過去の記録をひもとくと、2006年の7月1日にもてぎで「ルマンチャレンジ」というシルエットカーを撮影したのが初めてのモータースポーツ撮影だった。
それ以来、モータースポーツを中心に撮影してきたのだが、今年の7月を過ぎた時点で丸10年を超えたことになる。
この10年を振り返ってみる。
はじめはとにかくニコパチ的なカットしか撮れず、躍動感を演出したくてやたらスローシャッターでばかり撮影しては玉砕を繰り返した。←今でもこの傾向はかなり強いが。バキッ!!(-_-)=○()゚O゚)アウッ!
初めてのもてぎで2日間撮った中で一番マシだったのがこれ。
1Dマーク2N+EF100-400mm (旧型)で、確かSSは1/80位だと思う。
残念ながらブレブレである。(苦笑)
今見ると何ともはやという感じだが当時はこれが精一杯だった。
構図に関して言うと割と最近まではひたすらドアップばかりを撮ってきた。その方が迫力の演出をしやすいし、自分ではかっこいいと思って居たから。
オイラは何枚かで何かを表現すると言うよりは、1枚の写真で迫力のあるものを撮りたいとずっと思ってきた。だから必然的に「寄り」のカットが多かったように思う。
もちろん今でもそう思っていて否定的な考えに変わったわけではない。
2輪のロードレースを中心に撮ってきたのでライダーの視線をとらえることにもこだわってきた。選手の勝利への執念や情熱のようなものを切り取りたかったのだ。
これなんかもひどいもんだよね・・・・orz
なんだかんだで気づいてみれば丸10年が経っていた。
狙ったカットが撮れるようになったのかと自問すると、まだまだ修行中と言わざるを得ない。(苦笑)
だが、生意気にもプロと同じ機材を使い、知恵や知識はついてきたのでいっぱしに偉そうに語るようになってきた自分にも気づいた。(爆)
何とも恥ずかしい限りである。
冷静に考えるとドアップ、寄りのカットはファインダーいっぱいにライダーなり、マシンなりを納めるので、超望遠レンズを振ってファインダー内におさめるのはそれなりに大変ではあるが、イメージした構図に従って選んだAFポイントが背景に抜けてしまうような失敗は少ない。
3、4年前のカットだが以前に比べるといくらかマシになってきた感じもある。
4年ほど前に初めてラリーの撮影を経験したが、ラリーというのは自然の中で走る競技で有り、サーキットレースと違ってシャッターチャンスは1回こっきり。
その中でドアップばかりではどこで撮った写真かすらわからなくなる。(^_^;
その場の空気も写し込みたいと思うようになってきた。
撮影技術もそうだが切り取り方の引き出しを増やしたくなってきたからだ。
ちなみに、撮った写真の中で良さそうなものは最終的にA3でプリントして残している。
バックライトのあるモニターで見たものと紙にプリントしたものではかなり印象が異なり、いいと思っていたものが全然駄目と言うことはざらにある。
実際にプリントするとなるとピントやブレなどにもやはりシビアになるし、自己流ではあるがレタッチも少しずつ学ぶことが出来る。
そんな風にしてたまってきた写真を時間が経ってから見直すと、一目見て没にしてしまうものも多い。(苦笑)
さらに上述のようにその場の空気を取り込みたいという視点で見ると、ドアップのものはどこで撮った写真なのか自分ですら撮影データを見ないとわからなかったりする。
別に寄りのカットが嫌いになったわけでも駄目だと思っているわけでも無いのだが、最近は意識して少しだけ引いて背景に何を入れるか、とか、選手が誰だか判別できなくても良いから雰囲気のあるカットにチャレンジしたりとか、少しずつ撮り方に変化が出てきた。
もちろん、何一つ成功はしてないのだが。
バキッ!!(-_-)=○()゜O゜)アウッ!
そうした中で縦位置での撮影が増えてきたように思う。
もともと縦位置は好きなのでモータースポーツ撮影をする写真仲間と比べても多く撮る方だと思って居るが、最近は極端に増えてきた。
思うに、客席からのレース撮影だとどうしても撮り下ろしになるため、背景(ないしは風景)を入れこもうとするとどうしても横に広げるよりは縦に広げた方が構図を撮りやすいからではないかなと思って居る。
だが、カメラのせいにするわけではないのだが、縦位置の時の方がAFの追従性が悪い気がするし、使うAFポイントも一番端っこだったりするので感度が鈍いところだったりするので難易度が上がっている気がする。
それに加えて相変わらずなのが躍動感を演出したくて、スローシャッターにこだわってしまうため、一目見てゴミ箱行きのカットを大量生産している。(^_^;
今回のもてぎでも70-200mmレンズを結構使った。
これを使うときは手持ち撮影なのだが長さの割りには重いレンズなので手持ちでずっと流し撮りをしているとレンズを支える左手も力が入らなくなるし、右手も握力が無くなってくる。
このレンズにテレコンをつけたときなどはさらにずっしりと重くなるので体力、筋力が売り切れるまでの時間がさらに短くなる。(苦笑)
おまけに「引き」のカットではAFポイントで捕らえたい「マト」がファインダー内で小さい上にちょっとずれるとAFが後ろに抜けるので適切な位置に納めたままでファインダーで追うのが難しい。(^_^;
意外にも超望遠レンズで一脚を使って居るときの方が遙かにスローシャッターの打率は高いのだ。
さらに今回、撮っていて思ったことがある。
オイラは親指AFを使って撮るのだが、一脚使用時は全く問題ないが、手持ち撮影では親指はAF作動ボタンを押している関係でカメラ自体のホールドに使えなくなる。その結果カメラの握りが甘くなり、ぶれやすくなる。握力を少しでも助けるためにハンドストラップをつけているのだが完全ではない。
しかも横位置の時はハンドストラップが助けてくれるが、縦位置ではハンドストラップはなく、握力だけでカメラをホールドしなければならなくなるのでさらにつらい。
今週末はモトクロス撮影なので当然手持ち撮影となる。モトクロスでもオイラは縦位置を多用する。
そこで考えた。試しに親指AFを止めて撮影してみようかと思って居るのだ。親指でカメラのグリップをしっかりと握れればホールドも安定するし、握力が売り切れるまでの時間はかなり稼げるはずだ。(^_^;
ただし、オイラのカメラはシャッターをかなり浅く軽く調整してあるため、第1ストロークをキープするのが難しい。
要するに半押しで被写体を追いかけて、ここぞというところでシャッターを切るという力加減がかなり難しいのだ。半押しのつもりがすでにシャッターが切れていたりする。(苦笑)
普段は親指AFにして居るのでマトをファインダーで捕らえたら、シャッターを切る少し前から親指でAFボタンを押してAFを追従させて、人差し指はシャッターを切るタイミングだけに集中できるから第1ストロークは必要ないのだ。
親指AFを止めることを想定して試しに半押しでも親指AFでもどちらでもAFと露光が作動する様にセットして部屋の中でカメラを構えてみた。2台のうちのメイン機である1Dマーク4だ。
するといままであまり気にならなかったことに気づいてしまった。(^_^;
縦横どちらのシャッターも浅く軽く調整してあるのだが、横位置は明らかに第1ストロークが残っているが縦位置はほとんど無いためボタンに触れただけでAFと露光が作動する。そしてほんの少し力を入れただけで第2ストロークに移行し、シャッターが落ちる。。。。
むーん。
横位置のシャッターは半押しのコントロールが可能な範囲だが縦位置のほうは半押しをキープするのは不可能だな。(^_^;
試しに1Dマーク3で確認したら、こちらは縦も横もほとんど第1ストロークがない設定だった。(爆)
そうしている内に思い出したよ。
モータースポーツを撮り始めたころ、シャッターを押す瞬間のガクっという縦ブレを少しでも抑えるために軽くするだけではなく、ぎりぎりまで第1ストロークを殺してもらっていたんだっけ。(苦笑)
一脚を使って親指AFで撮る分には全く気にならなかったのですでに忘れていた。
いや、さらに思い出した。
当時、マーク4の横位置の方は第1ストロークがまだ残っているのが実は不満だったのだ。
バキッ!!(-_-)=○()゜O゜)アウッ!
まあ、マーク3を使い始めて約9年。マーク4もすでに5年使って居る。そんな遠い昔のことなんて忘れたよ。
女の好みが変わっていくのと同じく、シャッターフィーリングの好みだって変わるのさ。(´ー`)┌フッ
まあ、まじめな話、好みもそうだし、構図の撮り方から始まって撮影時のセッティングなどいろんなものが経験とともに変わっても不思議はないし、それは上達に伴う変化だということにしておこう。
バキッ!!(-_-)=○()゜O゜)アウッ!
いずれにしてもボタンの設定変更は現場でも出来るので少し試してみようかと思って居る。親指でしっかりとカメラを握れれば、半押しのフィーリングもつかみやすいはずだしね。
縦位置の場合もあらかじめ置きピンをしておいてシャッターを切り始めればワンカット目からある程度、ピントも行くだろうし、連写という味方もついている。(爆)
僅かずつでも上達するためにはいろいろ試さないと。
真っ向勝負で上達するのは時間と努力が必要だけど、それを手助けするための工夫はいくらでもトライする価値はあるという事だ。(^_^)v