近年は梅の花が咲く頃になるとどうしても3・11の大震災のことを思い出すし、世間的にもその話題が多くなる。
幸いにして親類、知人で不幸にあった人はいない。ただ、大変な苦労をした人はいる。
あのときを思い出す。首都圏でも計画停電が繰り返し実施され、昼間はともかく夜間が停電の日はランタンの薄明かりの中で本を読むこともできず、いろいろなことに思いをはせながら晩酌をして早々と布団に入ったものだ。
明けない夜はない
よくそう言うがまさにそんな感じ。(苦笑)
この暗い中でじたばたしても何もできないからさっさと寝てしまおう。朝になれば電気なんかなくても明るくなるし、明るいだけでできるようになることは山ほどある。
そういう諦観というよりは達観だったように思う。
当時はガソリンを手に入れるのも大変だった。長距離バイク通勤のオイラとしてはとにかくありったけのガソリンを自分のバイクや車から集め、通勤用の最も燃費のよいスクーターに移しては日々の通勤をした。
高速道路も節電ため、夜間照明が半減し、一般道路も同様。
なにやら昔の風情を思い出したものだ。
都内とは言え、下町で生まれ育ったオイラにとっては、木製の電柱に傘の付いた電球がある風景は今でも忘れられない。電球の下だけが薄ぼんやりと明るく、次の電柱があるところまでは真っ暗。子供心に暗闇に恐怖心を抱き、電柱ごとにダッシュしていたことを思いだしたっけ。(笑)
3月に毎年訪れることになった、鎮魂の雰囲気からさらに少しだけ時間が経つと今度はさくらのつぼみが膨らみ、春の訪れを予感させてくれる季節となる。
世間的にも希望に向かって行こうという明るい空気が流れはじめる。
この時期になるとオイラの頭の中にはキャンディーズの「微笑み返し」が鳴り響く。
実はオイラは昔からキャンディーズのファンだった。別に親衛隊をやったとか追っかけたというわけではないが、テレビで見ていて綺麗なオネーサンたちだなぁと思ってあこがれていたのだ。
あ、もちろん、小さなこどもの頃の話なのでエロ目線ではないことは断ってく。(爆)
そのキャンディーズの曲で何が好きかといわれるといくつもあるのだが、実は微笑み返しは「好きな曲」のランクでいうと必ずしも上位ではない。
だが、春、桜の季節になると卒業、別れ、入学、出会い、希望、夢・・・と言うしたモノと、当時の解散までのカウントダウンに入っていたキャンディーズのこの曲がオイラの中で重なるのだ。
もうじき、頭の中でそれがなり始める頃・・・・・
♪歩いて~いくんですね~♪