も有り、仕方なく、14-28に戻してみた。
ところが、これに戻してもおかしい。
ついさっきまでは何の問題も無かったのに、ロー側にチェーン落ちをしたり、ローに入らなかったり・・・・
中間レシオではガチャガチャ音鳴りが激しい上に、変速ミスまで出始めた。。。。


やばい・・・・・(^_^;

結構焦った。
だが、おちついてBテンションを目検討だが元のセッティングに戻し、あらためてローTopの位置調整をした。
しかし、それでもガチャガチャ鳴っている。。。

もう、わけがわからん。俗に言う、
いじり壊す という状態に陥ってしまったのだ。(^_^;

しかし、こころを落ち着けてからもう一度じっくりとローとTopの位置を出し直し、
リアディレイラーのワイヤー調整を張り足してやったところ、音がようやく消えた。(^_^)v

ふぃ~。かなり焦ったぜ。

とりあえずは時間切れなのでこの状態で次の週末のライディングに臨んだのは言うまでも無い。


その後、14-28のジュニアカセットで富士山ロングライドを無事走ってきたわけだが、冷静に考えると、寸法と理屈と組み合わせから言ったら、前述のように、最初に作った14-32は絶対に正しい組み合わせである。
変速性能が落ちることはあり得るが、チェーンラインが微妙に違っていて音鳴りが出るのはどう考えても辻褄が合わない。

そこでふと気づいた。
つい先ほどの14-28で起きていた事象が
中間ギアでの激しい音鳴りだった。
だが、RDのワイヤー調整だけであっさり治ってしまった。
本来、ワイヤー調整は何速に入っていようとも同じように効きそうな気もするが、事実、中間ギアの音が鳴っている状態を修正できた。


・・・・・ってことは、案外、14-32で僅かな噛み込み音がしていたときもワイヤーの張り具合を調整しただけで治ったのかもしれない。。。。

むむむむ。。。。
だんだんそんな気がしてみた。(苦笑)

そんなわけでこの週末に再び14-32お気楽らくらくスプロケットセットに組み替えてみた。

スタンドをかけて変速していくと以前と同じように中間ギアでチャリチャリとチェーンの噛み込み音が僅かにする。
そこでリアディレイラーのワイヤーを張ってみたところ音鳴りがほぼ無くなった。
2クリックの調整だ。


ああ・・・・今までの苦悩は何だったのだろう。。。。

何度も組ばらしをして、しまいにはノギスとはいえ各部の寸法まで測った。。。(爆)

まあ、でもこれでまたちゃりのメカに対する理解とノウハウが前進したと言うことだ。(^_^)v

ちなみにこの状態で大東坂を走りに行ったのだが、僅かにチェーン鳴りがするようだったので、さらに1クリックだけ張ったところ、今度こそ完璧。(^_^)v
冒頭で書いたように変速性能に不満もないし、変な音鳴りもなくなった。不安要素はゼロだ。

オイラの脚力レベルが上がって、
32Tなんていらないぜっ!!と言えるようになった暁には、14-28に戻すだろうが、その日が来るまではオールラウンドなツーリングギアとして14-32を使い続けることになりそうだ。

ちなみに、シフトダウン側のレバーをゆっくり押し込んでいって、レバーが
カチンと動く直前でチェーンが次のスプロケットにさわってチャリチャリ言い出すくらいがワイヤーの調整としてはベストのようだ。
あまり張りすぎると変なタイミングで変速したり、しすぎたり、張りがあまいと逆に変速できず、戻ったりという感じになるようだ。

む~ん。


乗る方の実力はそう簡単には上がらないが、少なくともメカいじりの腕と知識はそこいらのちゃりだーよりも上がってきたようだ。(^_^)v