ついこの間、やはりロングレンジの必要性を考えたらAPS-Hは手放せないし、すぐにフルサイズには手を出さないとかいたばかりである。
http://ameblo.jp/mokuba-red/entry-12165716573.html
しかし、いろいろ考えるとやはり欲しいものは欲しい。(^_^;
もちろんキヤノンEOS1DXマーク2のことだ。
○な点
・F8まではAFポイントをフルに使える。(1DXや1Dマーク4ではF5.6まではOKだが、F8となると中央1点のみとなる。)
・画素数が2000万画素に上がっている。(全モデルの1DXは1800万画素、おいらが使っている1Dマーク4は1600万画素)
×な点
・AFエリアが狭い(全モデルの1DXよりはわずかに広がったが、1Dマーク4に比べると狭い)
・フルサイズ故にレンズの焦点距離そのまま(あたりまえだが)
・レンズの周辺まで使うことになるので描写性能の良くないレンズは使いにくくなる。
ここでただ欲しい欲しいという感情に流されては自称・左脳派技術系アマチュアカメラマンの名が廃る。(笑)
そこで数学的に差違を分析してみよう。(そんなたいそうなものでは無いが。)
今使って居る1Dマーク4から1DXマーク2に持ち替えた場合を前提として比較してみる。
その1:トリミングタフネス
AFエリアが狭い以上、有効なAFポイントを使って撮影した場合、不要な余白が増えるケースが想定される。従ってトリミング要求が高くなる。その場合、1600万画素が2000万画素に増えると言うことは画面の大きさとしてどのくらいの差があるのか、すなわち、1600万画素を残す前提ならどの程度トリミングできるか?
ざっくりと画像の大きさを比較してみよう。縦横比は3x4として計算してみた。
1Dマーク4 :1600万画素
1DXマーク2:2000万画素
画素数、すなわち、面積と置き換えていいので、2000/1600=1.25これの平方根を求めると1.12となる。すなわち縦横の寸法をそれぞれ12%程度トリミングして縮小したとしても、同じだけの画素数=画質が維持できると言うことだ。
ま、話を簡単にするために画素数=画質と置いて居るが、おそらく新しい機種の方が同じ画素数であっても画質も良くなっているはずと言う期待値も付け加えれば+αの有利な要素はあるはずだ。
その2:ロングレンジタフネス
既報の様に観客席からの撮影ではどこまで焦点距離を伸ばせるかという要素が大事だ。
①すべてのAFポイントを使える最長焦点距離 ※オイラが持っている600mmF4レンズを前提とする。
1Dマーク4の場合 :1.3(ボディ)x600mm(F4)x1.4テレコン=1092mm(F5.6)(フルサイズ換算)
1DXマーク2の場合:1.0(ボディ)x600mm(F4)x2.0テレコン=1200mm(F8)
測距点をすべて有効に使える焦点距離ではニュー1DXの方が有利である。
②中央1点のみのAFポイントを使える最長焦点距離
1Dマーク4 :1.3(ボディ)x600mm(F4)x2.0テレコン=1560mm(F8)(フルサイズ換算)
1DXマーク2:1.0(ボディ)x600mm(F4)x2.0テレコンx1.4テレコン=1680mm(F11)???
1Dマーク4は最長1560mm相当まではオートフォーカスが作動する。ニュー1DXに関しては1200mmまではすべてのAFポイントが使えるが、その上となるとどうなるのかは情報が無い。もう一段分だけF値が大きくなったとしても中央だけはオートフォーカスが作動すると仮定するならば、上記のようにテレコン2段重ねを前提にすれば1680mmまで伸ばせる。
ただし、これはあくまでもオイラの勝手な想像で有り、希望的観測に基づいたものである。F8を超えたとたんにAFが作動しなくなるかもしれない。
それとテレコン2段重ねが出来るのは「2型」と言われるひとつ前のモデルのテレコンに限定されることを付け加えておこう。(キヤノン純正の場合)
ちなみに最新の3型の1.4倍テレコンと2型の2倍テレコンの組み合わせは可能である。
まあ、勝手な想像も含めて1Dマーク4と1DXマーク2のロングレンジアビリティとオートフォーカス作動限界について検証してみた。
振り回すレンズがワンサイズでかくなることを許容するならば、案外行けそうな気がしてきた。(^^)v
あとはファインダー内でのAFポイントエリアが狭いことがどの程度影響するかは実際に撮ってみないと何ともいえない。
ただ、友人の中にはひとつ前の1DXを使って居る人も結構居るので案外気にならないのかもしれない。いずれにしても宝くじが当たってからの話だな。(´ー`)┌フッ
・・・・と思って居たのが、昨日のスポーツランドSUGOでの全日本ロードレースの撮影の際に少しだけいじる機会があった。
土曜の朝、ゲートオープン待ちの時。
例によってOカメラマンの姿を借りた悪魔が降りてきてオイラに1DXマーク2をいじらせてくれた。(笑)
17-40を付けて少しファインダーをのぞいただけなので何もわからないに近いが、持った感じは違和感は何も無かった。(苦笑)
それとメインレースのJSB決勝とその後のST600クラスの決勝レースの時に、マイナーモデルチェンジ前の1DXを借りて使ってみた。
その印象を箇条書きすると以下となる。
1、オートフォーカス
セッティングにも寄るのかもしれないがAFの動作速度はさほど速くない。よく言うならばスッと合焦する感じ。悪く言うならもっさりした感じ。
オイラの1Dマーク4はAF感度をマックスにあげてあることも有り、ピッとあうのでそれに比べると正直物足りない。
フォーカスの食いつき性はいい感じだ。一度合焦すればファインダーから大きく逃さない限り、吸い付くように追いかけてくれる。これはあたりカットが増える要素だ。
2、焦点距離とAFポイント
今回はインフィールドからの撮影と言うことも有り、立ち位置に自由度があるおかげで焦点距離が足りなくて届かないという状況は無い中での検証だが、1Dマーク4から1DXに換えた時に補正のためにはじめは1.4倍テレコンを入れた。この状態では全く違和感は無い。ただし、AFポイントが中央に寄っていて周辺部をカバーしていないのは若干気にはなった。その後、テレコンを外してしまったがあまり焦点距離の不足は感じなかった。まあ、これは前述のようにインフィールドからの撮影のおかげという部分が大きいと思うが。
3、画質というかボケ加減というか
流し撮りをするときは背景がぶれて流れる。意図的にそうするわけだが、背景の流れ加減が同じシャッター速度では少し少なく感じた。これは恐らくフルサイズとなった分だけ焦点距離が短くなった影響だと思う。SSでいうと3分の2段分くらいスローにしないと背景の流れ方が同じフィーリングにならなかったような気がする。
もっともこれは撮ったときの感触で有り、まだパソコンの大画面で画像チェックをしていないので本当にそうだったかの検証はまだだが。(苦笑)
まあざっとこんな感じだ。
1DXマーク2はいろいろ進化しているはずだがビックリするほどの差は無いという人もいる。
いずれにしてももうしばらく様子見だな。
あ、そういえば、借り物のシャッターボタンのフィーリングにはやはりなじめずにかなり苦労した。
オイラのカメラはシャッターストロークをきわめて浅く、そしてそのタッチは限りなく軽くしてある。親指AFでの撮影を前提にしているため、指先で軽く触れればすぐにシャッターが切れる。それに対して、メーカー出荷状態ではストロークはやたら深いし、強い意思を持ってぐいっと押し込まなければシャッターは切れない。(苦笑)
もしも買う日が来たらやっぱりシャッターの調整はしてもらうようだな。(´ー`)┌フッ