33年後の康夫ちゃん | 木馬の四方山ばなし

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趣味の話や日々の出来事を中心に何となく、自己満足のためにつづっていくブログです。

田中康夫が
何となくクリスタル
という昔売れた自分の小説に対し、
33年後の何となくクリスタル
という本を出版した話は1年半ほど前に書いた。

http://ameblo.jp/mokuba-red/entry-11981449292.html

前作の読後の感想は上記のリンク先で既に書いたとおりだ。(^_^;

そして新作の方を読んでみた。
まず、この小説は「ヤスオ」という登場人物が前作の主役である由利と再会するところから始まる。
このヤスオは小説の中で、若い頃、「なんとなくクリスタル」という小説を書いてヒットしたということになっている。そして前作を執筆した後、紆余曲折の後、地方で県知事も経験したという。
そしてなんクリの主役である由利は小説内の架空の人物ではなく、当時の彼の実在の友人の姿を描いたものだったという形でストーリーが展開していく。

要するにかつての代表作に対する「アンサーブック」であり、著者である田中康夫が自らが経験した話をなぞるような体裁を取っている自伝的小説あるいは私小説という形を取っている。
但し、由利のモデルとなった女性が本当に実在するかどうかについては言及されていないため、その点における真偽は定かではない。その意味ではフィクションとノンフィクションのボーダーラインを明確にせずに書いている「小説」とも言える。

この基本的な設定に田中康夫の自虐的かつスネ夫的なキャラが色濃く出ていると感じる。(苦笑)

粘着質なキャラクターも文章を読めば読むほど、
ああ・・・やっぱり・・・
と納得してしまうのだ。

だが、読み進む速度は著しく遅くなっている。その理由はひとつ。
つまらない
からである。(苦笑)

book

昨年の1月には読み始め、最初の頃は週末にスキーに行った際の常宿で晩酌をしながら読んでいた。平日も枕元に置いて寝る前に1、2ページずつという感じで読んでいた。
しかし、あまりにもつまらないのでだんだん手に取らなくなり、今に至っている。(苦笑)
現時点ではまだ半分も読んでいない。
意地でも最後まで読むつもりではあるが、久しぶりに「買って後悔した小説」である。(´ー`)┌フッ

ここまでは全体の3分の1くらいまで読み進んだときに書いたものだ。昨年の1月初旬のことだ。

だが、その後読み進んでいくと、
田中康夫が知事としてあるいは国会議員としてやり残したことに対し、微力ながらもペンを取ってひと言いいたいのだ・・・・
と感じ取れる内容になってきた。
もちろん、どこまでが実話でどこまでがフィクションかという線引きが曖昧なまま、小説という形を借りて、ある時は登場人物に語らせ、ある時は、多くの女性と交際してきた軽薄なふりをして小説の中の田中康夫自身が語っている。

田中康夫というキャラクターは粘着質で好き嫌いが分かれるだろうが元々頭のいい人なのは疑う余地は無い。但し、会話の中に何かと英単語をちりばめて、ややもすると聞き手の目線の高さにあっていない語りをするのは政治家へ転身する前から変わっていない。いや、政治家になってからはエスカレートしていると言って良いだろう。

だが、案外この人はマジメに日本をそして地方を考えて活動をしようとした政治家だったのではないかと言う気もしてきた。

しかし日本の政治家は嘘と欺瞞とお金にまみれていないと生き残れない仕組みなので、田中康夫のようにとにかく真正面から対抗勢力にぶつかろうとする人間は周りからよってたかってつぶされてしまうのかも知れない。かなり好意的な解釈ではあるが。(苦笑)

小説家としての彼の才能を評価する気にはなれないが、小説に託して登場人物に語らせた内容は案外核心を突いている気がしてきた。
侮れないぞ、このオッサン。。。

だが、ここまで書いたのは昨年の2月頃のこと。(^_^;

その後、スキーシーズンも佳境を迎え、続いて春になってレース撮影シーズンに入り、そしてだいぶあいだが開いてしまったために何となく読むのが億劫になって盛夏を迎えた。(爆)

その間に芸人が書いた小説が直木賞を受賞してずいぶん話題になったりもした。

いやいや、つまらないにしても最後まで読み通そう。
そう一念発起したのだが、未だに先へ進んでいない。(苦笑)
枕元に平積みされたままだ。


11月くらいまではモータースポーツ撮影で忙しくなるので、この本を手に取ることができるのは11月後半以降だと思う。果たして読了できるのはいつになることやら・・・
(´ー`)┌フッ

・・・・というわけで年を越した今、1年越しで再び続きを読んでいるが、正直読み続けるのが苦痛なほどつまらない。
もう内容なんて頭に入らなくても良い。最期のページまでめくったという事実・・・・・いや、達成感さえあれば未練のかけらも無くこの本を捨てることが出来ると思う。
さ、今夜は幸いにして常宿で一人きり。仲間は誰も泊まっていないのでなんとか栞を進めるとしよう。(´ー`)┌フッ


・・・・とここまで書いたのが昨年の12月頃だったと思う。(爆)


そこから1ページたりとも進んでいない。(^_^;

だが、都知事選に康夫ちゃんが立候補するというニュースを聞いて思い出した。
世間の評価は別として、本人的には小説に託して書いたようにまだ不完全燃焼なのだろう。

だが、正直、当選するのは奇跡が起きたとしても難しいだろうなぁ。
康夫ちゃんも桝添とはタイプこそ違えど、「本人は頭がいいのはわかるが相手を小馬鹿にしたような話し方をする」点に置いてベクトルは非常に似ているからだ。

はてさて。都知事選の結果が出る前までに何とか読み切るとするかな。(´ー`)┌フッ